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 小笠山腹摺峠、「遠江33観音霊場」紀行文 巡礼日  2014.5.20   掲載日  2015.1.10


正法寺より小笠山・腹摺峠越え/遠江33観音霊場記

 国土地理院の地図を見ると、札所「正法寺」付近から山越えをして、次の遠江33観音霊場・5番札所「北谷寺」方面へ行く道が「破線」で記載されてます。小笠山腹摺峠の地図、「遠江33観音霊場」紀行文

 後でわかったのですが峠名・山名は、地図に記載されてませんが「腹摺峠」「小笠山」と言うらしい。

 計画段階からこの「腹摺峠」山越えの道が通れるか不明で、ネットで調べても「遠江33観音霊場」巡りをした人がこの腹摺峠を通った・・という掲載記事は見つかりませんでした・・探し方が悪かったのかもしれまへんが・・。

 もし通れるものならば「腹摺峠」の山越えして距離を短縮したく、ダメならば県道を大回りして5番札所「北谷寺」へ行かねばアカン。小笠山腹摺峠・県道より、「遠江33観音霊場」紀行文

 4番「正法寺」へ行く途中、県道403号線と交差する付近の高台から、山越えの道が有るか目で探すと、谷沿いに細い舗装道路が見えました、これが「腹摺峠」山越えの道だと思い何とか通れそうです。

 4番「正法寺」の奥さんに、山越えの道を聞くと「通れるようだ。間違って正法寺・境内の道を行く人がいるが、その道は行き止まりで引き返して来る人が良く居る。」と言い、その道はネットの地図で確かめていたので知ってました。

 話の中で良く「ハッケサン?」という言葉が出ており、よぉ~わからんかったが、どおやら5番札所の山の事を言ってるらしく、これを書いてる時に調べると「法多山」を地元の人は「はったさん」と言うらしい

 「小学生が遠足で山越えして5番「北谷寺」に出る。」と言い、奥さんの話ぶりでは「腹摺峠」の山越えが出来そうなので礼を言って出発しました。小笠山腹摺峠・「新田」集落、「遠江33観音霊場」紀行文

 県道403号線からは、先程見つけた谷沿いの道へ下りる道が無かったので、一度「新田」集落付近まで戻りました。

 来る時には気が付きませんでしたが、道端に車の通行にジャマになるような石ころが置いてあるなぁ・・と思ったら、それが道標で「右 四番札所正法寺 左 法多山」と彫ってありました。

 おぉぉ・・という事は、この山越えの道は昔の旧道だったんだ。小笠山腹摺峠・「新田」集落、「遠江33観音霊場」紀行文

 道標の近くに木の立札があり「腹摺峠 小笠山」と矢印が書いてあり、へえぇぇ・・峠に名前も有ったんだ、初めて知ったでぇ。

 「新田」集落を通る時に、畑をしていたオバハンに念のため「峠を越えれるか?」と尋ねると「通れると思う、先日バイクで通って来た人がいる。」と言うので、バイクが通れるなら人間も通れるじゃろう。

 「途中、ガケ崩れが有り、歩いて行くのならば通れると思うが・・ただ、イノシシが出るので気をつけてね。
 今のような昼間は大丈夫だと思うが、夜は出るので・・。」
小笠山腹摺峠・最初の橋、「遠江33観音霊場」紀行文

 「イノシシはタケノコを食べに来るが、2頭いて1頭はガケから落ちて死んだが、もう一匹いる。 昼間は大丈夫と思うが、気をつけて。」

 礼を言って分かれ、通りすがりの庭に居たオババに軽く挨拶しながら通り過ぎると、後ろからそのオババが追いかけて来て何か言い始めます。

 聞いてみると「イノシシが出るので、気をつけて・・」と、さっきのオバハンと同じような事をクドクドと言い、よっぽど、最近この付近でイノシシが出て大騒ぎしたらしく、歴史的な大問題になったようです。

小笠山腹摺峠へ、「遠江33観音霊場」紀行文 小笠山腹摺峠へ、「遠江33観音霊場」紀行文 小笠山腹摺峠・倒木、「遠江33観音霊場」紀行文小笠山腹摺峠へ、「遠江33観音霊場」紀行文

 県道403号線下のトンネルを潜り、最初は舗装道路で橋を渡ると山道になりましたが、それほど草が生えてまへん。

 これならばバイクも通れるかもしれん・・と楽勝ムードで歩いてたら、やがて草が茂り始め倒木も有ったので下を潜りました。

 何カ所か倒木があり、この様子ではバイクが通るのは無理で、たぶん引き返したのを見間違えたのでないかなぁ。

小笠山腹摺峠・倒木、「遠江33観音霊場」紀行文 小笠山腹摺峠・山道、「遠江33観音霊場」紀行文小笠山腹摺峠・土砂崩れ箇所、「遠江33観音霊場」紀行文小笠山腹摺峠・切通、「遠江33観音霊場」紀行文

 イノシシが落ちて死ぬほどの谷川だから、どんなにオトロシイ谷川かと思いましたが、そんなに深い谷ではなく、落ちて死ぬほどの事も無いような気がする。

 まぁ・・落ちたらネンザか、スリキズ位は、するかもしれんが・・・よっぽどイノシシは前も見ずに仲良く「今度は、あそこのタケノコ食べようね」と愛をささやきながら走って川に転がり落ち、打ち所が悪くて死んじゃったのじゃろなぁ・・気の毒に・・・

 土砂崩れの箇所も有りましたが、通るのにそれほど困難ではなく、心配した藪漕ぎするほどの草が茂っておらず迷うような枝道もなかった。小笠山腹摺峠より、「遠江33観音霊場」紀行文

 切り通しの所が腹摺峠頂上のよおで、木の標識があり四辻になってるよおです。

 これから進む方向は「法多山(県道より)豊沢」と書いてあり、右の方向は「三ツ峰・法多山・エコパ」と書いてあり、「エコパ」って何じゃ?・・知らんでぇ。

 左方向には尾根伝いに神社が有るらしく、木の標識は新しかった。

 せっかく標識まで作って有るのならば、行政機関のホームページにでも、この付近の山道コースを掲載してくれてれば良かったのだがなぁ・・県外者には、わかりまへんでぇ。

 腹摺峠からの下り道は、今までと違って草の生えた細い道ではなく、広くて道がハッキリわかり、石畳とまではいかないが、イノシシが掘り返した石等が転がっております。

小笠山腹摺峠、「遠江33観音霊場」紀行文  小笠山腹摺峠、「遠江33観音霊場」紀行文  小笠山腹摺峠、「遠江33観音霊場」紀行文  小笠山腹摺峠、「遠江33観音霊場」紀行文
           
 たぶんこの下り道は、先程の腹摺峠から続いてた何とか神社へ行く参道を兼ねてたので広くなってたのではないかな?

 途中、道の真ん中に敷石のようなのが有り、字が彫ってありましたが、何が書いてあるのか、よぉ~わからん。

 何かカワイソーな云われが有るのかもしれないので、だれか知ってたら教えてね。

小笠山腹摺峠、「遠江33観音霊場」紀行文      小笠山腹摺峠・県道への出口、「遠江33観音霊場」紀行文      県道、「遠江33観音霊場」紀行文

 やがて県道へ出ましたが、入り口にはそれを示す物が無いので、初めての人には、どこが入口かわからんと思い、県道の脇に太陽電池パネルが沢山設置してある所が目印です。

 これを書いてる時に「腹摺峠」で検索すると、峠に尾根伝いに道があるようで、それなりに歩いてる人も居るよおですが、σ(*_*)が山越えした正法寺方向から峠越えして県道251号へ出る人は、あんまり居ないよおでした。

 正法寺方向から腹摺峠までの山道は、草が茂り倒木も有るので、歩く人が少なくなると、そのうちに廃道にとなり「幻の道」となるかもしれません。


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