HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第一章「目次」 > 高知-24 龍宮
H15/9/1 UP
参拝する時は、なるべく他の参拝客が堂付近に居なくなるのを待ち、これ以上は待っていても変わらねぇな・・という頃まで待っております。
そら、そおですがなぁ・・・他の人に聞かれたり、ジロジロ見られたら恥ずかしいもん。
曲を間違って笑われたり、コソコソ言われたら、どないするねん。(^O^)
最初の頃は、たいていの人が参拝するように正面を外した、賽銭箱の近くで吹いてました。
でも、ここでやってると後から参拝に来た人の邪魔になるかもしれんなぁ・・・長い時間吹き続けるので、その間に他の参拝客も来るし・・
と思い、だんだん最初の頃より賽銭箱から離れた場所でやるようになり、二巡頃から堂内に入れる場所以外では混雑すると思い、最初から堂の外階段下に立って尺八を吹いてます。
で・・そこは参拝客から見ると盲点らしく、越後屋が自分の参拝が終わってボオッーとベンチに座って、ワシの参拝が終わるのを待っている時、他の参拝客から「尺八の音が聞こえるが、寺がテープ流しとるんかねぇ」と話しかけられた事が何度か有ったそうです。
そおいう場合、越後屋は他人のフリして、階段下で吹いてると教えるそうです。(^_^;)
遍路クマさんは、「寺の境内で托鉢をやる場合、本当の托鉢をする人は、ほとんど人が来ない目立たない場所でやる。
そして本当に信心の有る人は、そおいう托鉢しとる人を必ず探し出し見つける。
そおいう人のお布施こそ、本当に価値あるお布施だ。」と言います。
一度だけ「志度寺」境内で、そおいう目立たない所で托鉢しとる人を見ました。
別に気が弱いから、コッソリそこでやってるというのでなく、永年風雨に耐え抜いて来たという感じの遍路で、それを見た時、クマさんの言うような遍路が、まだ居たんだ・・・と思いました。
やっぱり、托鉢も参拝も「行」をするのと同じで、人の来ない目立たない所でやるのが、本当かもしれまへん。
でも、遍路シーズンから外れた季節等で参拝客が居ない時は、賽銭箱の横で吹いてますが、参拝客の気配が有ると吹き続けながら、その場をゆっくり離れて場を譲ります。
四国の最南端、足摺岬の金剛福寺周辺に「七不思議」というのが有りましてなぁ・・・遊歩道の所に、伝説やら言い伝えが書いて有ります。
その内の一つに「穴に小銭を落とすと、その穴が下の海面まで通じており、小銭の落ちる音が聞こえる」所というのがありました。
そりゃあゼヒ試して冥土の土産にしようと思い、五円玉を入れました。
ほれっ・・入れたでぇ!!・・・!(^^)!
「・・・・・・・」
ハラッ?・・・なあぁ~にも聞こえん・・・
ふと近くを見るとチッコイ看板に「心ない人が、この穴を埋めてしまいました」と書いてあるでねぇか・・(-_-;)σ
あわてて穴を覗くと、枯れ草みたいものが奥に詰まっており、ワシの五円玉が・・・見えん・・
あっ!!・・・コラアァァ~~ッッ!!・・・
オラの五円玉・・返せぇぇ!!・・・ワア~ァ~ン・・・・(T_T)
金剛福寺から次の延光寺へ行くには、いくつのコースがあり、たいていの人は下ノ川江まで、同じ道を戻り三原村を通って行き、その方が距離が一番近いもんでして・・・(^_^)v
ワシは同じ道を通るのも面白くねぇので、足摺岬を一周するように土佐清水市へ行きます。
一巡の時、金剛福寺からテクテク歩いてると、道端のゴミを拾いながら散歩してるオッチャンに追い付き、アイサツすると話しかけてきました。
しばらく一緒に歩きながら話すと、海の見える一箇所で立ち止まり「ここからは見えないが、下の海の方へ降りると、あの岩場の下に洞窟がある。春分の日と秋分の日だけ、海に沈む夕日がその洞窟から見通せる」と教えてくれました。
おぉぉ・・すごいでんなぁ・・・こおいう事は地元の人でねえと知らないやろおなぁ・・たいした、もんじゃあぁぁぁ。
その後、少し一緒に歩いて別れ、またテクテク・・・
「中浜」という所に、ジョン万次郎の出生地が有ります。
最初は、どんな人物かよぉ~わからんかったんですが、漂流してアメリカの捕鯨船に助けられて明治維新の時に活躍した人らしいですなぁ。
そのアメリカも今じゃあ、クジラはカワイイ動物だから捕って食うんじゃねぇ・・と勝手な事を言いやがって・・・それじゃあ、昔のテメエらは、何やっとったんじゃ!!・・胸に手を当てて、よぉ~反省してみろ。
その「中浜」へ行った時、せっかくだから生家跡を拝見しようと思ったのですが、「生誕の碑」は立派なモンが建ってるんだけど、生家跡地への地図とかが書いてなく、わかりません。
もっとも、あんまり訪れる人がいねぇのと、だれかそこに住んでいてジロジロ見られるのがイヤなのかもしれんが・・・
途中、遍路道から外れて遠回りになりますが「龍宮神社」というのが有ります。
ここへは車で行ったのですが、駐車場から海岸の龍宮神社まで長い下り階段の遊歩道が有るんで、帰る時の上がり階段はキツイでっせぇ。
神社は岩場の少し大きい岩の上に、サミシそうにポツンと建っております。
風が強い日だったので、龍宮神社の岩場までは距離が有り、どおしょうかと迷ったのですが、せっかく来たんだから写真だけ撮って、トットと帰ろと思い行ってみました。
吹き飛ばされそうになりながら神社へ行き写真を撮り・・・あっ!!・・海側の手摺りが錆びて落ちてるでねぇか・・アブネェ・・このまま写真撮りに夢中になって、後ずさりしてたら死ぬとこだった。
その手摺り近くの岩に、上手にセメントで龍の形が作ってあります。
なかなか景色の良い場所で近くに灯台も見え、たぶん臼婆埼灯台じゃねえかな。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八曲「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
以下、広告です。