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巡礼日 2017/5/2 掲載日 2017/6/10
出雲大社より国道431号線をテクテク歩き、陸軍伍長だとかの大きな墓が有るなぁ・・と思いながら通り過ぎると、越後屋が「看板が有るから、この道ではないか」と言います。
振り返って見ると小道に「出雲33観音霊場」の2番札所「養命寺」と書いた看板があり、言われなければ通り過ぎるところだった。
海側から来る人は看板を見つけれるかもしれんが、出雲大社側から来る人はボオッ~としていたら、σ(*_*)のように見逃すだろなぁ。
だれか他人の家にでも行くのではないかと心配するような細い小道を行くと、2番「養命寺」境内に出ました。
広場という感じの境内で小さい山門が有ったので行ってみると、下から上がって来る階段が有り、正式な入口は別の所に有ったよおです。
白いツツジがキレイに咲いており、この出雲33観音霊場を巡った時は、季節的にどこもツツジが満開でした。
「養名寺」は無人のようなので、堂内に入れるかな・・と思ったら扉が開きました。
次の1番札所「長谷寺」へ行く途中、人家の庭のような所に「国譲りの地 屏風岩」の看板があり、読んでみると大国主命と高天原から派遣された神様が、この岩陰で国譲りの話をした場所らしい。
ちなみに看板には書いてありませんが、神話ではこの時に話がモメて神様が力比べをする事になり、派遣された神様の腕を掴むと、「その手がツララに変化させ、剣に変化した」となっています。
神様だから、そりゃあぁ~手がツララになったり刀に変化させる事もできるでしょう。
が・・「手がツララになったり剣になった」というのは比喩であり、実際は合気の事を言ってるのではないか」という説が「鳥玄坊の杜」に記載されてます。
σ(*_*)は八光流系統の古流柔術を少しかじりましたので、「気」が通っている状態の手を掴んだ時の表現は、まさに氷のように硬い腕というような表現になります(ツララの「冷たさ」ではなく「固さ」を表している)。
これは口や文では、なかなか説明できず、実際に「気」が通っている腕を掴んだ経験が無いとわからないだろなぁ。
それはそれとして、神話にも出て来る国譲りの話をした岩陰にしては、失礼ながら貧弱な岩に見える。
「屏風岩」という看板が無かったら、個人の庭が整備してなく崖崩れ起こした跡かと思っちまうでぇ・・すんません、ホンマに失礼な事を言って・・。
昔はこの付近まで砂浜だったのでしょうか。
出雲33観音霊場の1番札所「長谷寺」は静かで、だれも居ませんでした。
出雲霊場の納札は、堂に直接貼るよおでゴッテリ貼ってあります。
堂横の茶箪笥の貼り紙の題が「生老病死」と四苦を表す言葉で、えっ・・普通はそんな「苦」のような事を、いきなり書かないじゃろおう・・と思って読んでみました。
読んでみると「全て我が思い通りにならぬもの・・」から始まっており、なかなか味の有る言葉が書いてあります。
「愚僧浮流雲(はぐれぐも) 魔洋」と署名してあり、たぶん「まよう」の当て字で禅宗だろなぁ。
四苦の「生老病死」は、たいていの人は知っていますが、次に続く八苦は案外知らない人が多いよおです。
愛別離苦・・愛する人との別れる苦しみ
怨憎会苦・・イヤな人にも会わなければならん苦しみ
求不得苦・・求めても得られない苦しみ
五蘊盛苦・・五蘊とは「色・受・想・行・識」の変化で、チト難しいですが、精神が思うようにならない苦しみ
茶箪笥の中は接待のお菓子が入っており、出雲霊場でも、こおいう接待があるのですねぇ。
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