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 「お春瞽女」の碑  H21.8.6 巡礼    H22.10.23 UP


お春瞽女/越後33観音霊場・只一人

「井鼻」より日本海沿いの海岸

「井鼻」公園、「越後33観音霊場」只一人・紀行文     「井鼻」公園、「越後33観音霊場」只一人・紀行文    「井鼻」有金、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 出雲崎の出口付近が「井鼻」で、そこの公園で一休みしましたが、中越沖地震の時、家は断水して水が無く、この公園までポリタンクを持って水を汲みに来ました。

 木陰で休んでいると自転車旅行の人が通り過ぎたので、手を上げましたが気づかなかったよおで、そのまま通り過ぎて行きました。
「越後33観音霊場」只一人・紀行文
 「井鼻」から先の約7kmの日本海沿いの海岸は、歩く者にとっては四国に例えると室戸に向かう「ゴロゴロ海岸」に匹敵・・いや、それ以上にキツイ箇所かもしれまへん。

 海沿いの道は日陰となるべき場所や逃げ場所が無く、夏はカンカン照りの日差しで遮る物も無く日射病になるかもしれまへん。

 冬は海風をまともに受けて、寒くて凍え死んじゃうかもしれず、人家は3km程度毎に有りますが自販機は「寺泊」まで無く、歩道の無い海沿いの北国街道をテクテク・・

 石仏、「越後33観音霊場」只一人・紀行文    祠、「越後33観音霊場」只一人・紀行文    線彫石仏、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 途中の道端に木枠扉のブロックが有り、ゴミ置き場かと思ったら、横に石地蔵さんが有り、木枠の中を覗くと石が入ってます。

 風化していて、よぉ~わからんが、たぶん弘法大師と思われる線彫りした石が奉ってありました。

 へえぇぇ・・・珍しいでんなぁ、こんな所に線彫りの石仏なんて・・・さぞかし、カワイソーな云われが有ったんでしょうなぁ。
「久田」付近、「越後33観音霊場」只一人・紀行文      「久田」井戸小屋、「越後33観音霊場」只一人・紀行文       「久田」集落、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 「久田」集落内を歩いてると、道から少し離れた箇所に、屋根で囲ってある物が見え、何か尊い仏様か、面白いモンでも奉ってあるのか?と思って行ってみると、中に丸い井戸が有るだけでした。 「久田」海岸、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 実はその井戸へ向かって行く途中、道筋にある人家の窓から人が見ており、怪しいカッコウした者が、怪しい素振りで、オラとこの脇道を歩いていくが、何をしとるんじゃ?という風に見ていました。

 井戸の奥に墓石みたい何かが有ったけれど、井戸の中に入ってまで確認すると、ますます怪しいと思われるので写真を撮るだけにしたが、単なる井戸屋形ならは柵まで作らないと思うが、やっぱし何かカワイソーな云われが有るような気がしてならん。

 だれかカシコイ人、知ってたら教えてね。

「お春瞽女」の碑

 再び日本海海沿いの北国街道をテクテク・・・「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 草むらの中に立て看板が有り、何じゃろ?こんな何も無いような所にと思って見ると「お春瞽女の碑」と書いてあります。

 それによると、昭和22年「お春」という瞽女さんが吹雪の中を「出雲崎」から帰る途中、この地で亡くなったらしい。

 昭和22年というと、σ(*_*)が生まれる3年前で、そんなに遠い昔でもなく、今から60数年前の終戦直後頃でしょう。

 後で調べてみると、この碑の字は「今東光」師が書いたらしいが、無名にも近い瞽女のために、どのような縁が有って揮毫したのじゃろおか?「お春瞽女」の説明、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 しっかしい・・それほど有名な人が書いてくれた「お春瞽女の碑」なのに、手入れをされた様子も無く草藪の中に埋もれており、看板が無かったら完全に見過ごしていたでぇ。

 この「お春」さんという瞽女が、どのような状態と言うか、立場の人だったのかはわかりませんが実在した人らしい。

 普通の瞽女さん達は数人で組んで歩き巡り、単独行動での瞽女家業はしなかったらしい。「お春瞽女」の碑、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 ネットで「お春瞽女」を検索したが、よぉ~わからず、斉藤真一という人が「お春瞽女物語」という油絵を描いたらしいが、実際の物語りなのか架空の物語なのかわかりまへんので、だれかカシコイ人、知っていたら教えてね。

 今でこそ瞽女の存在は世間に知られるようになり、後を継ごうという人達が居るようで、そのホームページを読んでみると、なかなかしっかりした考えを持っておられる方のようです。

 この付近の海岸は、現在よりも砂浜が有ったそおですが、道なんか有ったのかなぁ。

 お春瞽女さんが木も茂っていない砂浜を、海風に吹かれながら歩いてた風景が思い浮かびます。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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