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 布引観音、尺八を携え巡った信濃33観音霊場記 H22.11.9 巡礼   H24.1.10 UP

伝説と暗闇の先/信濃33観音霊場(布引観音)

布引観音・駐車場、信濃33観音霊場記    布引観音・参道、自転車で巡った信濃33観音霊場記    参道の石仏、布引観音、自転車で巡った信濃33観音霊場記

 前日は近くの道の駅で車泊し、信濃33観音霊場の29番「布引観音」の駐車場に、朝早く到着すると車は1台も無い。参道・布引観音、自転車で巡った信濃33観音霊場記

 ここの「布引観音」伝説は、「牛に引かれて善光寺参り」というのをご承知かと思いますが・・・

 昔、σ(*_*)のような不信心のバサマが居て、川でマジメな顔して洗濯してたら、どこからともなく牛が現れました。

 バサマは「よっしゃあぁ~・・今夜はビフテキかスキヤキにして飲めや歌えのドンチャン騒ぎじゃあぁ~・・・ジサマも喜ぶし、キレイドコロも呼んじゃって・・」

と思って、そおっ~と取っ捕まえようとしたら、牛が洗濯していた布を持って行っちゃったらしいです。牛岩、布引観音、信濃33観音霊場記

 バサマは、あわてて牛を追っ掛けましたが、なんせトシなもんだから、息切れはするしぃ・・糖尿病は悪化してるしぃ・・とブツブツ思いながら走り着いた所が善光寺。

 しかし、ここから善光寺まで、かなりの距離がありまっせぇ。

 フルマラソンですから、そりゃあぁ~・・並の人間だったらぶっ倒れますが、バサマはコンジョ出して沿道の住民から声援を受けながら頑張った・・と思う。善光寺穴、布引観音、信濃33観音霊場記

 で、善光寺に着いたら牛が消えちゃっい、きっと、だれかが牛を取っ捕まえて、布は質屋へでも流したのでしょうなぁ。

 悲しみにくれたバサマはトボトボと家へ戻ると、ヨメや子供から叱られ、孫にまで笑われ・・・ふと布引山を見ると、質屋へ入れられたと思ってた布が干してあったそうな。不動滝、布引観音、信濃33観音霊場記

 それを見たバアサマは、その布を取り返そうとしましたが、断崖絶壁で取る事ができず、そのうちに布とバサマは石になったという「布引観音」のカワイソーな伝説話らしい。

 ひょっとすると、どこか大部間違ってるかもしれん。仁王門、布引観音、信濃33観音霊場記

 σ(*_*)もバサマと同じく不信心な者だから、「布引観音」駐車場で車をバックした時に、中央にあった石付近の土管に車をぶつけちまい、バンパーが凹んじゃった。

 もっとも、同じような不信心者は多いよおで、土管には、けっこうぶっけられた跡が有った。(^O^)ナハハハ・・・

 「布引観音」駐車場からの参道階段は広く、おぉぉ・・さすが有名所・・・しかし徐々に山道になり、想像ではキツイ山道と思ってたが、それほどの事も無かった。布引観音堂、信濃33観音霊場記

 所々に伝説の石やら滝が有り、それなりに「はりゃあぁ~!!」とか「ほりゃあぁ~!!」とかの感嘆の声を上げられますが、滝は水量が細かったので案内看板が無かったら、ただの岩と思っただろう。

 道の途中に仁王門がありましたが、門の所に柵がしてあり奥へは入れないようになっており、山門の奥を見ると道もかなり荒れており、たぶん昔の観音堂への直通の参拝道だったのでしょう。

 本堂まで上がると布引観音堂が朝日を浴びており、写真撮影するためには光線の具合が非常に良い。
釈尊寺、布引観音、信濃33観音霊場記      本堂前の置物、布引観音、信濃33観音霊場記       洞窟の参道・布引観音、自転車で巡った信濃33観音霊場記

 本堂・庫裡の玄関前には、なぜか羽衣をまとった「何とかの命」みたい石像が立っていたが、云われはどんなのでしょうか?

 観音堂へ行くには本堂前を通り、岩の洞穴を通って行くようになってました。

 布引観音堂・立入禁止、信濃33観音霊場記     立入禁止内部、布引観音、信濃33観音霊場記     岩穴、布引観音、信濃33観音霊場記

 「布引観音」内の片隅に「立入禁止 暗闇です」と書いてあり、中を見るとホンマに真っ暗闇です。岩穴を出た所、布引観音、信濃33観音霊場記

 どんなオトロシイ物が有るのかと、試しにデジカメでフラッシュ炊いて撮してみると、板敷きで内部には何も無く、奥に階段が有るようです。

 単なる物置場?とも思いましたが、なんせわさわざ「暗闇です」とまで親切に書いてあるのが、もんのすごく魅力的な言葉です。

 「立入禁止」という事は、まさか床板に落とし穴が有るとか、途中でオバケが出るとか・・と心配しましたが、手探りで暗闇の中を奥に有る階段の所まで行ってみると、階段の所にチッコイ岩穴が空いており、だれかが座禅を組んでいるではありまへんか。布引観音・行場、自転車で巡った信濃33観音霊場記

 あやうく「朝早くから、たいへんでんなぁ」と声を掛けそうになり、良く見ると木像だった。

 そこで終わりかと思って引き返そうと思いましたが、まだ洞窟が続いているようで、木像さんの前を通って行くと道が続いており雰囲気的には行場のようです。

 少し道を行ってみると「立入禁止」の立札が有り、そこの岩場の上からは鎖が垂れ下がっており、鎖をよじ上がっても下界の景色が見れるだけだと思い、そこで引き返しました。布引観音堂内、信濃33観音霊場記

 まぁ確かに、事故などが起きたらイヤだから普通の一般客には知られたくない場所で、「布引観音」側としては「立入禁止」にしたい所でしょうなぁ。

 そおいう意味でも、この箇所を掲載せず、知る人だけが知る場所であった方が良かったのかもしれず、もし行くならば下に転がり落ちてもモンクを言わず、自己責任で行ってください。

 「布引観音」観音堂で尺八参拝をしても時間が有ったので、舞台から遠くに見える本殿に向かって「三谷」を吹きました。(一番上の写真)布引観音堂内・天井絵、自転車で巡った信濃33観音霊場記

 ええですねぇ、参拝客のザワメキも無く、朝日を浴びながら静かな山々に囲まれた自然の中で尺八を吹くのは・・

 約180度の見える周囲、全てを独り占めしているよおで、できる事ならば、こおいう環境で一日中、尺八を吹いていたい。

 「布引観音」を下りて駐車場に戻る道で、やっと一人の参拝者と出会い「遠い」とボヤいていました。

 トッツアン・・伝説のバサマは、善光寺までマラソンしたのでっせぇ。(^O^)


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます



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