HOME > 紀行文「目次」 > イザベラ・バードの道「地図と目次」(関東・東北編) >72 猿羽根峠
掲載日 2016.6.24 旅行日 2015.7.5
この二つの町(「土生田」「尾花沢」)から鳥海山のかばらしい姿が眺められた。
山は比較的平坦な地方からまったく思いがけない高さで聳えている。
同時に湯殿山の大雪原が見えて、下方にとても美しい連山が幕のように囲んでいるので、日本の最も壮大な眺めの一つであると考えられよう。
高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より
「尾花沢」付近を通っても、あいにく霧のため視界が悪く、鳥海山も湯殿山も見えず、ましてやその方向さえもわからす、どんな風景か見たかったなぁ。
尾花沢を出ると、道路は、最上川の支流の一つに灌漑されている谷間に沿って走っている。
美しい木橋を渡って川を越えると、峠道をのぼる。
高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より
「尾花沢」を出て少し行くと丹生川へ出て、近代的な大きな「丹生川橋」が架かっています。
イザベラ・バードは「美しい木橋」と書いてるが、川幅の広さからここは渡し船が妥当で、木橋が有った川は別の橋だと思いましたが、これを書いてる時に調べてみると、昔は立派な木橋が架かってたらしい。
「荻袋」集落を抜けて少し行くと、野尻川近くに変わった建物があります。
最初は水管理する建物かと思いましたが、付近に生えている大木との関係から歴史的に大切なモンかもしれん・・と思って近寄ると「地蔵堂」の額が飾ってあります。
堂内は拝見できませんでしたが、ゼニコのかかった櫓のような二階屋根風の新しい堂で、さぞかし名の有る地蔵さんなのでしょう。
「上の原」集落に来ると、道端の広場に看板が立っており「明治天皇御小休跡」と書いてあり、説明文に「前面に月山、下には最上川の清流・耕地が見られる、すばらしい所」と書いてあります。
どれどれ・・と広場の端まで行ってみると、おおおっっ・・確かに下の方に最上川が見える。
残念ながら月山は、靄が掛かっており見えんかったが、見たかったなぁ・・イザベラ・バードは見ただろなぁ。
この峠からの景色はとても雄大である。 この長い坂道は軽い泥炭質の土の地帯で、松や杉、低い楢の木の林が続く。
高梨健吉「イザベラ・バード 日本奥地紀行」より
「毒沢」の道路標識が有り地図を見ると、ちょうどそこの交差点から猿羽根峠へ行くのだった。
ネットで書いてあったように、高速道路の下を潜り、砂利道を行くとやがて草が生えてる道になり、昔は国道だったので草が生えてるとは思わなかった。
ちなみに江戸時代の羽州街道は、国道「川原子」IC付近から猿羽根峠に登ったらしいが、明治10年に新道が完成しているので、イザベラ・バードは出来立てのこの道を通っています。
熊が出ないように、たまに警笛をならしながら走りましたが効果があったかなぁ?
今では利用されてないような道なので、木が倒れていたらオジャンになり、その時は、泣きながら引き返さにゃアカンと思ってたが幸い倒木は無く、途中から道が舗装がしてあり、少し草が少なくなった。
「峠からの眺めはよい」とイザベラ・バードは書いてあるが、道は木で囲まれており、たまに木々の間から空間が見えましたが霞で下界がよぉ~見えませんでした。
やっと猿羽根峠の頂上に着くと、そこからは草も生えてないキレイな舗装道路になってます。
休憩所と鳥居付きの階段が有り(一番上の写真)、まずは休憩所でモクを吸って一服。
イザベラ・バードも猿羽根峠の頂きに着いて、ホッとしながら鳥居の階段に腰掛けて休んだのでしょうか。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「惜別の唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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