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尺八を携え歩いた四国遍路 5 一路平安  H16/5/29 UP
         卍71 弥谷寺   卍 海岸寺


 弥谷寺は森林の幽玄とした坂道を上がるのですが、三巡目に行った時、最後の長い階段の付近に駐車場が出来て明るくなっていました。弥谷寺 俳句茶屋

 麓付近から、ここら辺までの薄暗く、いかにも幽霊が出そうな雰囲気の道が好きじゃったんだけどなぁ。

 このように明るくなっちまったら、幽霊も途中で引き返しちゃうだろおなぁ。

 この薄暗い道で、赤い手摺りの長い階段を、目が不自由なジサマの手を取って付き添ってるバサマが

 「そこに階段有るよ・・もう少し前・・左に手摺りが有るから掴まって・・」と言いながら、一歩一歩、時間をかけて上って行ったのを見た事があります。

 途中の俳句茶屋の人と話すと、あの駐車場のおかげで人が通らなくなり、売り上げが落ちたそおです。

 そおやろおねぇ、この参道を歩いてる人が、今までと違ってガクッと減っているもん。
 皆、車で楽ちんな上の駐車場の方まで行っちゃうやろおねぇ。弥谷寺 境内

 一番最初の車遍路の時、ここの本堂の場所がわからりませんでした。

 境内の最初の階段を上がった突き当たりに有った小汚いようなチッコイ建物が本堂だと思って参拝しましたが、どおもあれは護摩堂だったよおです。

 本堂は、そこからもっと左手を行った、少し高台の所に在り、途中の岩には魔崖仏もあります。

 始めての人は、やっぱすワシと同じような間違いをして、よおわからんで護摩堂を拝んで行く人も居るようでんなぁ。弥谷寺 魔崖仏

 もっとも、これ以上、階段を上がるのがイヤになっちまい、これを拝んでヤンピしょうという人も居ましたが・・・

 大師堂は納経所と一緒の建物内に有ります。

 ここでは大師堂ではなく、その裏にあたる弘法大師が学問したとかいう「獅子の岩屋」で、いつも尺八を吹きました。

 なんせ大師堂は納経所と同じような所に有り、人がゾロゾロといつも一杯いるので、ジャマにならんようにせんとね。

 最初の時、「大師様が、せっかく心静かに学問されとるのに、ジャカアシィ!!
大師様が気が散って、落第したらどおすんじゃぁ〜」と納経所のトッツアンから叱られるかなぁ・・と思ってたんですが、今までのとこ一度も叱られまへん。弥谷寺 獅子の岩屋

 他の参拝客も大師堂を拝んだらトットと帰るようで、ここに岩屋が有る事もあんまり知られてないようです。

 たぶん団体の引率者は、いらん所まで見させると時間が無くなっちまうので、黙ってるんじゃないかな?

 そおいう意味では、ここは余り人が来ず、尺八を吹き易い所でもあります。

 正面の座を外して隅っこの方で吹いてると、たまには参拝客が来て
「あらぁ・・尺八やってはる・・・コソコソ・・」と話し、後ろの方でガサコソ言わせて座り、時間が来ると静かに去って行きます。

 そおいう人達は、賽銭箱も有るんですが、あんまり拝んで行く人はおらんよおでんなぁ。

 一度、グループで来たオバハン達が立ち去った時、一人のオバハンが動かずに残ってたよおで、仲間のオバハンが
「行くよ」と呼びに来たのですが、残ってたオバハンは去りがたいらしく「もおちょっと・・」と言い、何度も急かされて、やっと帰って行った事もありました。弥谷寺 獅子の岩屋

 ここから海岸寺へ行く遍路道が有るらしいですが、工事中とかマムシが出るとかで通らない方が良いと納経所で聞いたので、海岸寺へは車で行きました。

 車で行く途中に海岸寺の看板が有ったので、そこを行くと山の公園みたい感じです。

 他の車も後から来たので聞いてみると、その人もわからなく、σ(*_*)らの車が上って行ったから、そおだろうと思って来たらしいです。

 σ(*_*)も、後ろから車が来るから大丈夫と思ってたのにぃ・・・アララァ〜・・

 どおも違うようなので車道に戻り、少し行くと線路脇に海岸寺が有りました。

 納経所で、本堂に上がらせてもらいたい旨の断りを言うと
「今、案内しますから」と言います。海岸寺 山門

 別に案内されなくても、そこの階段上がって戸を開ければ本堂じゃねえか・・と思い勝手に上がり本堂に入って参拝しました。

 そしたら、あぁたぁ〜・・納経所のジサマがジィ〜と後ろの方で終わるのを待っててくれとりましてなぁ。

 ホントは、もう、2・3曲吹こうと思ってたんですが、一曲が終わったのを見計らって
「こちらへ、どうぞ」と言って本尊様の後ろへ案内してくれます。

 σ(*_*)は他の人と違って信心が足りんから、あんまり本尊様とか仏様に興味が無く、拝見しても、ちっともアリガタイと思わない性格なんだけど・・
と思い、よっぽど越後屋だけ案内してもらい、そのままσ(*_*)は尺八吹いてよおかな・・と思ったんです。海岸寺 境内

 しかし、せっかくわざわざ案内すると言ってくれとるのに、いくら何でも、それじゃぁ失礼だと思って、黙って付いて行きました。

 本尊の後ろ付近で
「これが大師様のお父上・母君の像と言われており、ここに有る臼で大師様が産湯をつかわれたと云われています」と説明し始めました。

 像の前にはチッコイ臼に、なんでか知りまへんが米粒が入っており、側にはその米粒を包んだ紙が置いてあり、一つくれました。

 ご飯と一緒に炊いて食べると、長生きするんかな?

 しかし、この寺の伝説とか云われは全然知らず、単に番外20寺の一つじゃと思って来ちまったけど、大師様は本当はここで生まれたのね。海岸寺 境内

 生まれた所は善通寺という説も有り、どちらも自分の寺じゃと争っとるようですが・・・

 納札所のジサマも対抗意識を丸出しで、そこんとこを力を込めて強調し、正当性を熱心に説明しとりました。

 秘仏よりも、そっちの対抗しとる話しの方が、おもしろかった。(^O^)

 こちらから何も言わないのに、親切にタダで伝説の秘仏やらを見学・説明してくれ、オマケに尊い米粒まで土産にくれた寺は、ここだけでした。

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