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          (二木島峠・逢神坂峠)


  遍照の響き 尺八を携え歩いた熊野古道 H19.7.15 UP 

  「二木島峠・逢神坂峠」地図のリンクは、東紀州ITコミュニティ様の了承を得ております。


二木島峠と逢神坂峠

二木島駅

 前日、二木島駅構内で車野宿をして、このまま車を置いても良いかなぁ・・と思ったんですが、駅の高台から港を見ると川沿いに東屋があり、その付近に何となく駐車スペースがあります。

 越後屋が
「このまま駅構内敷地に車を置こう」と意見を具申しますが、駅構内は狭く他の利用客のジャマになるかもしれんと思い、具申を却下して、川沿いの駐車スペースらしき所へ車を移動しました。

 しかし、ここに車を置いて良いのか、ちと不安が有ったので、念のため目前にある無人販売所で、野菜を物色していたオババに

 二木島駅付近 
「あのぉ・・ここに車置いても良いんでしょうか?」
 
「はん?・・ええよ。」

 えらいアッサリ了解してくれたが、どうもスペースに線を引いて、消えかかりながらも名前らしきモンも書いてあります。

 名前の書いてないスペースに車を入れたんですが、名前が消えちまったのか今一不安なので、近くのトイレ前で世間話をしてる2人連れのオババに、もう一度聞いてみました。

 
「そりゃ、アカンわ。そこはお金を出し合って作った所じゃから。

 はん?・・そんなら、もおチット向こうの線路脇の坂に止めなせぇ。
 そこなら国鉄の土地で、だれも文句言わんから」


 そしたら、よしゃぁ〜いいのに越後屋が、あくまでも駅構内に車を置くのに固守しており、オババにその事を聞いてました。

 オババ達は、これまた自分達が勧めた坂に車を置く事しか頭にないもんだから、オババ達が2人掛かりで、越後屋を方言丸出しで説得し始めます。

 お互いに意地の張り合いみたいもんで、何とか自分の主張を通して、言う事をわからせようとしてるのを、側で黙って見ているとヒジョウに面白かった。

 単身でアッパレ勇躍する越後屋も、数を誇るオババ連合軍の重複攻撃の前には、さすがに苦戦をしています。

 わけても方言の「わかりずらさ」という未知との戦いに疲れたのか越後屋がついに敗れ去り、バサマ連合軍の軍門に下りました。

 
「戦果講評」・・越後屋殿、貴官は敗れたとは言え、自己主張のため不利な状況でありながらも、我身を挺して2倍の勢力に単身立ち向かい、その戦いは実に見事なるものであった。

 その勇気有る行為は、他の人が生きていくための良き模範となるであろう。
 ワシには、とてもマネができん。

 その後もバサマ達は、2人して先を競って、何度も同じ事を言って場所を教えてくれます。

 よっぽど、これ位言わないと、こいつらは飛んでもねぇ他の場所に間違って車を置くんじゃないかと心配したのかもしれん。

二木島峠へ

 ところで、この二木島駅から、二木峠へ行く道が今一つわかりまへん。二木島・熊野古道への道

 ちゅうのは・・・二木島駅を下りた所にある天理教の建物付近に案内標識が有り、駐車場になっているためか、方向矢印が折れてましてなぁ・・だれか車をぶつけたんでしょう。

 線路に沿って町並みの道が有り、こおいう場合は、たいてい町並に沿って旧道になっているので、その道を行きかけました。

 そこへトシヨリ3人が早朝ゲートボールにでも行くのか、散歩しとるのか、わかりまへんが挨拶したついでに
「二木島峠へ行く熊野古道は、この道で良いのでしょうか?」と聞いたらジサマが車道より熊野古道へ上がる位置

 
「あぁ・・熊野古道じゃったら、この細い路地を突き当たって、ほれあそこに見える手摺りの所を登って行くんじゃ」

 側に居たオババが
「あれぇ、そうだったの、全然知らなかった」と言い、地元の人でも知らない人が多いよおです。

 教えられた人家前の手摺りの坂道を上がって行くと、草が茂った道になります。

 おぉぉ・・さすが熊野古道・・と思ったら「危険なため通行止」と書いてロープが張ってあります。二木島の海

 あらあぁぁ・・・先日の地震で道が崩れっちまったのか・・
 ここまで上がって、今更引き返しても登り口は、わからんしぃ・・・

 かまう事ねぇ、行っちゃえ・・危なそうなら引き返すまでじゃ。

 草に覆われかかった小道を歩いてると、やがて道の両側に崩れかかった古い廃屋が道を塞ぎ掛かっており、これが原因で通行止めにしたのでしょう。

 崩れかかった廃屋に笠をぶつけながら通り過ぎましたが、何かショックが有ったら家が崩れるかもしれまへん。

 廃屋を通り過ぎてしばらく行くと、またロープが張ってあり「熊野古道」と矢印が書いてありましたが、これは逆方向から来た人のために下へ降りる道を示してました。

キリシタン灯籠

 そのすぐ近くに「キリシタン灯籠」が有ります。キリシタン灯籠

 わざわざ「キリシタン灯籠」と名付いているから、前に飾ってある灯籠が何か変わった形をしとるのかと思いましたが、普通のどこにでも有る日本式の灯籠です。

 ふと祠の中を見ると、2つ飾ってあるうちの右側の方が、何となく十字架の形をしており、それらしい気がしました。

 形からみれば四国の53番「円明寺」のキリシタン灯籠と似ているかもしれまへん。

石畳にて

 坂を登り切って、国道を少し歩いて再び二木島峠の山道へ・・・二木島峠へ

 石畳の道を歩き、ここから越後屋の後ろ姿を写真で撮ると、ええ感じの構図になるなぁ・・と思って立ち止まったら向こうからジサマが来ました。

 聞いてみると今朝一番の汽車で「新鹿駅」に着いて歩き始め、今日は三木里まで行きたいと言います。

 少し話しをして別れましたが、越後屋の後ろ姿はダメでも、前からでも絵になるんじゃねぇかと振り返ると、先程のジサマが立ち止まってカメラを構えています。二木島峠

 そか・・ジサマもカメラ構図を狙っていたか・・

 サッサッと撮って、行っちまわないかなぁ・・と思って少し待っていましたが、ねばってるようなのでワシがアキラメました。逢神坂峠へ

逢神坂峠

 二木島峠には案内板があり、しばらく行くと逢神坂峠に着きます。

 他の所で逢神坂峠のポスターを見た時に、古い大木が道を塞いでる写真が有りました。

 この逢神坂峠へ来る時に、今もこの木が残ってるんじゃろか?と思ってましたが、やっぱし写真の通り残っており、この古い大木を見て何故かスンゴク安心しちまった。逢神坂峠の耐えれている古木

 普通なら道を通る時にジャマだからと、切り刻んでどこかへ持って行くんだけれど、倒れたまま自然に残してるという発想が良い。

 大木を片付けない手間を省いただけかもしれませんが、これはこれで自然の味が出ていると思う。

逢神坂峠より 逢神坂峠より 逢神坂峠より

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