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 佐倉と高田城、「越後33観音霊場・只一人」紀行文 H20.4.12 巡礼    H21.9.19 UP


高田城の「春の夜」/越後33観音霊場・只一人

高田市内

 春爛漫の4月に、中断していた「越後33観音霊場」巡りを再開しました。高田教会、越後三十三観音霊場

 本来ならば、前回終わった直江津から実施するのがホントなんですが、その前に途中である高田市内の見物を先にしました。

 丁度桜が満開の時期で「日本三大夜桜(と書いてあった)」の時期でありましてなぁ。

 ついでだから桜見物と、その日に旧師団長官舎で琴の演奏会が有るというので、どっちかと言うと、そっちの方がメインで、桜はどおでもえかったんです。

 午前中の仕事を終え、高速バスで高田駅前で降り、駅舎内をウロつき始めようとしたら、おぉぉ・・さすが桜祭り、和服姿の若いネーチャンが2・3人居るじゃねぇか。

 しかし良く見ると外人さんで、ハイカラさんのような袴をはいてます。

 よっしゃあぁ、そこらに荷物を置いて身軽になったら、写真撮ってやろと思っていたら、デジカメを持った時に、すでに居なくなっちゃってた。アラララ・・・高田雁木通り、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 高田駅舎で高田市内の観光パンフレットを2・3枚貰い、とりあえず琴の演奏会場である「旧師団長官舎」を確認してから高田城へ行こうと思い、おおかたこの方角だろおとフラフラ歩きました。

 有名な教会らしい「高田礼拝堂」を写真に撮り、昔は賑わっていたでしょうが、今は寂れた感じの商店街の雁木通りを写真に撮ってると、家の中からジサマが出て来ました。

 軽く挨拶すると、σ(*_*)の見慣れない姿カッコウを見て「どこから来た?」と話し掛けてきたので「旧師団長官舎」の場所を聞くと、「それじゃ、その方向へ行くので案内してあげましょう」と言って連れて行ってくれます。

 ジサマは歩きながら、親切にもシャベリまくって通りすがりの場所を説明してくれ、おまけに毎朝歩いてると言うだけあって足が早く、σ(*_*)はリュック担いでフラフラとゆっくり歩くクセがついており、説明を聞くよりも後を追い掛けるのがやっとだった。高田・町奉行所跡、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 σ(*_*)気が弱いもんだから、とても「もう少し、ゆっくり歩いてくれ」とは、よぉ~言えんかった。

 「はい、ここが町奉行所跡です」というので、見るとトイレと広場が有り、野宿場所にええかな・・と候補地にしといたが、後で確認したら東屋が無くアカンかった。

 このジサマは町の顔役らしく、古い店の人と軽く挨拶しながら歩いて行きます。

 「はい、ここが旧師団長官舎です」
 おぉぉ・・いかにも明治時代の建物らしいでんなぁ。

粟飴翁飴本舗

 礼を言い時間もまだ有るので、「ヤジさん・キタさんを書いた人の飴屋は、どの方向ですか?」と聞くと「ああ、そんなら、そこも案内してあげますわ」「いえいえ・・いいですよ、御用があるでしょうから・・」と言ったけれど、サッサッと早足で案内してくれます。

 案内してくれるのはいいが、この早足には、よぉ~付いていけん・・少し狭い道を歩き、T字路に出て「はい、ここがそおですよ」

 ん?・・こんな狭い道の商店街のような所なの?・・もっと大きい道の所に有ると思ってた。高田・粟飴翁飴本舗、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 ジサマは、よせばええのに店の中へ入り大声で「お客さん、連れて来ましたでぇ。案内してやってくんなせぇ」と言います。

 あっああぁぁぁ!!・・いらん事を!! 、店の中にまで入るつもりはサラサラ無く、外から写真だけ撮って済まそうと思ってたのにぃ。

 しょうがないから店の中へ入り「すんまへん、ヒヤカシなので・・」と言ってジサマに礼を言い別れました。

 飴屋となってるから、飴を売ってるのかと思ったら和菓子の店のよおですなぁ。

 値段も手頃で土産に良い物も有ったのだけれど、なんせリュックに荷物がギッシリ詰まっており、これ以上物を入れる事ができない状態であり、おまけに旅行初日なのでホンマに見るだけにしといた。

 この店は「東海道中膝栗毛」の著者「十返舎一九」が、「諸国道中 金の草鞋」の中で紹介した飴屋で江戸時代から続く老舗「粟飴翁飴本舗」です。

 「東海道中膝栗毛」の「やじさん、きたさん」の話しは有名ですが、この「金の草鞋」という本は、学が無いモンだから、つい最近まで知らなかった。

 帰り際、店の人が「お茶飲んで休んで行ってください」と言ってくれましたが、ヒヤカシなのに茶まで飲んだら厚かましいと思い、礼を言って店を出ました。

旧師団長官舎

   高田旧師団長官舎、「越後33観音霊場・只一人」紀行文         高田旧師団長官舎、「越後33観音霊場・只一人」紀行文
 高田旧師団長官舎・書斎、「越後33観音霊場・只一人」紀行文      高田旧師団長官舎・婦人応接室、「越後33観音霊場・只一人」紀行文     高田旧師団長官舎・二階座敷、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 元来た道を戻り「旧師団長官舎」へ行って内部を見物し、ちなみに入場無料で、しかもタダでコーヒーも飲めました。セルフだったが・・

 写真撮っていると二階から琴の音が聞こえたので、テープでも流してるのかと思ってましたが、二階に上がると演奏会のリハーサルをしてます。高田旧師団長官舎・ミニコンサート、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 うん、さすが上手いですなぁ・・窓際に寄りかかって座り、ジイッ~と聞き、曲が終わる毎に拍手をしました。

 やっぱし演奏する立場の者としては、無関心な人よりも、聞いてる人が居て拍手してくれた方が励みになりますからなぁ。

 たぶん演奏する人からはσ(*_*)が目立ったと思う、拍手するとニッコリ微笑んでくれました。

 他の見学者は「あらあぁ~琴やってはるわぁ・・」という感じで少し見て、すぐに出て行きましたが、σ(*_*)のように最後まで腰をすえて聞いてる人はいませんでした。

高田城の夜桜

 リハーサルが終わったので、高田城へ行き「三大夜桜」なるものを見に行きました。高田・雪の兜、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 町の大通りを行くと交差点の所に、雪の塊が有り・・何でこんな所に雪が置いてあるんじゃ?・・雪国だから除雪した雪が、まだ溶けなかったのかな?

 しかし、よおぉ~見ると雪の中が窪んでおり、あぁ・・「カマクラ」を作ったんか・・と思ったが、あらためて全体を見ると雪で作った兜でした。

 特殊法人の天下り放送局・犬HKが「天地人」の大河ドラマをやってるので、その宣伝なんでしょう。高田城と噴水、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 高田城へ行くと桜の数よりも見物客の方が多く、サラッと野宿出来るか見て周りましたが、この人混みではアカンなぁ。

 広場には昔懐かしい「お化け屋敷」が有り、中に入らなかったけれど、今でも、こおいうのが有るんですねぇ。

 夕方近くになりメシ食ってから演奏会を聞きに行こうと思い、町中の食堂を探したけれど、どこも閉まっます。

 あちゃあぁぁ・・こんな事なら、夜店でヤキソバかラーメンでもすすっておけば良かった。

お化け屋敷、「越後33観音霊場・只一人」紀行文      お化け屋敷、「越後33観音霊場・只一人」紀行文      お化け屋敷、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

ミニコンサート

 しょうがなく「旧師団長官舎」へ戻ると、すでに会場には30人位座って待っており、座ってる人を掻き分けて寄り掛かれる壁際へ行き、ヨッコラショと胡座をかいて陣取りました。ライトアップされた高田旧師団長官舎、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 この演奏会は、正式には「旧師団長官舎ミニコンサート(さくらコンサート)」と言うらしく、奏者は「坂本ゆり子(雅捕)」さんが率いる人達で、この地方で「爛漫」というグループを作ってるらしい。

 始まりの断りのアナウンスで、演奏中の写真は禁止と言っており、良かったなぁ・・リハーサルの時に撮っておいて・・

 演奏を聴いてみると、やっぱしプロは違うなぁ・・演奏に絶対の自信というか気迫が感じられ、σ(*_*)の場合は、これほどの自信と気迫を持って尺八を吹奏しとるじゃろうかと深く反省しつつ、壁に寄り掛かって目を閉じ聴きながら、ええ勉強をさせてもらいました。

 演奏していた人達も、σ(*_*)の姿形は先程と同じ作務衣姿なので、目立つカッコウだから、また来とる物好きな人だなぁ・・と思ったじゃろなぁ。

 この時の演奏曲目で「コーヒールンバ」も素晴らしかったが、唄が入る「春の夜」は、この夜にピッタシの演奏でした。

 あるじはたそや~・・ 白梅のぉ~・・ 香りに~むせぶ~~春の夜は・・・・
 朧の~月をたよりにて~・・しのび~・・聞きけん・・妻琴か~・・


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「阿字観」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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