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 道の駅「じょんのび」野宿現場、「越後33観音霊場・只一人」紀行文   H20.7.3 巡礼    H22.3.31 UP


道の駅「じょんのび村」で野宿/越後33観音霊場・只一人

越後33観音霊場・9番札所納経寺「広済寺」

 黒姫川沿いの「坪野」集落の旧道を歩き、「越後33観音霊場」の9番札所納経寺「広済寺」へ向かいました。 「坪野」付近、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 ホントは「磯之辺」集落に在る、正規の九番札所「黒姫山観音堂」へも行けたので、ズルして納経寺「広済寺」へ行くのを省略しようかなぁ・・と思ってたんです。

 なんせ信仰心も無く、単にホッツキ歩いてるだけのコンジョ無しの人間が、7月初旬とはいえ30度近くもある暑い日中をフラフラ歩いてたもんで・・。

 そいでも「磯之辺」の「黒姫山観音堂」で尺八参拝しなかったので、越後三十三観音霊場の九番札所を巡ったというケジメを付けておかねばならんという、こだわりが心の隅っこにチラッと残っており「鬼殺しの清水」を飲みながら納経寺「広済寺」へ向かって歩きました。

 そうそう、さすが「鬼殺しの清水」・・・疲労回復・弱気退散の効能が有るようで、あの清水を汲んでなかったら、暑さのため行き倒れになってたかもしれない。広済寺・入口、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 いっその事「カワイソーな巡礼救いの清水」という、優しい別名を付けた方が良いかもしれない。

 暑い日差しの中を歩き「広済寺」が近くなった付近で、向こうから来た車が止まり「今、寺へ行っても留守だよ」と教えてくれ、σ(*_*)の姿形を見て広済寺へ納経しに行くと思ったのでしょう。

 礼を言って「広済寺」縁側の石段に座り込み、あまりの暑さにそこに有った水道を使って、手拭いを水で濡らして体を拭き足を洗うと少しはサッパリした。

広済寺、「越後33観音霊場・只一人」紀行文   広済寺・境内、「越後33観音霊場・只一人」紀行文    広済寺、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 しばらくボケェ~と本堂前の石階段の日陰で休んでから尺八参拝しました。
 
 時間があったので、もっと尺八を吹いても良かったのですが、なんせこの暑さにマイッていたので一曲で止め、再びグタッ~となってお休み・・・。

岡野町役場

 しかし、いつまでも休んでいるワケにもいかず、今晩の野宿場所確保と、明日通る予定の「仙田トンネル」方向の道が通れるかどうかの情報収集が必要なので「広済寺」を出発しました。

 野宿予定地にしている「道の駅・じょんのび」と、岡野町内への分かれ道に、使ってないようなバス停が有ったので荷物を置いて身軽になり、先ずは岡野町へ情報収集と「蚊取り線香」を買いに行きました。

 岡野町役場を見つけ、汗臭いカッコウとニオイを発しながら、カウンターに居たネーチャンに、たぶんわからず他の人に聞きに行くだろおなぁ・・と思いながら地図を取り出し

 「あのぉ・・私、始めてここを通る旅の者ですが、この地図に書いてある「仙田トンネル」の道は通る事は可能でしょぅか?」

 そしたらやっぱり地図を持って席を立ち、後ろの席の係長か課長かわからん、エライ人に地図を見せてこちらを見ながら説明すると、そのエライ人が地図持ってカウンターまで来てくれました。

 すんまへんねぇ、汗臭いニオイを発散させてるのに・・・

 「実は私も最近この道を通った事は無いので、今も通れるかわかりません。この道は旧道で、現在この道に代わる新しい国道が出来ており、ほとんどの人が新しい道を通っております。広済寺、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 県もこの道は、もう壊れても土砂崩れが有っても補修をしない事にしており、いわゆる廃道扱いです。

 ただ、道沿いに田が有る場合は、耕作者が道端の草刈りなどをしているかもしれませんので、その箇所までは通れると思うが、よくわかりません。」


 ううむうぅぅ・・やっぱりそうか・・「車でなくて、歩いて行くのですが・・」と言うと「ううむうぅぅ・・」、すんまへん悩ませちまって・・・。

 来るときに見た駐在所は、無人なのか聞いてみると「隣の派出所ですか?・・お巡りさんが一人常駐してますが居ませんでしたか? たぶん巡回にでも行ってるんでしょう」

 そか、役場でわからないのならば、警察関係ならば、どのような道の情報でも知っていると思って、アテにしとったんだが・・やっぱし国道を行かにゃアカンかなぁ・・と思って、国道の様子を聞くと

 「新しい国道のトンネルは、けっこう距離が有りますねぇ(約2km)、トンネルには歩道もちゃんと有りますよ。ただねぇ・・・・・・」

 ん?・・・ただ・・どおした?、まさかオバケが出るんじゃねぇだろなぁ・・その先を早く言え、じらすな、気になるでねぇか。

 「トンネル内の途中で1カ所、水が出ている所が有り、その付近はヌカルミになってるので、歩いて行かれるならば足下が濡れるかもしれません。」

 ゲッ!!・・課長!!・・そおいう肝心な事を早く言ってくれなくっちゃあぁぁ。

 長いトンネルなので排気ガスも有るだろおしぃ、オマケに足元が濡れちゃったら、マメが出来てドエレエ目に遭うのにぃ。

 この一言で、やっぱり当初の予定通り旧道を行く事に決定した。

「そおですねぇ・・昨年「山中」を通って仙田トンネルまで行った時に、トンネルの向こう側が見えたので、歩いてならば何とか仙田トンネルまでは行けると思います。 トンネルの先は管轄が違うので、何とも言えず補償はできませんが・・」

 お礼を言い、ついでに近くのスーパーの場所を聞いて、汗臭いニオイを残して役場を去りました。

 σ(*_*)も汗のニオイがするんじゃないかと、もんのすごく気にしていたので、課長さん一緒に真剣に考えて頂き、ありがとうさんでした。

 たぶん役場では、こんな事を聞いてくる旅人は始めてで、汗臭いどっかのホームレスが旅してるのだと思われて話題になったんじゃないかと思ふ。

 スーパーで蚊取り線香を買い、2~3本も有れば良かったので、小さい箱のが欲しかったが大きい缶入りしかなかった。

道の駅「じょんのび村」

 野宿予定地の「道の駅・じょんのび」へ行き、そこに併設されてる温泉に入って食事をして8時頃までねばりました。 道の駅「じょんのび村」、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 「じょんのび」というのは、この付近の方言で「ゆったり、のんびりとした」という意味らしく、夜の8時となれば、ぼちぼち地元の温泉日帰り客も帰り始めます。

 明るい時に目星をつけておいた野菜売り場の台に銀マットを敷いて、蚊取り線香を2つ炊き、他の台には濡れたタオル等を広げて乾かしておきます。(一番上の写真)道の駅「じょんのび村」、「越後33観音霊場・只一人」紀行文

 その後は何もする事が無く、ボオッ~としていると、やっぱり昨日・野宿した同じように暗い所よりも光の方へ向かって座ります。

 たった一人でする野宿はサミシさと不安感が有り、他の野宿経験者の人達も同じように思ってるのでしょうか。

 不安感と言うのは、寝ている時に起こされたりするという事などであり、車中泊での同じ起こされるにしても不安感はやっぱし野宿の方が大きい。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「阿字観」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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