「仁科神明宮」は、昔から在る有名な古い宮だとネットで調べていたので、信濃33観音霊場とは関係ないですが、ちょいと寄ってみました。
「仁科神明宮」駐車場へ行くと有名箇所にしては車が置いてなく、他に参拝客が居ないようです。
仁科神明宮・参道には枯れた杉葉が落ちており、最近あんまり掃除してないよおだなぁ・・・階段を上がると境内にはチッコイ社が、一杯あります。
「神門」前で尺八を2曲吹いてる時に参拝客のグループが来ました。
参拝後に案内板を見ると、ここの社殿は国宝になってる建物が多く、「神門」横の扉から神域内に自由に入れて拝殿・本殿を間近に見れるらしく、普通だったら畏れ多くて入れない場所だと思う。
「仁科神明宮」境内を見物していると、尺八吹いて参拝中の時に来た老人グループのジサマが、丁寧に帽子を取って「失礼な事をお尋ねしますが、それは尺八ですよね」と聞きます。
「はい、普通よりも長い物(二尺三寸)です。」
「先程吹かれていた曲は、どのような物なんでしょうか?」
「虚無僧が吹く曲で、CDを聞いて覚えた独学であり、正式に習ったのではありません。」
「この神社でテープを流してるのかと思った。」と言い、連れのバサマも「ここへ上がって来る時に曲が聞こえ、厳かな気持ちになりました。」
「ははあぁぁ~・・ありがとうございます。そお言ってもらえると、もんのすごく嬉しいです。」
ウレシイですねぇ、こおやって直接にお褒めの言葉を聞くと。
「どおいう主旨で、この仁科神明宮へ来られましたか?」
「信濃三十三観音を巡っている途中で、著名な神社仏閣が有れば寄って、今のように尺八を吹いて参拝してます」
「どこから来られたので?」「新潟県です。」
「長岡に●●(名前、忘れちゃった)という都山流の先生が居ますが・・」
「ううむうぅぅ・・・残念ながら知りません。なんせ5年ほど前から新潟県に住み始めたもんですから・・」
これも一期一会、尺八を誉めてくれたのだしぃ、何かの記念になればと思い、持っていた「納札」をグループの人数分渡しました。
ちなみに納札は、四国の納札と同様形式の物をパソコンで作って印刷したモノです。
それをジッ~と見ていたジサマが、名前の署名(竹号)を見て「ほほおぉぉ・・砺波の「砺」ですなぁ」
日常生活では、あまりこの漢字を使われる事が無く、お目にかかる機会も少ないのにアッサリと読んだので
「砺波出身の方ですか?」
「いや、チューリップフェアに行った事が有るので・・」
ちなみにσ(*_*)は富山県・福光出身で、その地方には源平以前の古くから「砺波氏」という豪族が居たらしく、それが地名になり今は南砺市になってますが、尺八の「竹号」は故郷に関連する単語「砺」から取りました。
ついでながら、この「砺」は「と」と読みますが「れい」とも読め、「砺山帯河(れいざんたいが)」という熟語が有り「山は砥石のように平らになり、河は帯のように細くなっても、国は永久に持続する」という意味らしい。
ジサマは納札を眺めつつ「失礼ながら、これは何と書いてあるので?」と「願意」の所を指さします。
うむうぅぅ・・よぉ~質問してくるジサマだなぁ、もっとも、こおいう風に何にでも好奇心を持ってないとボケて来るというから良い事だと思うが・・
「特に願意なんてモノは無いのですが、何も書かないのもサミシイと思い、虚無僧に伝わる言葉をカッコウ付けて書いちゃったのです。(^O^)
そいでこれは「一吹いっさいの善を成すため、二吹きいっさいの悪を切るため、三吹き諸衆生のため」と書いてあります。」
そしたらジサマはしつこく
「この一吹きと言うのは、一呼吸という意味ですか?、それとも一曲という意味でしょうか?」
うっ・・鋭くも痛い所を突かれた・・生かじりの知識で、エラソーな事を書いたのがマズカッタかなぁ。
「ええっとおですなぁ・・これは呼吸数とか曲数とかを言い表してるものでなく、全体の意味として捕らえて欲しく、このような気持ちで吹いてるのだ・・と解釈して頂ければ良いと思います。」
と答えたけれど間違ってたかな?、正しい虚無僧曲を習ってる方や、そのスジの方々、ニセモンのσ(*_*)に教えてください。
ついでに納札裏に書いてある「迷故三界城・・・」の偈も、ボロを出さないように聞かれる前にサラサラと読んで説明したら、これまたエライ感心されちゃった。(^O^)
話しが突然に、少し・・いや、かなりかな?・・変わりますが・・・・
実はこの竹号の「砺」という漢字を説明するのに、「四国遍路」の時にもチラッと書きましたが、ある想い出がありましてなぁ。
前職時代は転勤商売をしてたので、転勤する先々の箇所で琴の先生が居たら、お願いして一緒に練習させてもらっていました。
某地方に転勤した時にも、琴の先生がいたのでお願いしましたが、これがすぐに「うん」と言ってくれません。
聞いてみると、どうも以前に我流・独学で尺八をやった人と出演した時に失敗したらしく、それで胡散臭いワケのわからん尺八吹きには懲りたらしい。
わけてもσ(*_*)の尺八流派は「洋山流」と言って、尺八界でもほとんど知られてない弱小流派なので「どこの馬の骨」と思われたのでしょう。
「うん」と言われなかったので、もう忘れられたろおなぁ・・と思ってた頃に、「地元の芸能祭に出演するが、曲の途中で尺八の独奏箇所があり、その間に琴の調弦しなければならないので出演してみるか?」と電話が有ったので承知し、それから一緒に練習をしました。
芸能祭も間近に迫った頃、琴の先生から電話でプログラムへ載せる尺八流派・竹号を尋ねて来た時、竹号の「砺」の漢字を説明したのですが、なんせ使われていない字なので相手には、なかなか伝わりまへん。
目で見て説明すればすぐにわかる字なのですが、時間が無いからこの電話で・・と言うので長々と説明しましたが結局わからず、挙げ句の果てに「もう・・そんなのわからんから、本名でも良いでしょう。」と言われちまった。
琴ではそれなりに有名な大先生的な人でしたが、少々クセの有る人で、その時の言い方が、聞いた事もないような弱小流派のシロウトのクセして、何をそんなにイッチョウマエのような顔して「竹号」にこだわるのか・・という感じです。
バカにしてんなぁ・・σ(*_*)が有名尺八の大流派所属だったとしても、そのような事を言うのか・・と思ったが、これ以上言っても仕方がないと思い、生来の気弱な性格とコンジョ無しなので、しかたなく根負けして「良い」と言っちゃった。
後日、知ってる尺八の大先生に聞くと、
「竹号は、もんのすごく大切な物である。 昔、プログラムの竹号の字が違ってた人が、「あっ、これは(出演者は)自分では無い。」と言って出演せずに帰った人が居た。
あぁたの場合も、即座に出演を断るべきだった。」
と教わりました・・やっぱしねぇ。
それを機会に以後何度か出演依頼が有りましたが、その度にヤンワリと他の理由を付け、それプラス「他の著名な尺八の先生に依頼された方が・・」と言って断り続けました。
しかし、その地方のすぐ近辺にはσ(*_*)しか尺八をする者が居なかったので、しつこく頼み込まれたので負けてズルズルと出演しちゃったけれど・・はい、あいかわらず本名のまま・・(^O^)ナハハハ・・・
相手方から見ると、気を遣うエライ尺八の大先生と違って、「どこの馬の骨」的なシロウトだから気軽に頼みやすく、手頃な相手と思ってたんでしょう。
ある年、その琴社中で独自の発表会をするからと出演依頼が来ましたが、「今まで出演して来た小さい内容のものとは違い、そのような立派な発表会には、私のような無名の者が出るのは、いかがなものかと思います。
以前一緒に出演して頂いた尺八のエライ先生に頼まれた方が、大事な発表会にはふさわしいと思います。」
と丁寧に断ると、相手も「せっかく出演させてやろうと思ったのにぃ、それほど言うなら・・」と腹を立てたのか、今度はそれほどしつこく言わずに引き下がりました。
しょせん、こんなモンだろなぁ・・と思ってたら、数日後にまた電話が来て「頼むから出演してくれ」
はっ?・・何で?・・と思って、よくよく聞いてみると、尺八のエライ先生に電話すると
「あぁたの地元に、前回一緒に出演した尺八をやってる人が居るではないか。
その人を差し置いて、自分が出るというワケにはいかん。 その人が出ないというならば、絶対に自分も出ない。」と、どんなに頼み込んでもガンコに言い張ったそうな。
尺八の先生は、こんな弱小流派でシロウトのσ(*_*)でも低く見る事なく同等として扱い、きっちりとスジを通してくれたのです。
ちなみに、その時は知らなかったのですが、ネットで調べるとこの先生は某有名流派・県支部長をされてたようです。
σ(*_*)にも意地が有り「こんな私に配慮して頂き、ありがたいですが、やはりこのような会には私はふさわしく無いと思い、私が十分に了解・承知しているから・・と、その旨を尺八の大先生に伝えて再度、出演依頼してください。」と言いました。
それくらい言えば、スムーズに了解してもらえて事が運ぶかなぁ・・と思ってましたが、しばらくして、やっぱり電話が来て「アカン、どおしても出演しないなら、自分も出ない。」と言われたそうな。
それから、スッタモンダと長々と電話で話し「何で出たくないのか?」という相手の問いに対し、正直に竹号の件を言うのもミットモナイので、あくまで「名も無い弱小流派で無名である」を理由に挙げました。
しかし、σ(*_*)が出演しないと「琴の発表会」がオジャンになっちまうので、今までにない必死の執拗さでネバリ続けたので、最後にはカワイソーだから承知しました、もち・・本名で・・・(^O^)
それでこの話しが終わったと思ったら大間違いでっせぇ、トッツアン・・この後も笑うような「オマケ」がありましてなぁ・・・
無事に?発表会が終わり、ポチ袋という祝儀袋をくれたので、ありがたく礼を言ってもらい、帰る車の中でワクワクしながら袋の中身を見ると・・
なあぁ~んと、カラッポ!!・・・・はっ?・・・あれっ?・・・・袋を逆さまにしても、透かしてみても何も無い・・中身が空だとわかった時、思わずその場で笑ってしまった。
一瞬「今までの出演断り」に対するイヤガラセかとも思いましたが、σ(*_*)は性善説を取る人間なので中身を入れ忘れたのだと善意に解釈しました。
こおいう場合は、相手方に正直に「入ってなかった」と言った方が良いのか、わかりませんが、たぶん親しくしてる人だったら、笑いながら「はいってなかったけれど、他の人にも聞いた方が良いよ」と言ったと思う。
出演料が目当てでは無かったので結局黙っていましたが、他の出演者の人達にはチャンと入っていたのか、そっちの方を心配しちまった。
常識の無い相手にそれ以上言うのもアホらしく、長く付き合う気持ちもサラサラ無く、どうせ転勤商売だから、その数年間だけ波風が立てないように・・と思って数年間、その琴の先生と黙ってお付き合いしました。
仁科神明宮と関係の無い、尺八「竹名」が元のスッタモンダ長文、御静読ありがとうございました。m(_ _)m
仁科神明宮を出て、時間調整のため「わさび農園」へ寄ってみました。
どうせ観光農園で大した事ないだろおと思ったのですが、行ってみると、すんごくキレイな川が流れてるのですねぇ。
知らなかったのですが、「夢」という映画のロケ地になったらしい。
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