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 荒川「白川橋」、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記  H18.10.21 UP 


「三峰口駅」と「甲源一刀流」/秩父34観音霊場記

「三峰口駅」より「贄川」宿へ

 白久駅より、小雨の中をテクテクテク・・・・テクテク・・・思ったより早く三峰口駅に着き、駅のベンチで雨宿りを兼ねて休憩。三峰口駅・構内、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記

 三峰口駅・構内には、登山のカッコウした人達がグループとなってウロついており、「この雨で、何とか滝方面は通れんらしい」という情報を仲間に伝えてます。

 三峰口駅は、単なるイナカの終着駅と思ってましたが、どこかの山へ登る中継点というか、登山口になる駅のようですなぁ。

 不景気なご時世なので駅前のタクシーは、たいてい客待のタクシーがヒマそうにしてるもんなのですが、この駅前タクシーは活気がありました。

 雨が降ってるからかもしれまへんが、客と運チャンと駆け引きして「どこそこまで、いくら・・」と話を付けており、談合がまとまったグループから次々とタクシーへ乗り込み、どこかへ出発して行きます。

 この雨が降ってる中を、物好きにも山に登る人がおるんやなぁ・・σ(*_*)ならトットと帰っちゃうでぇ・・・と思いながら、慌ただしく情報交換してウロたえたり談合しているのを、側のベンチに座り、すっかりくつろいで、その様子をヒマそうに眺めとりました。荒川「白川橋」2、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記

 登山客の方も、こいつら小汚いカッコウして笠と杖持ち、雨の中を何が面白くてホッツキ歩いとるじゃと、珍しいモンでも見るようにチラッ・チラッと見ますが、しかし関わり合いになるとアカンと思ってか、なるべく目を合わせないようにしています。

 ザワザワしていたグループが全部出払うと、ただっ広い駅構内にはσ(*_*)ら二人と、構内で「うどん」の店を出してるバサマ一人だけになりました。

 バサマは登山客が居なくなり静まりかえった構内を見渡して、ジロッとσ(*_*)らを見て、「こいつらは、どう見ても「うどん」を注文しそうにないなあ」と値踏みをした後、おもむろに店の外へ出て、側のベンチでタバコをふかし始めます。

 あっ・・客が居なくなって落ち着いて来たから、そろそろウドンを食べようかなぁ・・と思ってたのにぃ・・

 でもσ(*_*)は優しい人間なので、そのタバコを吸い終わるのをジイッッ~と待ってあげ、吸い終わるのを見届けてから、ウドンを注文しに行きました。秩父往還「贄川宿場」、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記

 雨は霧雨になり、山には雲がかかっていましたが三峯口駅を出発しました。

 荒川に掛かる白川橋を渡り、県道37号線への分かれ道の所に「秩父往還 贄川宿」という標識の建っております。

 しかし、学が無いモンだから「贄川」を何と読むのかわかりまへん。(後で調べたら「贄川=にえかわ」と読むらしい)

 「贄川宿」は宿場としての歴史は古いらしく、通る町並みも昔の宿場跡の面影を残していますが、今じゃあ廃れっちまって、空き家になってる家も有るよおです。

 その町はずれに、旅人や巡礼の無事を祈って村人が建立したという地蔵さんが有りました。

雨の巡礼、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記   追い越して行った人、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記   秩父観音巡礼、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記    「古池」付近、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記

 時々、工事用のダンプカーが通る車道をテクテクテク・・テクテク・・

 そのうち「チリン・チリり~ン・・・」と巡礼鈴の音が、後ろの方から聞こえて来ました。歩く秩父観音霊場巡礼、

 おぉぉ・・懐かしや、あの鈴の音は・・・振り返って見ると、普通のカッコウにリュックを背負った一人の男性が足早にやって来ます。

 追い越され際に「こんちわー、足が速いですね。」と声を掛けましたが、無愛想に「こんちわ・・」と言って通り過ぎ、アッという間に見えなくなりました。

 四国のように声を掛けると、少しは話をしながら歩けるかと期待してたんだけどなぁ・・・やっぱし四国の感覚ではアカンようです。

甲源一刀流

 車が置いてある到着予定地の「道の駅 やくしどう」には、思ったより早く着きました。

 時間に余裕が有り、近くの小鹿野町に「甲源一刀流」の道場が有るとインターネットで調べていたので、車で道を迷いながら行ってみました。「小森」付近、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記

 ホント言うと「甲源一刀流」ちゅうのは、秩父34観音霊場を巡礼に来るまで、その存在を全く知らんかったんです。

 居合をやってた関係で「柳生新陰流」「伯耆流」「水鴎流」等という有名所の居合は見た事が有りますが「甲源一刀流」ちゅうのは名前さえも知らなかった。

 もっとも「甲源一刀流」は居合ではなく剣術の方だからかもしれまへんが・・・

 調べてみると「大菩薩峠(中里介山:著)」という小説の主人公「机 竜之助」が、この「甲源一刀流」の、もんのスゴイ使い手で、「音無しの構え」ちゅう有名な構え(どんな構えか、わからんが)をしたらしいです。

 この本は、昔一度読みかけたが、あんまりにも長いので途中で、いつの間にか止めちまった。(^O^)ダハハハ・・・

 小説では机竜之介も尺八を吹いており「鈴慕」が得意だったようで、読んだ限りでは、尺八でこの曲名しか出てこなかった。甲源一刀流・練武道場「耀武館」、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記

 「鈴慕」と言っても、尺八界では同名異曲・異名同曲が、多々あるこの世界なので「鈴慕」「霊慕」「何とか霊慕」等と、いろんな曲種があり正確にどの曲を吹いてたのかわかりまへん、まあ・・小説の世界だしねぇ・・。

 本を読んでると、たまに尺八に関する箇所も有りましたが、大部忘れっちまったので、そのうちヒマになったら、読み返してみよう。

 小鹿野町へ行く途中の「小沢口」付近で小道に逸れて行くと、小道の奥に白壁土塀の、いかにも「道場」らしい門構えの家があります。

 おぉぉ・・これがかの有名な「甲源一刀流」道場か・・今も道場で弟子達が鍛錬を重ねているに違いないと思って門まで行ったら、中は普通の民家のようです。

 道場らしき建物が見当たらず、剣戟の音も聞こえないので、はれっ?・・ホンマにここがそうなの?

 そこへ奥の庭から一人トッツアンが出て来たので挨拶すると「はい、こんちわ。」と言い、近くの何かを持って、また戻って行きます。

 よっぽど、トッツアンの後ろから声を掛けて聞いてみようと思いましたが、「あれよ・・」と思ってるうちに見えなくなりました。

 しょうがないので門の前に建っている「甲源一刀流」の案内板を読んでみると、ここの先祖は清和源氏の子孫で「甲源一刀流」の特徴は「突き」らしい。

 そお言えば昔、刀匠と話した時に、甲冑を着けての実践的な最終的極意は「切る」事よりも、「突き」だと聞いた事があり、「甲源一刀流」は太刀系統の流れをくんでる剣術かもしれまへん。

 今でこそ武道の流派は、その特徴等を公表していますが、昔は絶対にそのような事はしなく、流派の特徴がバレたら、その対応策を取られ、命のやり取りをしとるのに下手したら死んじゃうもんね。甲源一刀流・資料館、尺八を携え歩いた秩父34観音霊場巡礼記

 σ(*_*)が居合を習った時も「絶対に居合を、面白半分に他人に見せるな。」と言われ、もっともこれは「居合を見世物にするな」という意味ですけどね。

 車の置いてある道に戻ると、倉なのかトイレなのか、よお~わからん建物が有り、トイレは側に有ったので、倉のような建物が「甲源一刀流」の資料館のようです。

 せっかく来たので資料館を見たいなぁ・・と思ったのですが閉まってます。

 そこへ丁度オババが通りかかったので、「この資料館は見学出来ないのか?」と聞くと、「あそこの家の人が、鍵を持っており案内しとるようだ」と言って、先程の門構えの家を指差します。

 さっきの仕事中のトッツアンに、σ(*_*)ら二人だけのために、お願いするのも悪いと思いあきらめました。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「五木の子守唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます

 当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。


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