HOME > 紀行文「目次」 > イザベラ・バードの道地図と「目次」(関東・東北編) 47 渡邉邸
旅行日 2015.7.3 掲載日 2016.3.8
関川村より十三峠の鷹巣峠を通るため、途中にある道の駅「関川」に寄ってみました。
ちなみに今は関川村となっていますが、昔は「関」と言ったらしいです。
道の駅「関川」では、藁?細工で作った「猫ちぐら」という物が置いてあり、猫が中に入る処になるらしい。
猫好きな人には人気商品だそうで、手作りのため生産が追い付かないらしく、「猫ちぐら」の製作実演もしていました。
近くに「渡邉邸」という国指定重要文化財の家が有り、ついでに寄ってみる事にし、その近所には茅葺きの「津野邸」「佐藤邸」があり、いかにも街道筋らしい雰囲気がありますが非公開です。
渡邉邸は公開されており、入場料を払って中に入ると、広い土間の天井は、煤けた太い梁が通っており、さすが旧家らしく、掛け軸とか襖絵は年代を感じます。
書院作りの部屋では、鴨が泳いでいる透かし彫りと、障子桟のデザインが水面を表しているようで、影絵のように白と黒のバランス模様が素晴らしい。
廊下側からは障子の桟がわからなく、鴨の透かし彫りが有るなぁ・・程度にしか思ってなかったのですが、部屋の中に入った時に意外性が有り、これぞ日本的なる「静」の美だと思う。
庭も良かったが、この障子と鴨が一番良かった。
別部屋の天井を見ると、木の節が有る板をそのまま使用しており、普通は、天井板に使用する板は木節の無い物を選ぶのですが、ここでは、そんなモン関係無いわい・・という感じで使用してます。
これはこれでまた、新しい視点で作ってあると思い、今までこのような天井板は見た事が無く、この天井を作った棟梁は、今までの観念を打ち破るアイデアの持ち主のようでエライでんなぁ。
さすが国指定重要文化財の「渡邉邸」、そこらの家とは違う。
ちなみにイザベラ・バードは、米沢街道を通って渡邉邸の前も通ったと思うのですが、その記述は有りません。
渡邉家は幾度の火災の後、1817年(文化14年)に再建されたそうで、イザベラ・バードが通った時には、築60年ほどたっていたようです。
私達は人力車に乗って関を通り川口に旅した。 ときには石に突き当たり、ときには泥地の縁にはまって、外に出てくれと言われた事もあった。
高梨健吉「イザベら・バード 日本奥地紀行」より
雨の中をドロンコ道を走り、ドエレエ目に遭いながら進んだので、その事の記憶の方が強烈だったため、渡邉邸の事を書くのを忘れちゃったのかもしれまへん。
もし、渡邉邸の書院造りの部屋に入っていたら、きっと「鴨と障子」を賛美したと思う。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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