汽車で「姨捨駅」に到着すると駅舎に「姨捨伝説」の通り、灰で作った縄が飾ってあり、すごいでんねぇ。
ちなみに「姨捨(おばすて)」「姥捨(うばすて)」と字が良く似ていますが、こちらの方は「姨捨(おばすて)の方です(写真では「姥」になってます、すみません)。
ジジババを山に捨てる姨捨伝説は有名なので、改めて書きませんが、他にも伝説が有るよおで、捨てられたオババが悲しんで石になっちまったという「姨石」・・これは知らんかった。
姨捨駅内に有るスイッチを押すと、スピーカから伝説が流れてきます。
どうせ知ってる内容の伝説だろうと思い、ヒマそうにしている越後屋に聞いてもらい、後でその内容を教えてもらう事にして、姨捨駅の写真等を撮影した。
姨捨駅を出て線路を渡りながら姨捨公園に向かって歩いてる途中で、先程の伝説の要約を越後屋に語ってもらいました。
「昔、木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)というキレイなお姫さんと、みにくいオバハンの大山姫が居たそうな。」
「あっ・・すまん、越後屋。
悪いけれど、その長ったらしい名前は混乱するから止めてくれんかなぁ。
簡単に「キレイな姫」と、単に「オバハン」と分かり易く言い替えてくれ、σ(*_*)、トシのせいで、名前を覚えるのたいへんだから。」
「うん、わかった。 キレイな姫は心が優しく周りの人にも親切でしたが、オバハンは自分がキレイで無いもんだから、それが妬ましく心がいじけてました。」
「ふむ、ふむ・・そいで二人して、いつも取っ組み合いのケンカでもしたんか? 女同士のケンカは、陰湿でオトロシイと聞いてるからなぁ。」
「おでぇかんさまぁ、違うんですがなぁ。
キレイな姫さんは、私(越後屋の事)のように優しい人なので・・・ここんとこ重要な所ね。 何とかオバハンにキレイな心を持って欲しいと思ってたんです。
すると月の女神さんが現れて、この姨捨の石からタンボに写る月を眺めると、心が洗われてキレイになると言われたので、オバハンをここへ連れてきました。」
「ほほおぉぉ・・ケンカしとる相手の言う事を、良くまぁ~ホイホイと付いて来たもんだ。
きっと姫が「オバハン、こんど姥捨で「合コン」が有るから一緒に行きましょうよ。
最近の男達の好みは、若い娘よりも経験の有る熟女の方らしいですよ。」
とか何とか言って、うまくダマして連れて来たんだろなぁ。 お主もワルよのおぅ・・・フッフッフッ・・・」
「ええいぃ・・アホが・・そんな事、言ってなかったわい。
オバハンは姨捨の石に座ってタンボに写る月を眺めていると、自然に心がキレイになり、それからはキレイなお姫様と仲良く過ごしました。」
「ほおぉぉ・・めでたし、めでたし・・でんなぁ。
越後屋、お前も石の上に座って、月の上がるのを見ていろ、チットは良くなるだろう。
もっとも知らん人が見たら、子供から捨てられちまって途方に暮れてる、小汚いババアが座ってると思うかもしれんが・・(^O^)ケケケ・・・」
「ヘッヘッヘッ・・・おでえかんさまあぁ~・・その後が有りますがなぁ。
数年後、オバハンは「虹の橋」が月にかかった時、その橋を渡って月へ行きたいと言い出しました。」
「な・・何が不満で、急にまた・・・そのまま居付いておれば、三食ゴロ寝付き、テレビは見放題の生活が送れたのにぃ・・だいたい月に橋なんぞ架けられるわけ無いじゃろがぁ。 最近のオバハンの考える事は、わからんなぁ。」
「そんな事知りまへんがなぁ・・オバハンに聞け。
姫は「そんな事を言わずに、私と一緒にここで暮らしましょう」と言ったのですが、オバハンはそれを振り切って、虹の橋を渡って月の世界へ行きましたとさ。」
「なんちゅう、ワガママなオバハンなんじゃろねぇ。σ(*_*)なら絶対に引き留めんかったぞぉ。」
初めて聞いた「姨捨伝説」だったので、家に帰ってからこの伝説をネット探しましたが、なかなか見当たりません。
代わりにオバハンが月を見て改心し、心を入れ替え反省努力して、姨石から身を投げて死んだ・・というのは有ったが・・・。
それでも執念深く探すと有りました。「もう一つの「姥石伝説」(リンク先ページの後ろ半分位の箇所に詳しく記載してありました)」リンクが切れていました。2019/4追記
越後屋が語った「姨捨伝説」とは、少し違ってましたが大筋では合ってます。
姨捨駅から下りて行くと展望できるような岩が有るなぁ・・と思い、何も考えずに上がったら、これがウワサの「姨石」でした。
「姥石」すぐ下に、味の有るチッコイお堂が有り、話しの種に寄ってみると、納札箱と信濃33観音霊場14番札所「長楽寺」の看板も掛かってます。
あら・・これが14番「長楽寺」観音堂だったのね・・もっと下の方に見えた、もう少し大きい寺が札所だと思ってた。
「長楽寺・観音堂」は舞台造りになっており堂内には入れませんでしたが、堂内に向かって尺八を吹いてみると思ったよりも音の響きが良かった。
狭い堂内で音がこもり、反射して戻ってきたのかもしれず、響きが良かったので二曲吹き、「阿字観」は、こおいう場所で月を見ながら吹くと良いのかもしれん。
しかし、ええですねぇ・・こおいう場所で月を見ながら尺八を吹けば・・・
「月」と言えば、今から25年ほど前に流行った琴・三弦と尺八の曲で、「月の船(野村正峰作曲)」という曲を思い出します。
イナカモンだったので、その時初めて十七弦の低音を聞き、それほど難しい曲ではなく、「月の船」は好きな曲でした。
天の海に 雲の波立ち 月の船 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ
参拝が終わって越後屋の所へ行くと、だれかと話しており、下の駐車場付近で紅葉の写真を撮りに来た人ですが、尺八の音が聞こえたので、わざわざ「長楽寺・観音堂」下まで聞きに来たそうな。
聞いてみると、ここは紅葉の写真を撮るのにも有名な所らしい。
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