HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 > 歩き遍路一巡・25 十夜ケ橋
H20.3.16 UP
題名の橋をご存知でしょうか?
はい、知らんでしょうねぇ・・・ワシも最初知りませんでした。
税金を、ふんだんに注ぎ込んで作った橋なら、いくつか知っておりますが・・
お遍路は、橋の上で杖を突いてはいけないという不文律が有ります。
今まで杖を突きながらヨタヨタ道を歩いても、ボォッーとしながら杖を引きずりながら歩いていても、橋があれば杖を上げて突きません。
はい、どんな小さい橋でも、小汚い橋でもです。
これには涙無くしては聞けんほど、ふかぁぁ~い、わけがござってのぉ・・・・・・
こり、そこのジイ・バア・・・鼻水拭いて・・よ~聞きしゃい・・・
お遍路が橋で、杖を突きながら歩くと、月夜の晩に・・・
ケータイを持ったヤマンバに出会う・・・・ち・・ちがう・・・・
むかし、むかし・・・大師様が、この辺を散歩・・あっ、これもチト違う・・
この辺を通られた時、一夜の宿を求めましたが宿が無く、この橋の下で野宿しました。
その時、あまりの寒さに一夜が十夜にまさる思いであったため、橋の名が「十夜ケ橋」と呼ばれるようになりました。
そして、橋の下で寝ている大師様の睡眠妨害にならないという気持ちから「橋の上では杖を突かない」となったそうです。
それが、今じゃあ、ああぁた・・・(^^;
橋はコンクリート・・・しかも、国道と高速道路の出入り口付近のため、 車はひっきりなしに走り回っており、そのオトロシイこと・・・これじゃぁ、いくらなんでも大師様は眠れんでしょうねぇ。
車で走ったら、たぶんわからないような橋です・・看板は出てますけど・・、
歩いてても、どこに橋が有るんじゃ? と思ったほどですから・・・
この橋のたもとに小さいお寺?が有り、その対岸の所で大師様が寝たらしく、川幅は20mほどで、寝たと思われる橋の下に、仏様が置いてあります。
そして壁には
「・・・四国霊場唯一の野宿修行道場といたします。
※ 野宿修行を希望される方は、
ゴザを用意してありますので、
納経所までお申し出ください。 」
と看板がかかっていました。
皆の衆、我と思わんお方は、ぜひ修行してみて下さい。
一族親戚・近所の人・職場、及び見知らぬ人からも誉められる事まちがいありません・・笑われるかもしれんけど・・。
そして橋ですから、当然川が流れておりますが、正直言って、あんまりキレイでありません。
川には鯉のデカイのが泳いでおり、1カップ50円で鯉のエサも売っております。
ええですねぇ・・鯉は・・・。
吠えないし、噛みつかないし・・・(-_-)
足音聞いただけで、何かくれるかと思って集団で集まって口開けるし・・犬も、ちょっとは見習えばいいのに・・・(=_=)
しかし、釣りをしたら、一発で釣れるじゃろうなぁ・・・。(^^;
00/09/30記載
この十夜ケ橋のお寺(永徳寺)には早朝着き、あんまり人が居ない時でした。
本堂と大師堂で尺八を吹き参拝して、荷物を置いた所へ戻ると住職さんが話しかけてきました。
住職も尺八をやっているそうで、この十夜ケ橋の寺とは別に寺を持っており、その寺で尺八をやっているようです。
「早い到着だけれど、どこで泊まったの?」
「近くの五郎駅で車中泊しました。」
「あらあぁぁ・・ここで泊まれば良かったのにぃ(^O^)」
実は、この時まで、ここに通夜堂が有る事を知りまへんでしたし、もし知っていても泊まる気は有りまへんでした。
でも二巡以後、ここの通夜堂だけは利用させて頂いてます。
なんちゅうか・・この住職と話してからは、なあぁ~んか縁を感じるんですよねぇ。
宿泊許可を求める時は、他の遍路達と同様の扱いをしてもらうため、尺八を吹いてる者だというような事は一切言いまへんが、翌朝出発する時には本堂と大師堂にお礼吹きをしています。
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