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所在地 上田市浦野
撮影日 2018/5/10
道の駅「信州新町」で野宿すると、長野県の山奥のためか、もんのすごく寒かった。
夏用の寝袋でもダイジョウブと思ったのだが・・あんまりにも寒かったので夜中に雨具のズボンを履いて寝ると少しは温かくなり、冬山で遭難した人の気持ちがわかった。
後で聞くと、この二日間は全国的に異常に寒かったらしい。
翌日の早朝出発して国道を走ってると、外気温度が1度の表示が出ており寒いワケだ、夜中だったら氷点下だったかもしれない。
「浦里小学校」へ行ってみると、校舎外壁は木造ではなく、新しい外壁材が貼ってあり、あんまり木造校舎らしくない。
あちゃあぁ・・建て替えられちゃったのだろうか・・・
校門の所へ行くと、その正面には何も無く、普通なら構造的に正面玄関がデエ~ェンと構えているもんだが、山しか見えない。
8時頃で児童が校庭で遊んでおり、外壁も新しく木造校舎らしくなので、校舎内を見せてもらっても新しくなってるかもしれないと思い、一時は中を見せてもらうのをアキラメました。
学校の中を見せて欲しいといった時、県により対応が違うよおで、すんなりどこでも見てくださいという学校もあれば、いやぁ・・個人情報等が有りますので・・と断られる事もありますが、長野県は見せてくれる学校が多いように思う。
校庭で草取りしている人が居たので、名刺を差し出しながらダメ元で「校舎を拝見させてもらえないか」と言うと、玄関まで連れていかれ中の先生を呼んでくれました。
この玄関というのが、また変わっていて「渡り廊下」風の入口になっており、玄関専用に造られた感じではない。
玄関入口でボケェ~としていると、児童が二人ほど近づいてジロジロ見たので「何年生」と聞くと「3年生」と恥ずかしそうに答えます。
校長先生が来て名刺を見ながら
「尺八をやっておられるのですか、生徒に聞かせてもらえれば良いのですが・・」
「持って来てますので、よろしければ2・3曲吹いても良いですよ」
「ううむぅぅ・・もう授業時間が詰まってますからなぁ。」というわけで尺八吹奏はありませんでした。
この時は、尺八を吹いても良い気持ちが満々だったのですが、この夜に野宿した「道の駅」で尺八を吹いてみると、最初から全く音が出なかった。
実はいつも吹いてない六寸管を、この木造校舎巡りのヒマな時に少しでも練習しようと思って持って来ていたのです。
良かったなぁ・・、生徒の前で尺八を吹かなくて・・エライ恥をかく所だった。
校長先生が付けてくれた女性教師の方が、説明兼案内をしてくれ、聞いてみると毎日のように見学に来る人が居るよおです。
廊下に飾ってある校舎の写真を指しながら、この「浦里小学校」は6年前に火災が有り、校舎二棟が焼失したそうで、現在の建物・渡り廊下・体育館だけが残ったらしく、これで「渡り廊下」が玄関になったのがわかった。
また、校門から木造校舎・正面玄関を見た絵が飾ってありました(写真が反射してわかりにくいです、すんません)
二階の「広間」に案内され畳敷の部屋の奥に古い大きな額が飾ってあり、額の周囲には鳳凰・鶴の彫刻があり、元はたぶん極彩色に塗ってあったと思われ、寺の彫刻と似ています。
この額は火災に遭う6日前に、旧校舎を改築するため取り外して保管してあった物だそうです。
そお言えば額の文字が「浦里小学校」ではなく、「浦野学校」になっており、当時の歴史を伝える相当古く貴重な物だと思う。
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