HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 > 歩き遍路一巡・46 対談
H20.6.22 UP
一巡歩き遍路を振り返って
思い起こせば、歩き遍路をしてみようかという気持ちになったのは、車遍路した時に88番寺で出会った、3年かかって一巡したジサマの話しを聞いた時です。
あっ・・何も、一度に全部巡らなくても良いんだ・・・
何年かかっても良く、そんなの「有り」なんだ・・・という事が一つ・・・
もう一つは、1番寺で中年女性が小さい押し殺した声で必死になって祈ってる内容を、すぐ真横で聞くともなしに聞いてしまい、そこまで切羽詰まって真剣に祈る人が、まだこの世に居るとは・・・
このように真剣に祈る人が居る四国霊場とは何なんだろう?
わからんなりにも歩いてみれば・・・不謹慎だけど、おもしろそうだし・・・
何かが、有るかもしれない・・・
何かが、わかるかもしれない・・・
何かが、変わるかもしれない・・
歩いていて、その何かが有る・・とは思いますが・・・その何かとは、まだ よ~わかりません。
そして何かが少しわかり、何かが少し変わった気がします。
なお、今まで意識的に寺や本尊等の説明・歴史等は書きませんでした。
そちらの方は、観光本などを見られる方が詳しく書かれてると思い、巡っていても御本尊様が、由緒正しいどなた様であろうとも全然興味がありませんでした。
もっとも戸が閉まっていて、確認しようと思っても見れんかったけど・・(^^;)
以下に、善男善女のジサマ・バサマが信心を出して歩くための参考となればと、持ち物などを思い浮かべるまま書いてみます。
歩き遍路の参考に
1 靴は大き目の方が良い。
私は通常履く靴より、2センチ大きい靴を履き、夏冬共に厚手の靴下を履きましたが、マメは一度も出来ませんでした。
踵に少し靴ヅレが出来ましたが、すぐに直りました。
また、休息した時、メンドウがらずに靴を脱いで足のムレを無くしり、指圧などして血行をよくした方がマメが出来にくいように思います。
2 塩
暑い時に歩く時、麦茶・ポカリスェット・水等のペットボトルに、塩を1~3つまみ程入れます。
これは暑い時には、体の塩分が汗となり発散してしまい、いくら水分を補給しても体が脱水症状を起こすからで、「みのもんた」のテレビでやってたのを見て確かめてみました。
実は、越後屋が二度ほど、これで倒れかかり、以後、少し塩を入れたのを飲み始め、効果が有ったと思います。
3 地図
地図は、リュックの奥のへ大切に仕舞わず、すぐに取り出せる所に入れるか、できるならば手に持つ。
地図での確認をメンドウがっていると、思い込みが有って、たぶん目印の標識等を見落とします。
この道を、そのまま歩くのだと思い込んでしまって、実は途中で隣りの道を歩く事もあります。
すぐに同一箇所で出合えば良いですが、合わずに遠回りしてしまう時もあります。
地図での確認は頻繁にでき、すぐに見るようにしておくのが最善です。
4 四国の道
「四国の道」と混同しますが、遍路道と全く別のもので、たまたま遍路道と重複してる所も有る・・と思った方が良いでしょう。
「四国の道」の標識方向と、「へんろマーク」が別の方向を指していたら、「へんろマーク」の方を信じてください。
また、「へんろマーク」や遍路の立看板の方向が、「まさか・・この方向へ?」 と思っても疑わずに必ず信じて、その方向へ進んで下さい。
そのためのマークや看板で、必ず後で「信じて良かった」と思います。
5 菅笠
ワタシャ・・これは被った方が良いと思います。
帽子よりも日差しよけになるし、少々の雨でも顔に雨が当たりません。
但し、買ったままの状態でなく、アゴにかかるヒモを加工する必要がありますが、その一時の手間を考えても、有って良かったと思います。
6 金剛杖
これも最初は持っていませんでしたが、山越えの時に有って助かったです。
まさに杖にすがって登り、杖を支えに降りる状態でした。
しかし途中で会った老遍路さんは「何も買う必要なく、そこらの山に落ちている木の枝・竹でも良いんじゃ・・・」と言っており、予備の分を含めて2・3本杖になりそうな木を乳母車に突っ込んでおりました。
7 沈痛スプレー
商品名を書くと、アレかもしれんので・・・・、
足の筋肉痛を解消するスプレーで、効果は有ると思います。
但し、効くのと、あんまり効かないのが有りましたので確かめてください。
なお、休息時に足を少しでも水で冷やすと、だいぶ足の痛みが取れました。
暑い時には、ぜひ試して下さい。
8 携行食糧
行く先々で必ず食堂や店が有ると思っては、アカンです。
むしろ無いと思った方が良いでしょう。
でもって、せっかく有った食堂の種類が、あんまり気が進まないから、次ぎの食堂にしようと思って入らず、そのまま行き過ぎると、たいてい食堂は有りませんでした。
これに、何度・・泣かされた事か・・・(;;
地図に記載されている店や食堂は、閉店してたりする事が多くありました。
腹減ったなぁと思ったら迷わず食堂へ入り、腹ごしらえだけは、ゼイタク・ワガママ言わんと早めに済ますべきです。
都会だから・・町だから・・・寺の近くだから・・・食堂ぐらいは有るだろうと思っても、遍路道から外れている事が多く、期待せん方が良いです。
寺の境内に食堂が有ったのは、12焼山寺と87長尾寺だけだったような気がします。
でもって先日、長尾寺へ行った時、たまたま都合で休みでした。 (TT ハラヘッタァ~
車の思考で、食堂が有ると考えてはアカンです。
車での1~2kmの距離は、たいした事ありませんが、歩きでの1kmの距離は、蜃気楼のように遙かなる遠方です。
せめてカロリーメイトの一箱は、常にリュックに入れておくと良いでしょう。
9 野宿・車野宿するなら有った方が良い物
耳栓 = 100円ショップで売ってた物ですが、少々の音は消えて効果が有り、ぜひお奨めします。
寝袋 = 車野宿する時、毛布やフトンを持ち込むよりも嵩張らず、ええですよ。
なんちゅぅても、両方試してみましたから・・。
しばらくすると、恥ずかしさも外聞も気にせんと堂々と寝れるようになりますぜ。(^^;) ゼヒ ヤッテミナセェ・・・
10 その他
最近「お遍路の質が落ちてきた」「地元と遍路の信頼関係が失われつつある」と、よく聞きます。
いつか書いたように、無料接待所のお堂で休ませてもらっても、お経の一つも詠んでいかない等、地元の人は、しっかりお遍路の行動を「黙って」見ています。
ワシも信心が足りんので、エラソーな事を言えませんが、遍路のカッコウをしているならば、たとえ信心が無くても、そのカッコウの言動・行動をフリでもするのが、お世話になった人・一期一会の人達に対する最低限の礼儀じゃないでしょぅか。
また私達は、車野宿してたので宿に宿泊した経験がありませんが、宿を予約しても、都合でそこに泊まれなくなった時、宿にキャンセルの連絡もせずに、すっぽかしてしまい、宿との信頼関係が損なわれ始めてるという事がインターネットで言われています。
たぶん一部の人の身勝手な行動が、お遍路全体の評判を落としているのだと思います。
ワシが会ったお遍路さん達は、皆、若い人も含めて、礼儀正しく、アイサツもしっかりして好感が持てる人達でした。
先日の成人式でアホな事して騒いだ若い連中に、若い歩き遍路さんの爪のアカを、無理矢理に飲ませてやりたいくらいじゃったなぁ・・・・(-_-;)σ ホンマニ
すかも、そりを「人前でクラッカー鳴らす事は勇気ある」と誉めやがる、どぉしょうもねぇアホな議員までおるんじゃから・・
そんな事を言うなら寺の門前で、たった一人で黙って托鉢する人の方が、よっぽど勇気があって立派じゃ!!。 (*_*メ)σ
寺の評価
怒りついでに書いちゃうけど・・・(^^; コノ キカイニ
88箇所の寺が、もし民間のサービス企業・接客業だったら、確実にその企業の姿勢が問われ、客は来なくなると思う寺も有った(全部とは言わないが)。
心洗の水場の手ぬぐい → 真っ黒に汚れてませんか?
トイレ → 参拝客が汚したのだから、そのままですか?
朝7時過ぎても本堂の灯りがついてない →
→ 忘れたのかもしれんけど、それじゃすまされんのでは?
お寺さんが納札箱を掃除されている時、間違って?入っていたお金を乱暴に賽銭箱に放り投げ入れる
→→ しっかり目の前で見てました。
ウムム・・だんだん、もっと書きたくなってきたけど、止めとこ・・
でもねぇ・・これだけは言わせて下さい。
寺が葬式・法要をやったり、納経帳を書いたりするのは、一般の人がそれを求めているから、しかたなく?・・あるいは喜んで?・・やっているのかもしれません。
しかし仏教本来の目的・目標は、そんなモンじゃないでしょ?
坊さんなら、その事を「必ず」知ってるはずです。
一般庶民にそれを知らせず、寺が自分から教えないだけじゃないんですか?
88箇所の境内で、景色の良い寺も有ったけど、仏教の心髄に触れて感動した事はありませんでした(キッパリ)。
感動や仏教の心髄に触れたのは、88箇所以外の場所でした。
88箇所以外の番外寺や奥の院等については、文句言う事は、な~も有りません。
茶を出して労をねぎらってくれたし・・・
話し相手にもなってくれたし・・・
綺麗にしとったし・・
番外寺・奥の院の方が、小さいけど、よっぽど寺らしく落ち着いて身近に感じられたなぁ・・・・(^^;)
88箇所の寺も、騒がしい団体客やら何やら次々に人が押し寄せるので忙しくて、そんな事しとるヒマが無いのかもしりません・・・・一応弁護しとくね。(^^;
こんな事、言っちゃあ・・アレだけど・・・88箇所巡りの現在の諸悪の根元は、納経帳のような気がします。
あぁぁ・・・非難の目が・・・あっちこっちから・・・(^^;ワッハッハッ・・・。
こんなものかなぁ・・・・・まだ、言い足りないんだけど・・・!(^^)! モウ ヤメトコ
できる事なら、納経もしないで(時間に縛られるから)、先を急がず、無理せず、ゆっくり歩けば・・・・と言いたいとこだけど・・・、初めて巡るなら、やっぱし納経帳もしたいだろうし、早く一巡したいでしょうね。(^^; キモチハ ヨ~ワカリマス
これからも、ヒマさえ有れば四国をホッツキ歩き、今度は番外等、あんまり人が行かない所へも行く予定ですが、この「歩き遍路」シリーズは、今回をもって終了いたします。
永の御静読、ありがとうございました。
いつの日か、縁有り、だれかと、どこかの遍路道で、会い見ますように・・・。
--- 完 --- <(_ _)>
草 (^^)/~~~ サイナラ~・・・オタッシャデェ・・・
01/01/20記載
皆の衆・・・思い出した・・・歩く時、有った方が良いモンが・・。
トシなもんで、後になって、思い出してしもおて・・・「反射材」です。
これは、国道・県道などを歩いてると、トンネルを、どおしても歩かねばならん事が必ず有ります。
トンネル内に、歩道が有る所も有りますが、白線を引いただけの所もあります。
トンネルの中は、そりゃあ~・・オトロシイ所で、ほとんどのトンネルは暗く、車が通ると「ゴオオォォォォ・・・」ともんのすごい音がして排気ガスも吸い込み、できたら、あんまり通りたくないけど・・・こればっかしは、しょうがないですわなぁ。
車でトンネルを通る時とは、全然ちがう危険を身近に、もんのすごく感じます。
トンネルが一番危ない所かもしれんなぁ・・・山の中のマムシより・・・
人によっては懐中電灯を点けたり、ヘッドランプを後ろ向きに付けて、後ろから来る車に注意を喚起する人もいるようです。
ワシらは、光が当たると反射するシールの「反射材」を杖と笠・リュックに付けておりました。
杖に反射シールを付ける位置は、杖の先(地面側)付近と、普段手に持つ位置より下の位置の二箇所に付けてました。
何かで見た時は、杖の先(地面側)に付けろと書いてあったようですが、可能な限り反射材を広い範囲で巻いておく方が良いと思います。
けっこう反射して「ピカッ」と光りますから、できたら杖全体に巻いた方が良いかもしれんなぁ
ワシらは、杖の1/5程度は、反射材を巻いてます。
笠は、いつも被っているので、前側と後側に2箇所貼ってます。
でも、歩きの人で、ワシらみたいに杖とか笠に反射材巻いてる人・・・あんまり見たことないなぁ・・・みっともないからかなぁ。
リュックに反射タスキを巻いてる人や靴の後ろに反射テープ付けてる人も、たまにいました。
人のためでなく、自分のために、ぜひ持ち物に反射材を付ける事をお奨めします。
そりがイヤだったら、白い服装をするのが自分の身を守る次善の手です。
以上、当HP「遍路用具」等のページを参考にしてください。
01/01/24記載
対談(オマケ)
で 「越後屋さん。
シリーズ止めちゃったら、この掲示板・・・、また閑古鳥が鳴きおって・・・・
皆様もヒマやろおし・・・何か一言・・」
越 「う~ん・・いろいろ感じたこと有るけど、なかなかマトメられん」
で 「そおやろねぇ~・・ここで、その一言で終わったら、みんな怒るやろなぁ~・・・・。
ホンマに、一言になってしもぉて・・
ま・・・文句出るかもしれんけど、このまま出してみるか・・・」
越 「私が歩こうと思った理由は、でぇかんも知っとるだろうけど、
それはさておき、感じたこと事は、へんろ道についてかな・・・?
へんろ道・・・まるで今まで歩いてきた自分の人生のような気がする」
で 「おぉぉ・・ヘビを踏みつけるかもしれんと思ったからなぁ・・・
越後屋は、そんな事を知らんかったかもしりんけど・・
ワシ・・・オトロシかったぁ・・・・・」
越 「う~ん、そおゆうことじぁないの
へんろ道ってすごく楽な所もあるけど国道のように怖い所もあるし、険しい山道を登ったり転げ落ちそうになりながら降りたり、とても苦しい所もあったよね。
でもその苦しい登り道の途中、素晴らしい景色を見せてくれたり心をなごませてくれた所もあったよね
私の歩いてきた人生も楽しかったこと、苦しかったこと、もういやで逃げ出したいと思ったこといっぱいあったよ。
でぇかんだってそうじゃない?。」
で 「また、マジメな事を書きおって・・・つまらん・・・
ううん、無かった。
ワシ、楽天主義じゃから。」
越 「ふ~んでぇかんは幸せだねぇ・・・
うまく言えないけど へんろ道を歩いているうちに今の自分とへんろ道が重なってきたんだよね。
わかるかなぁ?」
で 「おぉぉ・・・顔に似合わず、詩人じゃのぉ。
きっと、みんな、笑ってくれるぞ。
今回の遍路で、何が一番心に残る?
ワシは、あの庵の坊さんじゃったなぁ・・・・
あの坊さんに会わなかったら、この遍路は、これほど充実したもんにならんかったろぉなぁ。」
越 「うん 私もそうだなぁ
お坊さんに ずっと疑問に思っていたことを聞いたとき、自分が強くならなければいけない と言われたなあ。」
で 「そぉやのぉ・・、いままで法事とかで会った坊さん達は、死んだらどおの、地獄極楽がどおのとか、ありきたりの説教はしたけど、あの坊さんは、そんな事を全然言わず、何に祈っても、なんにもならんと言うたなぁ・・・・
逃げずに自分で解決しなけりゃアカン・・言うて・・・」
越 「それに 仏や菩薩は人の心の中にあると教えてくれたね。
自分の心に問いかけ、本心を見なければいけない・・といってたね。
そしたら、自ら仏の心が表れてくる・・というような事も言ってた気がする」
で 「そおやのぉ・・・
こんな事、ホンマに今までの、どこの坊主も言わんかったぞぉ。
49日が、どおのという説明はするけど・・
仏教ちゅうもんは、これが本質じゃねえんかなぁ。
自分の心は、自分が一番よ~知っておって、良い心も、悪い心もある。
それを常に直視しろという事を、あの坊さんが言ってたなぁ。
あの坊さんが話しをしていて、「今の心に何があるか?」と聞かれ、あんまりにも、難しい話の最中だったもんで「わからん」と言うたら、「今、あなたの心の中に、良い心も悪い心もある」と言われたのを思い出した。
やっぱし、反省努力やなぁ・・・
今思うと・・自分の心の中を素直に見つめろ・・・という事も、盛んに言ってた気がする。」
越 「そおやねぇ・・・そおいうことを考えながら、歩いていたら、けっきょくへんろ道と自分の人生に結びつけて、これからも歩いて行くんだろぉなあ
また お坊さんの奥さんが言ってたけど 因果応報について、ちっと解るような・・納得できないような・・・」
で 「坊さんの話し聞いてた時は、グァ~ン・・と頭をハタカれた思いしたなぁ。
今までの坊さんは、なんでこんな事を教えてくれんかったのかと・・
あれを聞いた時に、ホンマにあれで遍路止めようかと思った・・・
今まで、遍路やってて何をやってきたんだろおか・・
全てムダだったんか・・と思って・・・
不信心だけど、人のマネして本堂や大師堂で拝んで、そりなりにと思ってやってた事を、完全に不定さりたんだから・・・
まあ・・拝んで祈っても、どもならんのでは・・と思っておったけどなぁ・・」
越 「私 止めようとは思わなかった
お坊さんの言ってたこと理解したかったから、遍路していたら何かわかるかもしれんと思ったし・・。
あれ以来、子供のことなんか、願わなくなった。
それに お経は自分の心に向かって読むんだと言うようなことを話してた気がする。
だから私は、そのつもりで唱えてた」
で 「おぉぉ・・エライ、エライ。
寺の仏像に願い事をしても何にもならない言うとったなぁ・・
墓も、その人を思い出すためだけの場所だ・・ちゅうて。
今までの他の坊さん、そんなこと一言も言わんかったぞ・・・
あの庵の坊さんにその事を聞いたら、坊主はそれを言うと食えなくなるからじゃ・・と笑っておった。
ワシ、その一言で、庵の坊さんの言う事を信じる気になった。」
越 「もう一度話しを聞いたら、少しは理解できるかもしれん」
で 「そおやのぉ・・・あの坊さんとなら、何度でも話しを聞いてみたいなぁ・・
あの後で思い出したけど、他の掲示板で遍路の話があった時、風変わりの坊さんが居るという話が出てたけど、きっとあの庵の坊さんの事やろなぁ・・」
越 「今思うと お坊さんは こうしたらいいとか、ああしたらいいとか言わず、自分で考えさせようとしてた。
修行って、そおいうことかなあ・・・」
で 「そおやのぉ・・・難しい専門用語・・・一杯使って・・よ~わからんかった。
「さんみつ」ちゅう事を言うとったが、覚えてる?」
越 「「さんみつ」だったか、どおだったか忘れたけど・・
お坊さんが、何かを話ししていて「どうする?」と聞かれた時、その言った事を体で表現するのに、耳を指さして耳で聞いて、目を指さして目で見て、手を合わせて拝んだ・・・・・だったかなぁ・・・
その時、坊さんは、わたしが手を合わせた時に「それだ」と言ったような気がする。
受想行識だったかもしれんけど・・」
で 「おぉぉ・・ワシの知らんうちに・・・そんな事聞きおって・・・・
ワシ・・ショックのあまり、これからの遍路どおしょうか・・と、他のいらん事を考えていて、越後屋が、なんかやっとるのぉ・・・と・・ボォッッーと見ていたからなぁ。
あの坊さん、縁ちゅうもんを盛んに言ってたなぁ・・・
老遍路さんも、そうやったけど・・・
越後屋と、一緒になったのも縁・・・くさっとるかもしれんけど・・
ここで、坊さんと会ったのも縁・・・
どんな時でも、必要な出会うべき時に、出会うべき人が居るちゅぅて・・・」
越 「そおじゃ、そおじゃ・・・でえかんと会ったのも縁なんじゃ。
わたしを大事にせなんあかんのよ。」
で 「フン・・だれが・・・
でも、多くの歩き遍路があの庵を通ってると思うけど、あんまりウワサにならんかったなぁ。
留守だったりして会えんかったり、会っても話しなかったり、きっと縁が無かったんだろなぁ。
ワシら、坊さんと出会う縁が合って良かったのぉ・・・。」
越 「そおやねえ・・お坊さんに会わなかったら、まだ悩み苦しんでいただろなぁ・・
苦しめたり悲しませたりするのは仏教じゃないという言葉で、楽になった気がする」
で 「そおやのぉ・・世間体やらで、葬式やら法事やらのため、どんだけの人が疑問持っとる事か・・」
越 「帰り際に、またいろいろお話を聞かせてくださいと言ったら、あの坊さん「ワシ、本心を見抜くよ」と言ってた。」
で 「ワシも、あの坊さんに、「今度会った時、どれだけ成長しているか見る」と言われた。
会うのが、コワイような気もするけど・・・」
01/01/28記載
編集後記(対談)
ホントは、この記事を最後にして、掲載していた掲示板(FS20)には、以後は遍路の事を書かないでおこうと思ってたんです。
つーのは、信心も無く、遊び半分で遍路して歩いていても、「祈り」の空間に接していると、どうしても段々と不真面目な事が書けなくなってきましてなぁ。
σ(*_*)はあんまりマジメな事を書く事が出来ない人間なので、途中でよっぽど書くのを止めようかと思ったのですが、一応最後まで引っ張ったんです。
そいで、その事を書いたら「続けてくれ・・」という声が有り、どうしょうか・・と思ったんですが、人に言われるとすぐに「そうかなぁ・・」と思う性格なので二巡目も書き続けました。
対談(オマケ)は、今読み返しても、忘れていた事が書いてあり懐かしく想います。
HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 前ページ 次ページ
以下、広告です。