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尺八を携え歩いた四国遍路  19懐想 地蔵堂付近  H16/3/4  UP
     
延命寺(番外12番)  三福寺

 前神寺から旧道を行きますと、のどかな田園風景です。

 大きな加茂川の橋を渡って行きますと、「地蔵堂」という真新しい小さいお堂とそれに似合った小さい境内があります。前神寺より

 ここを通る時は、いつもこのお堂に腰掛けて休んでおり、三巡目に来た時はノートが置いて有りました。

 パラパラッとノートを見てみると、「老遍路」が数ヶ月前にここを通ったようで記帳してありました。

 懐かしいでんなぁ・・・・(^_^)v

 「巡打ち」ならば追い越し・追い越されて顔見知りになる人も居るでしょうが、「逆打ち」の場合は顔見知りになるという事は余りありまへん。

 そおいう時に、こおいう場所で知った人の名前を見ると、その人の顔が懐かしく思い浮かびます。

     加茂川     地蔵堂

 二巡時、伊予土居にある「いざり松」で有名な延命寺へ行きました。

 大きい松は枯れちまっており、その残骸が置いてあります。

 たぶんその松が元気で丈夫だった頃、「いざり」の人が直ったんじゃねえかなぁ。

 寺の大師堂は納経所と同一室内で、納経所のジサマがすぐ目の前でガンバッて番しとります。

 参拝客が居なくなるのを待ってる間に参拝場所を探しましたが、場所的にどうしても、ガンバッてるジサマに向かって、目前で尺八を吹くような位置関係になっちまいます。

 弱ったなぁ・・目の前で、しかも間近ではやりにくいなぁ・・どうしょうかなぁ〜・・・と思ってたんです。延命寺 いざり松

 番してるジサマも、こいつさっきから何しとるんじゃ・・という顔して見てます。

 しょうがねぇ、やっちまえ・・と、ジサマを目の前にして尺八を吹きました。

 参拝が終わったら、ジサマは目の前でええヒマつぶしをさせてくれたとばかりに、ニコニコ顔で、えらい喜んじゃってます。

 寺の手拭いをくれるは・・・
 「千枚通し」とかいう、飲んだら何にでも効くとかいう、ここの名物らしいお札みたいもんが入った袋をくれるは・・・・
 そこらに有る案内書みたいもんを、片っ端から掻き集めて袋に入れてくれるは・・・・(^_^;)

 ついでに、たいていの遍路は遍路道の途中にある寺にもかかわらず、目の前に寺が有るのに素通りして行っちまうと、ブツブツとボヤかれるは・・(^O^)

 ジサマは話好きで、あんたは尺八やってるが、自分はホラ貝を持っており、近所にも吹くのがいるという話し程度までだったら、まだえかったんです。

 どこで、どお話しが変わったのか戦争へ行った話しの方へ行っちまっい、こりゃアカン・・これ以上の長話に付いて行けん・・・と他の参拝客が来たのを幸いに礼を言い出てきました。

 翌朝早く、近くの三福寺へ行きました。

 山門を入り堂を見ると、仲良く若い男女が縁側に座っており、どちらともなく「あれっ!?」と言いますが、σ(*_*)は近眼なので、何が「あれっ」なのかよぉ〜わかりまへん。三福寺


 近づいてよく見れば、男の方は興隆寺で横峰寺の山を教え、その後しばらく一緒に歩いたアンチャンです。

 ネエチャンの方はσ(*_*)が生木地蔵からバイクで車を取りに行ってる最中、ボケェッ〜と待ってる越後屋に缶コーヒーをくれた関わりが有ったそおです。

 アンチャンとネエチャンは、遍路中はズウッ〜と付かず離れずの状態で歩いており、お互い顔見知りの仲というオマケ付きでした。

 あれから日数が過ぎており、まさかこんな所で会うとは思わなかったなぁ。

 住職さんが、お茶とお菓子を出してくれ、参拝が終わった後、4人で記念写真を撮り、アンチャン達が先に出発しました。三福寺付近の村山神社 祭りの山車

 伊予三島駅で、その時の区切り遍路は終わりなので、駅舎で汽車を待っていると、コツッコツッ・・・と杖の音をさせながら階段を上がって来る人がおり、見ればさっきのネエチャンです。

 アンチャンは三角寺へ行き、ネエチャンは知り合いの家へ汽車で泊まりに行くので、さっき別れたと言います。

 ワシらの汽車時間が迫っており、わずか数分の再会でした。

 この二人とは以後、再び会う事は有りませんでしたが、最後の88番札所へ行く途中の前山ダム「へんろ会館」のノートに、並んで名前が記してあるのを見つけ、再び途中どこかで一緒になり歩いたようです。

 後日、三福寺での写真を送ると礼状が来て、その後二人で高野山へ行ったと書いてありました。

 三巡目に三福寺を訪れた時は、夕暮れ近くの秋祭り。三福寺付近の赤星駅付近

 途中の道にある村山神社付近は、山車がお宮入りをする最中でゴッタ返しており、しばらく見物してました。

 三福寺には5時近くに着き、境内は暗くなりはじめ、当然ですがアンチャン達は居ません。

 境内は静かで人の気配も無く、アンチャン達を思い出します。
 今ごろどおしているのか・・

 σ(*_*)らの事も、こんな風に、いつかどこかで、だれかが思い出してくれてるかもしれまへんなぁ。

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