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 持地院、「庄内33観音霊場」紀行文 巡礼日 2014.4.21  掲載日 2014.12.21


尺八と「うぐいす」/庄内33観音霊場記(持地院・番外「観音寺」)

10番「持地院」の接待

 次の「庄内33観音霊場」10番札所「持地院」は、この辺だろなぁ・・と地図を頼りに行くと、すぐ近くに有りました。持地院・入口、「庄内33観音霊場」紀行文

 「持地院」境内に保育園が有り、お巡りさんが一人立ってウロ付いており、事件でも有ったのか、はたまた不審者情報でも有ったのか。

 σ(*_*)も小汚いカッコウしており、十分に怪しい人相をしているので不審尋問されるかなぁ・・と思ったが、軽く挨拶しただけでした。

 境内のベンチに座って「カメ池」の中に居る亀とか魚を見ていると、園児達が婦警さんに連れられて、どこかへ行き、そお言えば先程のお巡りさんに挨拶した時、「交通安全指導で・・」と言ってたような気がする。

 「持地院」本堂の戸が開かなかったので、その前で尺八を吹いて参拝してると、曲の終わり付近で中から戸を開けてくれました。持地院・山門、「庄内33観音霊場」紀行文

 そのまま吹き続けて終わらせましたが、せっかく親切に戸を開けてくれたので、堂内に入るとオババが「観音様はこちらで・・」と案内をし始めます。

 あんまり本尊さんとか観音さんとか、何とか・かんとかの仏さんには興味が無いので、そおいうのは越後屋に聞き役としてまかせて、σ(*_*)は賽銭箱の側で納札を書いてました。

 しかし、オババがわざわざ戸を開けてくれたのに、このままサヨナラするのも気が引けるので、「そいじゃ、もう一曲吹いていきましょうか。」と言い、最初に案内してくれた仏さんの所で、チャッチャッと終わらせるため短い曲の尺八「本調」を吹きました。持地院・カメ池、「庄内33観音霊場」紀行文

 吹き終わったら越後屋が「あぁたぁ~・・何を聞いてたのぉ? それは何とか(稲荷だったかな?)で、観音さんは、こちらだ。」と言い、奥にある大きい仏さんの前を指します。

 えっ?・・あらっ・・そうだったの?・・なんせ納札を書いてたもんだから、聞いた言葉が「観音さんはこちらで・・」だったので最初に案内してた仏さんが、それなのかと思っちゃった。

 いえね・・σ(*_*)も尺八参拝しながら仏さんを見ると、ここの観音さんは、普通の観音さんらしい姿してなく、おかしいなぁ・・と思ってたんです。持地院、「庄内33観音霊場」紀行文

 でも、きっと何かカワイソーな云われがある観音さんで、こんな姿になってるのじゃろうと・・と勝手に解釈してました。

 まぁいいや・・・今日は時間的に余裕が有るしぃ・・それにオババも居るので、このままサヨナラしたら、こいつは観音さんも拝まずに、何しに来たんじゃ・・と思うかもしれんので、観音さんの前で尺八「阿字観」を吹きました。

 尺八を吹き終わると、オババが後ろの方で手を合わせて座っており、やや涙ぐんでたような気がする、あらあぁ・・手を合わされながら聞かれるほど、大したモンでも無いんだけどなぁ。酒田大仏・門、「庄内33観音霊場」紀行文

 礼を言われて「笛と一緒に御詠歌を唄った事があり、その時も何とも言えない極楽に居るような気持ちになり良かった。」

 「篠笛ですか?」と聞くと「さぁ~・・笛は縦に持っていた。」と言うので尺八らしい。

 鶴岡の人だったそうで、まぁ・・尺八人口は減って来てるけれど、大きい都市なのだから尺八をする人もいるのでしょう。酒田大仏、「庄内33観音霊場」紀行文

 「持地院」を帰りがけに越後屋が、先程から何か言いたそうにしているので聞いてみると「お接待で、お金をもらった。」と言う。

 過去の巡礼時に、寺で茶・菓子の接待は受けたことがありますが、今まで寺にお金を払った事は、数知れないほどギョウサン有っても、逆に寺からお金を貰った事は一度も無く・・・今回が初めてだなぁ。

 オババに礼を言うと「そのお金は檀徒さんから頂いたままの紙幣を持って来たので、シワクチャですが(真新しいピン札ではないという意味)、どうぞ納めてください」

 檀徒さん達の思いがこもった貴重なお金なのに、こんな信心が足りないσ(*_*)が頂いちまって・・すんまへん。

番外「観音寺」

酒田・人力車、「庄内33観音霊場」紀行文       酒田、「庄内33観音霊場」紀行文       酒田・観音寺入口、「庄内33観音霊場」紀行文

 酒田市内を「山居倉庫」まで戻る時に、人力車が走ってるのを見て、へえぇぇ・・・観光で人力車が走ってるんだ・・知らなかった。酒田・観音寺境内、「庄内33観音霊場」紀行文

 すかさず写真を撮ろうとしたが間に合わず、やっと後ろ姿だけ撮れました。

 番外札所「観音寺」へは「山居倉庫」付近の小さい川に沿って行けば近道だと思い、行ってみると散歩道のようなのが川沿いに続いてます。

 地図を見ながら、この付近に札所「観音寺」が有るはずだが・・と思ってると道の角に堂のような物が有り、これが札所と思ったら「薬師堂」と書いてあります。

 薬師堂も観音堂も、よぉ~似たモンだから、これが庄内33観音霊場の札所だろおと荷物を降ろして参拝準備をし始めたら、越後屋が道を隔てた神社のような所へ偵察に行き、そしたら神社かと思ってた建物が番外札所「観音寺」で、アブナイとこだったなぁ。(^O^)酒田・観音寺・休み石、「庄内33観音霊場」紀行文

 そのまま横滑りに荷物を抱えて観音寺・境内へ入ると、寺の正門が別の所に有りました。

 近代的建物の側に立て札があり「明治時代の篤志家が、旅人や勤労者のために、あちこちに「休み石」を971個設置したが・・今は道路拡張等で失われ、1・2個存在するのみとなった」と書いてあります。

 で・・その「休み石」とは、どこに有るんじゃ?・・と探したら、立て札のすぐ横にポンと置いてある四角い石らしい。

 うむうぅぅ・・この石に腰掛けて休むのか?、ちぃっと座りにくいような気がするが・・気のせいかなぁ。

酒田・観音寺彫刻、「庄内33観音霊場」紀行文         酒田・観音寺彫刻、「庄内33観音霊場」紀行文

 番外札所「観音寺」の建物正面に彫ってある龍が立派で、よぉ~見たら大きいのとチッコイのが居るから親子の龍じゃろうか?

 天井の梁を見ると、おっ・・猿が居ると思ったら、四人の人?(ネットで調べると「力士」と書いてあった)が支えている彫り物で、なかなか彫刻の芸が細かいでんなぁ。酒田・観音寺、「庄内33観音霊場」紀行文

 観音寺で尺八を吹いて参拝していると、途中からウグイスの鳴き声が聞こえて来ました。

 ウグイスも良い声で鳴いており、オヌシもやるのう・・尺八の音を聞いて、負けじと一緒に歌う気になったのかな?。(^O^)

 宮城曲に「初鶯」という曲がありますが、これがまた難しい曲で「谷渡り」の箇所なんぞは、琴の様子なんかを聞いておれず、自分が正しいのじゃと思って尺八を吹かねばアカン曲です。

 幸いこの観音寺では、そんな難しい事は無く、それぞれ尺八の音とウグイスの声が交わり、なかなか春らしい雰囲気の一時を過ごしました。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「阿字観」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます



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