H21.8.6 巡礼 H22.10.30 UP
「寺泊」への旧道をテクテク歩き「老人ホーム」の側を通った時に、「八木節」が聞こえ、そおいえば今日・明日と「寺泊」の夏祭りのよおです。
道端に、チッコイお堂が有り、看板を見ると「判官地蔵」と書いてあります。
義経主従が奥州へ落ち延びて行く時、里人は一行の身の上を憐れんで地蔵さんを置いたらしく、この看板の説明書きでは、直江津から船に乗って、この地に漂着したと書いてあるが、柏崎付近の伝説では陸行している伝説が有ります。
果たして船で漂着したのか、陸行で来たのか・・・という詮索を今してもしょうがないわなぁ。
日本海側には、ホントかどうかわからん義経主従の伝説が多く、太平洋側には、あまり無いらしい。
その幾つかはホンマかもしれんし、あるいは他の戦で負けた落人達を見て、いつの間にか、それが義経になっちまったのかもしれず、σ(*_*)は、こおいうウソかホンマかわからん伝説が好きです。
以前に書いたかもしれまへんが、σ(*_*)の在籍していた高校寮跡に、第二次大戦終了後に銃を埋めたという伝説がありました。
卒業後だいぶたってからその付近を工事したらホンマに銃が出てきました。
本来ならば、銃を埋めた事を秘密にしておく事なのですが、どこかから漏れて伝説として在校生の中で密かに語り継がれていたのですねぇ。
そおいう意味でも、くだらん伝説だ・・と一笑にして片づける事無く、その伝説が残るからには何らかの事実が、遠い昔に有ったのだと思います。
地蔵堂の中を拝見し、天井を見ると絵が描いてあったようですが、雨漏りのシミか絵なのか、よぉ~わからんのもあります。
再び旧道をテクテク歩き、寺泊のマンホール図柄は観光用魚市場があるので魚の絵柄です。
もおボチボチと越後33観音霊場の20番札所「照明寺」だけどなぁ・・と思いながら地図を見て歩き、出雲崎もそうでしたが、ここ寺泊にも寺が余計有るんです。
あんまりにも寺が有り過ぎるので、もおちょっとで20番札所「照明寺」を見過ごす所だった。
石柱が有るので、念のため表札を確認し直したので助かったが、表札を確かめなかったら行き過ぎてたと思い、なんせ石柱の場所からは寺が見えず、単なる通り道のようになってます。
さらに奥は階段になってたもんだから、普通ならばこの先に寺が有るとは思わずに、人家が有ると想像すると思い、車道が横切りましたが、きっとこの車道は後から作ったんでしょう。
「照明寺」境内に入ると本堂らしき物が横に有り、境内をサラッと見渡すと奥に石階段があり、その上にも何か建物が有るようです。
でもそれは良寛さんが住んでいた「密蔵院」だろおと思い、手近な所に本堂と思われる所が有りました。
そこの入口両脇には、アリガタイ天女さんが花びらを撒き散らかしながら飛び遊んでる絵が描いて有り・・だいぶ風雨にさらされて色が薄れてますが・・。
そおいう天女さんが来訪者に愛想振りまいてる所だから、ここが寺の主となる場所だろなぁ・・と思い、なんせ疲れていたので、そこが目的地の本堂であって欲しいという、天女さんに無理矢理に頼み込むような、お願い・希望・祈り等々が多々入り混じってます。
先程の石階段を上がって確かめに行くのもキツク・・という、いつもの軟弱なコンジョ無しの性格が、どこからともなく滲み出てきたんです。
本堂で尺八を一曲吹いてから一休みし、少し疲れが取れたので境内を巡ると、どおいう伝説が有るのか「おかめ(お多福)」さんが設置されてます。
「おかめ」「ひょっとこ」は対だから、「ひょっとこ」さんも、どこかに隠れて居られるのかと思って探しましたが、σ(*_*)と同様シャイな性格なのか姿が見えません。
きっと「おかめ」さんがカカア殿下でギャアギャアとウルサく、それにイヤ気をさした「ひょっとこ」さんが「遠くへ行きます。楽しかったです。探さないでください」と書き置きして家出されたのかもしれず、うん、これで、やっとカイソーな伝説らしくなってきた。
石階段を上ってみると・・・大きい堂が有り、あちゃあぁぁ・・ここが観音堂だった。まさか「照明寺」に観音堂が有るとは思わなかった。
観音堂正面の彫刻は龍や鶴が彫ってあり、なかなか精巧で立派な物です。
境内には良寛さんが住んでいたと云われる「蜜蔵院」があり、清貧と云われてたのに、なかなか立派な家に住んでたよおで、σ(*_*)も老後は、こおいう住宅にて尺八を吹きながら一人で住みたい。
石階段の入口付近には三十三観音石仏が有り、普通ならば石仏ちゅうもんは、人が集う境内に向かって並ぶものですが、ここの寺の石仏は、どおいうわけか境内に背を向けて、夕日が沈む海に向かって立ち並んでます。
世間に対して背を向け、夕日を眺めながらイジケる、何かカワイソーな云われが有るのでしょうか。
観音堂の戸は閉まっていましたが、鍵が掛かって無く簡単に開いたので中に入らせてもらい、片隅には大きい木の根が有り、仙人か坊さんかわかりまへんが、木の窪みに座っており、天井には大きい龍の天井絵が描いてあります。
一曲尺八を吹きましたが、堂内の周囲は締め切ってるので、全く風が通らず、夏の夕暮れ時は蒸し暑く、汗がダラダラと出ました。
参拝が終わって堂外へ出ると涼風が吹き、そこで初めて「ひぐらし」の鳴き声が嵐のように聞こえるのに気付きました。
箏曲の中能島欣一氏作品に「ひぐらし」というのが有り、筝では生田流ではやらなく、山田流の曲のよおです。
曲の終わり付近に筝が「カナカナカナカ・・・・」と「ひぐらし」の鳴き声を擬音させる箇所が有り、「ひぐらし」の鳴き声を聞くと、いつもこの曲を演奏した事を思い出します。
後年「ひぐらし」を動画にアップしましたが、なんせ安物のICレコーダで録音したものだから尺八の高音が息苦しく聞こえます・・と下手なのを録音レコーダのせいにしていますので笑ってください。
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