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尺八を携え歩いた四国遍路   H20.10.5 UP


愛のワンコロ物語

 むかあぁぁしぃぃ・・・むかあしぃ・・
 あるジサマとバサマが遍路をしておりました。

 その日は遍路道でも人の余り通らない、そりはそりは山深い所でした。

 いつものとおり、その日の予定地まで着き、バサマを独り残して、ジサマがチッこいバイクで車を取りにもどりました。

 いえ・・別にそこは「バァ捨て山」と言う地名では、なかったんだけどね。

 真弓峠、四国遍路記 雨野中、四国遍路記 雨、四国遍路記

 そして車にバイクを積んで、次の予定地にバイクを置き、バサマを迎えに行ったんですわなぁ・・いつもと変わりなく。堂、四国遍路記

 そしたら、バサマ・・予定地よりも手前におり、手を振ってるでねえか。

 それも両手をバタバタさせて・・鳥でもあるまいし・・笑っちゃったね・・(^O^)

 アホが何しとるんじゃ・・他人が見ておらんから良いようなもんの・・・
 そんな姿見せて、もし若かったらヨメのもらい手がおらんぞ・・(^^;

 しかし、なんか様子が必死やなぁ・・・・(*_*)σ堂、四国遍路記
 フト見ると・・ワンコロが一匹、道のど真ん中で、ドオテェェ~と寝ております。

 ははぁぁん~・・こいつに追っかけられたんだな・・と思い、車でワンコロを追っ払って、バサマの所へ行かないようにしましたが、ワンコロもバサマに一目惚れしたんか、バサマの所へ行こうとします。

 もの好きなワンコロでんなぁ・・なぁも、あんなバサマに・・(^^;

 やっと、バサマがワンコロの隙をねらってジサマの車に転がり込んで来ました。堂、四国遍路記

 車のドアを閉める時、リュックから飲みかけのペットボトルが落っこったけど・・・・そんな物・・拾うともせず・・・

 「はよ、行け!!・・すぐ行け!!」と車を出させます。
 あのケチなバサマが・・・念押しするが、ペットボトルも拾わずに。

 車に乗るなりバサマは、顔に手を当てて泣きながらジサマに訴えました。

バサマ
「あれから、おとなしく待ってたの・・なぁも悪い事せんと・・シクシク・・

 そしたら、30分ほど前に、あのワンコロが来たの・・メソメソ・・・(;_;)橋、四国遍路記


 
最初は可愛いワンコロだなぁ、手ぐらい舐めさせてやろおかなぁ~と思ってたんだけど・・近づいてきたらウナリ声を出しはじめたの・・・ワアァァァ~・・(T_T)

 こりゃあ、アカン・・噛みつかれると痛いやろおなぁと思って、杖でシッシッ・・と追い払おうとしたんだけど、逃げないで廻りをウロツキはじめ、私に近づこうとするの・・ ヒックヒック・・(/_;)

 だれか他の車が来ないかなぁと思ったんだけど、こんな時に限って来ないんよねぇ・・・エエェェ~ン・・(T_T)

  ん?・・ジサマ笑ってるんでねぇか?・・顔が引きつっとるで?」川、四国遍路記


ジサマ
「な・・なにを言うだ・・・
  愛するバサマの突然の災難を聞いて、驚きのあまり声も出なく、顔が引きつっとるだけじゃ。」


バサマ
「そおか・・それなら良いけど・・・
 そりでのぉ・・二人分のリュックを前と後ろに担いで、二本の杖でワンコロが近づかないようにしながら、ガードレールを背にしてあそこまで来たの・・・ クスンクスン・・・(;_;)

 あそこに地蔵様が置いてあり階段で上れるようになってたので、そこでジサマが早く来ないかと待ってたの・・・ヒックヒック・・・・秋、四国遍路記


 
ワンコロも上がって来ようとするけど、何度も階段の上から杖を振って追い払ったら、あきらめて道の真ん中で寝転がり始めたの・・・ゴワ゛ガッダア゛ァァ~~・・・(T_T)

 
そこへジサマが来たもんだから、両手を振って合図したんだけど・・・私の姿・・わかった?」

ジサマ
「そりゃあ、すぐにわかったとも、
 σ(*_*)も必死でワンコロを追っ払ってやったぞ。

  そおかぁ~・・そりゃあ大変じゃったのおぉぉ~・・・なんちゅ、カワイソーにな・・・道端の石仏、四国遍路記

 よしよし・・・一緒に泣いてやるぞ・・・・
  ;_;)ウッウッウッウハウハッハッハッハッハッハッハッハハハハハ・・・」


バサマ
「やっぱり、笑ってねえか?」

ジサマ
「オマエも疑い深いやっちゃのおぅ・・・」

良い心1「バイク置いてから、タバコ吸って一服しとったと言えんわなぁ・・(-_-;)」
良い心2「そや・・絶対に言うたらアカンでぇ・・バレたら、エライこっちゃ・・」
良い心3「知らん方が、シアワセちゅう事もある」
良い心4「白馬に乗った王子様が助けに来てくれると思って、
     希望を持ち続けて助けを待っていたんやから、バサマの夢を壊したらアカン・・・」


  めでたし・・めでたし・・・・民家、四国遍路記

       愛のワンコロ物語  完 !(^^)!

 ホームページに、このことを書いてるのを見た越後屋が

越後屋
「コラアァァ~・・人の気も知らんと・・・
    もんのすごおおおぉぉぉ~~く、怖かったんだからぁ。
   人の不幸を笑いもんにすんな!! ▼▼メ」


でぇかん
「ほり、書いてやったぞ・・・こりで、気がすんだか?」

越後屋
「まだじゃ・・良い心1は、なんじゃ
    今か今かと、必死に待ってたのに・・・

 四国遍路記
 
良い心4の王子様なんか、どおでも良いんじゃ・・
 だれでもええから、来てくりりゃあ、そりで良かったんじゃ」


でぇかん
「(^O^)(~o~)(^^;)(^_^;)(^-^)・・・・」

越後屋
「笑うな・・・」

                      01/11/27記載



 編集後記

 いやあぁぁ・・今読み返しても、おもしろいでんなぁ。(^O^)


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