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    尺八を携え歩いた熊野古道・中辺路    青岸渡寺より那智滝を望む、熊野古道・中辺路を歩く    H16/11/19 UP


青岸渡寺と熊野那智大社/熊野古道・中辺路を歩く

青岸渡寺 三重の塔、熊野古道・中辺路を歩く     青岸渡寺・那智滝2、熊野古道・中辺路を歩く     青岸渡寺・那智滝3、熊野古道・中辺路を歩く

 バスの運転手さんから教えられた「大門坂」の階段を上りましてなぁ・・・これがまた、けっこう階段数が有るんですわ。

 青岸渡寺の境内へ行って、さっそく那智滝を見ようと思ったら、あいにくの霧で見えまへんでしたが、霧がかかっていても、それなりに厳かな情緒が有り、しばらくすると那智滝の全容が見えました。青岸渡寺 看板の石階段より熊野古道へ入る、熊野古道・中辺路を歩く

 青岸渡寺は朝早いのに掃除のオバハンが4・5人ほど拭き掃除をしており、本堂内では灯りが点いて納経所のジサマも座っております。

 軽く挨拶したら「よぉ~お参りにおいでくださいました」と丁寧に答えます。

 掃除のオバハンが堂内を掃除してるのと、老夫婦の参拝客が納経所のジサマと大声で話してるのが気になったが、尺八参拝をしました。

 しかし、尺八を吹いて参拝していても、やっぱし老夫婦の大声が少し気が散ったなぁ、尺八の音で自然に黙らせるのがホントなんやろうけど、ワシには未だその力は無いようです。

 それでも老夫婦はワシの参拝が終わった後、感心にも般若心経を唱えておりました。

 さて、熊野古道・中辺路の「大雲取越え」に出発しようかと思ってると、「三重の塔」付近より太鼓の音が聞こえます。青岸渡寺・那智滝4、熊野古道・中辺路を歩く

 寺でも朝の勤めで太鼓を叩く事があるのは知っていましたが、そんな厳かなリズムや音でなく、賑やかな祭り太鼓のような感じです。

 ほほおぉ・・この青岸渡寺のお勤めの太鼓は、えらい現代風的な太鼓の叩き方やなぁ・・さすが四国と違いまんなぁ・・・と思いながら「三重の塔」が見える所まで行くと、トラックの荷台に太鼓が積み込んでるのを叩いており、何かのイベントらしく「何とかリレー」と書いてある横断幕がかかっていました。

 横断幕の付近には、関係者と寺の人らしいのが数人居るだけで、そのうち小さい旗を持った走者が5人ほど走り去りました。

 太鼓は勇まし感じだったが、それとは逆に、えらいサミシイ出発式やったなぁ。熊野那智大社 巫女さん、熊野古道・中辺路を歩く

 再び、さぁ出発しようと思ったら、今度は「熊野那智大社」の方から低い重々しい厳かな太鼓の音が聞こえて来たので、物はついでじゃ、見て行こ・・と思って、お宮へ行くと室内で宮司が一人太鼓を叩いて「今様」なような節をつけて祝詞を唸っています。

 終わるまで聞いてましたが、これにもやっぱし邦楽の原点が有るよおで、尺八を吹いても合うかもしれん。

 途中、赤い袴をはいた二人の若い巫女さんが太鼓叩いてる神主付近に来て、その場で準備体操のように前屈立ちのようにして、前足を畳にスリスリしています。熊野那智大社・境内、熊野古道・中辺路を歩く

 おぉぉ・・これは、ひょっとしたら「静の舞」でもやる準備段階で、足袋が畳の上を滑り易くするためスリスリしてるのかな?と期待を込めて待ってました。

 そしたら、やってくれたじゃありまへんかぁ・・待ってたかいが有ったぁ!(^^)!ヨカッタァ~

 太鼓の他に、今度は横笛も加わり、二人の巫女さんが鈴を持って神前で優雅に舞い始め、その姿をホンマは写真に撮りたかったんだけど、「神域を撮るんじゃねぇ」と叱られるかもしれんので止めときました。

 以上が最初に「大門坂」を歩かず「青岸渡寺」へ直接バスで来て、この後「大雲取・小雲取越え」をした時の出来事です。


 2回目に青岸渡寺へ行った「大門坂」参道を歩いて時も、やっぱりオバハンが掃除しており、外に居たオバハンが「掃除してますが、参拝できますよ」と親切に言ってくれました。熊野那智大社・境内の巫女さん、熊野古道・中辺路を歩く

 青岸渡寺で尺八参拝後、「熊野那智大社」へ行っても尺八参拝し、先日のようにまた巫女さんが「静の舞」をやってくれんかと期待して待ってましたが、やる日が決まっているのか、時間的に合わなかったのか祝詞も舞も有りまへんでした。

 雨が強くなり、「熊野那智大社」境内の見晴らしの良い休息所で雨宿りをし、ヒマだったので尺八を吹いてました。

 数曲吹いて雨が小降りになったので青岸渡寺・境内へ戻ると、先程声を掛けてくれたオバハンが「良い音色を聞かせてもらいました」と、わざわざ言ってくれ、本堂前でお守り等を売ってるオバハンで、きっと寺で吹いてたのを聞いてたのでしょう。青岸渡寺・那智滝5、熊野古道・中辺路を歩く

 「たくさん参拝客が来ますか?」と尋ねると「今は、まだ早いですけど観光客が来る時間には波が有り、9時頃と12時頃にドッと来て、サッと波のように帰る」と笑いながら言います。

 笠を被って出発準備をしていると、オバハンが「お接待します」と言って、チョコレート1箱をくれました。

 四国では、よく「お接待」という言葉を聞きますが、まさか遠く離れた「那智の地」で、その言葉を聞くとは思いませんでした。

 このオバハンは、四国霊場へ行った事のあるのかな?、それとも西国霊場でも、共通の単語なのでしょうか?


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。

 当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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