HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 >
歩き遍路三巡目(逆打ち) 8 鬼か仏か
H20.11.22 UP
托鉢の実際
遍路札
遍路道に、昨年取り付けた布製遍路札・・・
一年ぶりに見ますと、けっこう黒くなってますなぁ・・(*_*)σ
日当たりが悪く、湿気の多い所は黒ずんでおり、たぶんカピでも生えたんじゃろおなぁ・・・・(-_-;)
かと思うと、当時のままの色で、少しホツレかかっているのも有ります。
たいていは、木の枝や葉に絡まって見にくくなっておりますが、そおいう場合は丁寧に枝葉を取り除きます。
自分の取り付けた位置ちゅうのは、覚えとるもんですなぁ。(^_^;)σ
おぉぉ・・・昨年は、この月日に歩いたんか・・
もっとも全部有るわけでなく、木の持ち主に枝払いされて無くなったのも有り、たぶん小汚ねぇ布がブラ下がっとるなぁ・・と思われて捨てられたんかもしれません。
また某所では、ちょっと見えにくいかなぁ・・と思って枝に付けておいた遍路札の場所が刈り込まれてしまい、代わりにもっと見易い位置に、しかもわざわざ棒に取り付けて差してある物もありました。(^_^;)
刈った人の心情が伝わります。 スンマヘンネェ~・・・m(_ _)m
鬼が出るか仏が出るか
いつか書いたかもしれまへんが、σ(*_*)は、見るからに小汚いカッコウの遍路さんとか、托鉢しとる遍路と話しするのが好きです。
普通の生活では体験出来ない事を、この人達は経験しとると思い、御教示願おうと思って・・。
今日会ったのは、60代ぐらいのバアサマで昼頃に「道の駅」のベンチで寝転がっていました。
バサマは車では何回か巡ったそうですが、今回は初めての歩きで野宿専門だと言います。
ガラガラと引っ張る荷台みたいのに、テント等を積み込み、試しに持たせてもらったら、けっこう重かった。
舗装道路は、これを引っ張りながら歩くが、遍路道では担いで歩くと言ってました。
普通の単なるオバハン遍路にしては・・と思って聞いてみまと、家を回って托鉢し僧籍も持っていると言います。
どおりで、普通のオバハンと雰囲気が違い、カッコウなんか気にしとらず、シンが強そうで・・・笠もσ(*_*)のような安物と違って網代笠です。
寺の門前での托鉢はせず、そおいう場は他の一般の遍路とか職業遍路ちゅうか・・・そおいう人のために場をゆずり、自分は法衣に着替えて家を巡って托鉢しとると言います。
バサマ「6000円あったら、民宿に泊まれるけれど、
この6000円で、何日食べれるかと思うと泊まれない。(^_^;)」
σ(*_*)「そおですねぇ・・1000円有ったら1日分の食費ですからねぇ」
バサマ「それも、そおだし・・・もし余裕が無く100円・200円しかない場合に、
助けてあげたい人が居た時、助ける事ができない場合がある」
う~ん・・・エライでんなぁ~・・
σ(*_*)なんか人を助けるより、何をさておき、自分の食う飯の方を先に心配しちまうからなぁ・・・・(;_;) ハズカシナガラ
バサマ「門前で托鉢するよりも、各家を巡って托鉢する方が、
もっと勇気がいり緊張する。
家から鬼が出て来るか、仏が出てくるか・・・。」
真に、この言葉は実際に托鉢をやった人でないと、絶対に出てこないでしょう。
02/08/03記載
編集後記(仏教会の托鉢)
σ(*_*)とこの仏教会は、年末になると「歳末助け合い托鉢」ちゅうのをやってます。
やるのはええですよ、勝手にやれば・・・しかし、そのやり方が気にいらん。
まず前もって各家庭にチラシと封筒を配り、「何日に伺いますので、500円以上お願いします。」と書いてあるじゃねぇか。
おいおい・・・托鉢ちゅうのは日を決めて取りに来て、しかも金額まで勝手に決めつけるのが「托鉢」か?
これが、寒い雪の中をワラジ履きで、経でも唱えながらサミシそうに道筋を歩くので、見かけましたら何卒よしなに・・というならば、まだ話がわかる。
それがゾロゾロと坊主が4・5人歩き、「アンサンはあの家から、ワシは、ここの家から巡るからね。どこそこで会おうね。」と各家を手際よく訪ねて、封筒を受け取りに来るだけです。
経の一節でも唱えるかと思ったら「はい、ありがとさんです」と、受け取るモンを受け取ったら、サッサッと帰っちまいやがった。
ゴルラアァァ~・・!!ここの仏教会!!・・
これが「托鉢」かあぁぁぁ~・・??!!
「托鉢」なんてエラソーに名乗るんじゃねぇ。!!
こんなの強制募金と、どこが違うんじゃあぁ。
腹がたったので、この封筒に「いつから「托鉢」とは金額を決め、家に収集するようになったのか?募金と変わらないではないか?お釈迦さんが泣いてまへんか?」と書いた紙切れ入れてやろうと思った。
そしたら、あぁたぁ~・・・越後屋が
「おでぇかん様あぁぁ~・・・お怒りはごもっともでごぜえますが、なにせ・・封筒に住所・名前を書かにゃアカンので、どこのどいつが、汚ねぇ字でこんな紙切れ入れたか、すぐにバレますだ。
そおなると村中から、あの家は信心が足りねぇもんだから、エラア~ィ坊さん方に対してケンカ売りやがった。
ワルイやっちゃ・・と評判になり、子供や孫がイジメられて、村八分になりますだ。シクシク・・(T_T)」
と泣くので、仕方なく紙を入れるのは止めてやった。
しかも翌月の広報紙に「仏教会より 〇〇円」と、σ(*_*)らが強制募金させられたのに仏教会の名前で出てやがる。
これって、仏教会の売名行為をするためだけの「托鉢」じゃねえのか。?
「鬼が出るか、仏が出るか・・」と遍路で出会ったバサマの言う、血を吐くような思いの限界ギリギリまで追いつめられてる「托鉢」とは全く違う。
ここの仏教会は、「そんなの、どこの世界の托鉢?」という、生暖かいお気楽な「托鉢」世界のよぉでんなぁ。
HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 前ページ 次ページ
以下、広告です。