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優婆尊、「越後33観音霊場」只一人・紀行文 H22.6.11 巡礼  H23.3.26 UP


羽黒「優婆尊」と霊水/越後33観音霊場・只一人

「うばさま」

 「優婆尊」へ行く近道を見落としたらしく、交番の前で工事してる人に現在地を聞きました。

 「あの、すんまへん「ゆうばそん」と言うのは、どのように行けば良いのでしょうか?」羽黒歓迎塔、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 「ゆうばそん?・・何?それ・・知らんなぁ・・ここ(交番)の奥さんに聞いてみたら、わかるかもしれん」と言って、わざわざ呼んでくれました。

 地図の「優婆尊」を指し示し、一生懸命に「ゆうばそん」という単語を盛んに言いましたが通じなく、やっぱり田舎のチッコイ寺なので、そんなに有名ではないのかなぁ。

 あきらめ半分で「あの・・聞く所によると、三途の川で着物を剥ぎ取るオババが奉ってある寺らしいのですけれど・・」と言ったら交番の奥さんが「ひょっとして、それ「うばさま」と違う?」

 「あっ、「うばさま」なら俺知ってる。すぐそこを曲がって、真っ直ぐ行けば有る」と今までのやりとりを聞いてた工事のアンチャン。

 へっ?・・あれっ?・・・「優婆尊」と書いて、どうして「うばさま」と読めるの?・・σ(*_*)小学校では、そんな風に読むと習わなかったぞぉ。

 行く場所がわかったので礼を言って歩くと「出湯温泉」の交差点付近まで来てしまっていた。羽黒歓迎塔・清水、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 真っ直ぐな一本道の車道をテクテク歩いてると、道端に記念碑のよな所から水がドンドコ出ており、水を汲んでる人が居ます。

 おぉぉ・・これがウワサの「羽黒の清水」かと思い、水汲み場に座っていたオババに挨拶し「これが有名な羽黒の清水ですか?」聞いたが、σ(*_*)の姿カッコウから胡散臭いヤツと思われたのか返事もされなかった。

 せっかく来たのだから、ドンドコ出ている水を少しだけ飲み「優婆尊」へ。

優婆尊

「優婆尊」付近、「越後33観音霊場」只一人・紀行文     羽黒「優婆尊」入口、「越後33観音霊場」只一人・紀行文    羽黒「優婆尊」「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 「優婆尊」寺の近くに川が流れており、道標が有りましたが、その字が判読できず「是」という字だけはわかった。羽黒「優婆尊」境内・「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 川沿いの所に小屋が見えたので、あれがホントの清水でないかなぁと思い、後で確かめたら正解だった。

 寺の入口に書いてある「優婆尊」縁起によると、行基が霊木に、どんな像を彫ろうかなぁ~と思ってた時、にわかに天地雷鳴振動すると共に声がして「ワシは三途の河に住む、ゴオツクババア・・あっ、違う・・奪衣婆じゃあぁ。羽黒「優婆尊」・奉納額、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 ワシの姿は極悪貪欲なる相をしているが、内には慈悲の涙を流しながら衆生の罪に苦しむ衆生を救おうとしており、早い話が、外見の見てくれだけで判断するんじゃねぇ・・という事じゃなぁ。

 もっと若くてキレイな天女さんを彫りたいかもしれんが、ここは一つ、意に添わないかもしれんけれど、ワシの姿を刻み衆生と縁を結ぶように・・」。


 さらに「この仏は無住の仏と言って、六部に身を変えて無縁の衆を救い・・」と書いてあるので、住まいを定めず、どこかをホッツキ歩いてる人に身を変えるようです(そおいう人を「六部」と言うらしい)。

 それはそれとして、ここは安産祈願が有名で妊婦さんが多く訪れるよおです。羽黒「優婆尊」・裏側、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 堂内で参拝して周囲を一回りすると、本堂の背面側に着物を剥ぎ取るオババの像が多数奉ってあり、忙しい人は裏に廻る事無く、この像を見つけれないだろなぁ。

 このオババを単独で奉る箇所なんて聞いた事が無く、全国広しと言えどもここ「優婆尊」寺だけと思い、珍しいかもしれない。

 奉られているオババの像は、見るからに意地悪で強欲そうな顔をしてないが・・かと言って、内に慈悲の涙を秘めてる・・ようにも見えんかった・・スマン、信心が足りなくて・・。

羽黒「優婆尊」霊水、「越後33観音霊場」只一人・紀行文      羽黒「優婆尊」霊水、「越後33観音霊場」只一人・紀行文       羽黒より五頭山方面、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 「優婆尊」境内の外に出て、先程見つけた川沿いの小屋へ行くと、車で水を汲みに来ている人が居て、写真を撮ろうとしたら場所を譲ってくれました。

 「あそこの車道の所(羽黒歓迎塔)にも清水が出ているよおですが、同じよおな霊水ですか?」
 「さあぁ・・ちっと違うような気がするが・・」カルガモ、「越後33観音霊場」只一人・紀行文
 「やっぱり、ありがたみで? (^O^)」
 「ヘッヘッヘッ・・・(^_-)」

 帰りは同じ道を戻り、先程のドンドコ出ている清水へ寄ってみると、看板に「冬期間に消雪パイプ用に掘削し自噴した物で、水道法に定める水質基準を満たしてる物でない」と書いてあります。

 あちゃあぁ・・飲んじゃったぞ、おい・・どうする。

 近くの水田ではカルガモ農法なのか、タンボの畦道を鴨がヨチヨチ歩いてました。

 鴨にネギを背負わせて歩かせれば、この付近の風物詩になるかもしれん。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「阿字観」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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