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尺八遍路のきっかけ

室戸・24番寺の遍路道

 昼休みに、室戸にある24番寺へ行ってみました。

 寺は岬の頂上付近にあり、山門から海に向かって50歩ほど歩くと目の前に室戸岬灯台が見えます。

 寺へは車で近くまで行けますが、そこの石段を登って行くと裏口入門になるので、正しい人は、横の脇道を通って山門へ行きましょう。

 昔の遍路道は山門から別の道を通って海岸近くの国道に続いています。 
 天気も良いので、山門から海岸まで続く遍路道を歩いてみました。

 昔ながらの苔むした石畳の階段が続き、所々石が欠けており、道幅は2mほどある広い道です。

 周りの山は、人手の入ってない草木が茂る森ですが、落ち葉もそれほど積もって無く、分かり易い道でした。

 この道を過去、何千・何万のお遍路さんが歩いたのでしょう。

 下から若い人が一人上がって来て会釈して行き、出会ったのは、この一人だけで、他の人は、やっぱし寺近くまで車でくるのでしょう。

 途中に「捻り石」というのがあって、なんかの由来があるらしいです。
 下には寺の「奥の院」がありました(小さい洞窟)。

 国道から、また寺まで引き返し 上るのに15分ほどかかりました。
 ゆっくり・・・ゆっくり歩いて・・・・。

 ほんとは、ゼンマイないか、探しておったんだけど・・・無かった。

 今回は、マジメモードね。(^^;

                                  00/04/12記載


車遍路7番~9番

 行ってきました、この休みを利用して・・・そいで留守してました。十楽寺

7番 十楽寺

 
  あんまり、印象が無いので、省略 

8番 熊谷寺

 
 広い駐車場に車を停めて外に出ると、どこからとなく詩吟のようなものが聞こえてくる。

「おおぉぉ・・・最近の寺は、詩吟をウナッても良いのかな?尺八と合わせると、いいだろなぁ(^^;」熊谷寺

「これだけ大きく聞こえるとなると、かなり発声ちゅうか、腹から声出してるんですかねぇ。 それとも、マイクでウナッてるのかな?」

「あっ、あんなとこに、スピーカがあった。」

「しかし、この詩吟も寺とマッチしていて、心が落ち着きますねぇ。
  わけのわからん、最近の歌を流すより、よっぽど良いですわ。」


 後で聞くと、これは「御詠歌」だったそうです。な~も知らんもんでして・・・ 

9番 法輪寺


「越後屋、お参りしたから、そこの茶店で「紫蘇マンジュウ」を売ってるので、どんな物か食べてみよう。」
法輪寺
バサマ
「ここで、召し上がるんなら、お茶いれますよ。」

「んじゃ。お願いします。」

「うむ・・紫蘇が巻いてあって、ちと紫蘇の味がきついかな・・」

「どれ、越後屋。お経読むのを、どうもまだ慣れてないようだから、お経の本をかしてみろ。ワシが区切りのよいところに鉛筆で印付けてやる。」

 その様子を、さっきから見ていた、茶店のジサマが、だんだんニジリ寄ってきて・・・

ジサマ
「お経の本の区切りは、アテにしたらダメじゃ。お経というもんは一息で唱えるもんで、もし区切るならば・・という所を教えてしんぜよう。」

「へへぇぇ~・・・・・・・m(_)m お願いしますだ。なんせ、な~も知らん素人なもんでして・・・・・」

  ジサマが区切りの所を教えてくれる。でぇかんが、セッセッと印を付ける。

  その様子を見ていたバサマが焼き芋をくれ、越後屋が、すぐに手を出して食べる。

「ほほぉぉ・・・一息で唱えるというのは、尺八の吹き方と合い似ているものが有りますねぇ。」

ジサマ
「お主、尺八をやるのか?。」

「はぁ、チビットですが、このようなお寺で、尺八なんか吹いたら怒られるでしょうね。
  なんせ歌舞音曲のタグイですから・・・」


ジサマ
「何を言われる、ウサギさん。弘法大師様は、心の広いお方でしてのぉ、何をやっても良いんじゃ。

 先日も虚無僧のカッコウした人が巡礼に来て吹いて行った。また、三味線や唄を般若心経の代わりにやる人もいる。

 お主も、尺八の一節でも吹いて上達を祈れば、八十八カ所を巡った時は、そりゃあもう上手になるに決まっとる。

 お経にしても最後まで巡ったら、今はつっかえながら唱えていても、そりゃあ上手に唱えられるようになるんだよ。」


「うむむ・・今回持って来なかったけど次回から尺八吹いてみようかな。
  ワシ・・オダテに乗りやすいタイプだから・・・」


「おでぇかんさま、それなら、それなりのカッコウをしないと・・・・

  なんせ、現代風のカッコウして、とても修行しとるように見えませんぜ。
  どお見ても、物見遊山の観光客スタイルですわなぁ。」


「そーじゃのぉ、これから暑くなってきた時に、アロハシャツに短パンとツッカケを履いてじゃあ、アカンじゃろうなぁ。」

                                   00/04/25記載


編集後記

 今思っても、この法輪寺のジサマと出会わなかったら、尺八を吹きながら遍路せず、またこれほど遍路をする事に、のめり込んでいなかったでしょう。

 σ(*_*)の人生の大転換?と言ったら大袈裟かもしれません。
    「遍路有りて尺八有り、尺八無くば遍路無し」
 それほど大きいキッカケを作ってくれたジサマとの出会いでした。

 ジサマが言ったように、遍路しながら各寺で尺八を吹いてたおかげで、自分で言うのもアレですが、遍路する前と比べて格段に上手くなったと思います。

 「へぇ~・・あの程度で?・・フウゥ~ン・・鼻先で笑っちゃうね。(^O^)」と言う突っ込みと失笑が聞こえるのは重々承知しておりますが、あくまでも「遍路する前と比べて」という事で、ご理解とご協力を賜りたく・・本人もこのように頭を下げております。m(_ _)mハハアァァ~・・

 なお、ジサマが教えてくれた「一息で唱える」というのは「息が続く限り唱え続ける」という意味であり、尺八では次の息継ぎの箇所まで可能な限り長く吹き続けるという風に解釈しました。

 遍路一巡程度では、あんまり変わらんかもしれまへんが、私の場合は二巡目の終わり頃から少しづつ変わったような気がします。

 もし芸事で上達を望むならば、遍路しながら実際に演奏してください。夢疑う事なかれ・・・ナムナムナムナム・・・


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「五木の子守唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます

 当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。


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