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 「西野島」付近、「越後33観音霊場・只一人」紀行文 H20.4.15 巡礼    H21.11.7 UP


野宿の意思表示/越後33観音霊場・只一人

 夕暮れが迫り、ただひたすら野宿予定地へ・・・トボトボ・・農道・「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 やっと県道30号線とぶち当たり、県道脇に沿って一直線に伸びる農道が有ったので、県道は車の交通量が多く歩道は無し、車を運転する人も歩いてるσ(*_*)に気を遣うだろおと思い、この農道を歩く事にしました。

 もっとも車からσ(*_*)を見た人は、どっかの農夫が笠を被って歩いてると思ったかもしれまへん。

 やっと野宿予定候補地の「道の駅 よしかわ杜氏の郷」に到着し、その近くに有る温泉に入って時間をつぶそうと思って行ってみると・・・あらら、温泉は潰れちまったのかしら・・駐車場には車も無く、施設には電気も点いておらず廃屋のようにも見えます。夕日、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 付近をウロついて看板を見ると、今日は休み・・・(T_T) ワアアァ~ァァン・・・ 

 せっかく久々に湯に浸ってから食事をして、ソファにグタッ~と横になって休息し、少しはマトモな人間らしい生活に戻ろうと思ったのにぃ・・・

 やっぱしマトモな生活には縁遠い人間なのでしょうか・・泣いていても、しょうがないので「道の駅」へ戻りました。

 もう閉店している店先のベンチに荷物を置き、「道の駅」付近の周囲を偵察し、野宿候補地の目星をつけてから近くのコンビニで夕食を買いベンチに戻りました。

 直江津以来、今まで冷えた物しか食っていなかったので、久々の温かいカップメンとレンジでチンした炒飯は、ホッとして何か懐かしい感じがする。野宿・道の駅「よしかわ杜氏の郷」、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 これでコンビニも近くになかったら、大泣きしとったかもしれん。

 カップメンと炒飯を食べながら、野宿する目星を付けていた風除けに囲まれている出店を見ていると、出店は閉まっているのですが、内部に灯りがついています。

 店の中で金の勘定でもしているのでしょうか。

 そのうち終わって帰るだろお・・と思って待ってたのですが、勘定が合わないのか、家へ返ってもヒマなのか、なかなか帰りまへん。

 8時になっても帰らないようなら、その店へ行って野宿許可を申し入れようと思い、寒いので雨ガッパを着込んで、ベンチでジィッ~と待っていました。

 そのうち乗用車が1台停まり、閉店した店のドアが閉まってるのを確認するため戸をガチャガチャさせ、周囲を確認し・・ふとσ(*_*)がジイッ~と座ってるのを見て、「ん?」という表情をして車に戻ります。

 そのまま車が発進するかと思ったが動かず、気のせいか車の中からσ(*_*)を監視しとるようです。ツェルト野宿、道の駅「よしかわ杜氏の郷」、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 なんじゃ?・・不審尋問するなら早くしてくれ・・と思ったのですが動きまへん。

 まさかσ(*_*)の方から「不審者ではありまへんので、どっかへ行ってください。あんまり見られると恥ずかしいので・・」と言う訳にはイカンしなぁ。

 出店は、まだ灯りが点いており、9時頃、このままでは膠着状態でアカンと思い、トイレに行ったら車の人がどうするか誘いをかけてみました。

 そしたらトイレから出て来ると、その車がユックリ横を通り過ぎて、車の中からσ(*_*)を確認して行きます。

 おぉぉ・・誘いに乗って行動し始めたな、よしよし・・サッサッと、早くどこかへ行ってくれ。

 目星つけていた出店の囲いで野宿するのは諦め、座っていたベンチの所でツェルトを張ってたら、先程の車が同じ場所で停車します。

 あら?・・戻って来たの?、まぁ・・好きなようにしてくれ、σ(*_*)は寝るでぇ。

 幸い夜間に起こされる事も無く、無事翌朝を迎えると、まだ車は同じ所に停まってます。朝日・道の駅「よしかわ杜氏の郷」、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 あらあぁぁ・・一晩中、σ(*_*)を監視していたのかな?・・タイヘンだったでしょうなぁ。

 自販機へコーヒーを買いに行く時、その車の側を通り過ぎたら、車の中から「おはようございます。歩きですか?」と話しかけて来ました。

 見れば警備員の制服を着たトッツアンで、「はい、越後33観音霊場を巡っています。」と答えたが、やはりそんな霊場の存在なんぞは知らなかった。

 話してみると「昨晩はジイッと暗い場所のベンチに座っていたので、どのような人物か確認出来ず、トイレに行った時に確認したら年輩の人だったので、大丈夫だと安心した。

 これが若い人が集団で居るのだったら、店に何か悪い事をするかもしれんので監視を怠らなかった」
と言います。

 夜間に人が居ない時、店を見回りをする契約してるらしく、そいで念のために聞いてみると、昨夜のように座っているよりも、むしろ早くテントを張ってくれた方が目的が分かり易くて安心したそおです。

 こちらとしては他人に不愉快感を与えないように、人が居なくなるまでツェルトを張るのを自粛しとったんだが・・、場合によっては、このように野宿の意思表示を早くした方が良い場合も有るよおでんなぁ。道の駅「よしかわ杜氏の郷」、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 話し終えたら、車は帰って行き、えらい、すんまへんでしたなぁ・・・一晩中、気を遣わせてちまって・・

 聞くところによると四国は昔と違って、公園・道の駅では、かなり野宿が禁止されているようです。

 その点、ここ越後33観音霊場は野宿しながら巡る人も居ないためか、四国ほど野宿には厳しくありません。

 まぁ・・今時、野宿しながら霊場巡りをしようとする物好きな人は、四国以外では、あんまり居ないじゃろけど・・。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「阿字観」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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