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 加治駅、「越後33観音霊場」只一人・紀行文 H22.6.10 巡礼    H23.3.5 UP


遍路のシンボル「杖と笠」/越後33観音霊場・只一人

加治駅にて

 道の駅「加治川」を6時半に出発しテクテク歩いてると、向こうから自転車に乗ったトッツアンが来ます。
国道7号線、「越後33観音霊場」只一人・紀行文
 最初は地元の人かと思ったのですが、荷台に多量に荷物を積み、その中身と量の多さで、同類の放浪人と一瞬にしてわかりました。

 一昨日、道の駅「神林」でオートバイのアンチャンと話していた時に、放浪人でも旅行者かホームレス系統かを見分けるのが難しいという事が話題になり、銀マットを持っていれば、すぐに旅行者とわかるのだが・・・

 通り過ぎながら同類の仲間と思い軽く一礼したが、自転車に乗ってる日焼けしたトッツアンはσ(*_*)よりも小汚いカッコウで、ジロリと一瞥しただけで何も言わずに通り過ぎて行きます。加治駅付近、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 荷物・服装等から、たぶんホームレス系統のように思うが、トッツアン側から見ると、笠を被ったケッタイな奴が歩いとるなぁ・・そんなアホみたいカッコウしとるヤツと関わり合いにならんとこ・・と思ったのでしょうねぇ。

 加治駅で一休みしに駅舎へ入ると、ちょうど通学時間帯で高校生が沢山居ます。

 列車が来て高校生が居なくなった静かな待合室のベンチで、地図を眺めながらボオッ~としながら休んで、フト気がつくと一人の青年だけがベンチに座っていました。 加治駅、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 そのうち細長い財布みたいのを取り出し、それに向かって何かボソボソと一人で語り始め、ん?・・・何かの宗教やっており、「今日も一日見守ってください」というような朝のお祈りでもしとるんじゃろか?

 いかにもマジメで内気そうな青年だったが、目が合って変な宗教を押しつけられたらヤヤコシクなるので、適当な時に出発して新発田駅へ向かって歩きました。

「四国遍路」へのアドバイス

「下中」付近、「越後33観音霊場」只一人・紀行文   加治川、「越後33観音霊場」只一人・紀行文    新発田市、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 この日は新潟市内に用が有り、新発田駅で巡礼を一時中断し、新潟駅より市内へ向かう列車に乗り換えた時、隣に座った日焼けした青年が声を掛けて来ました。

 「お遍路さんですか?、今度私もお遍路をやりたいのですが、アドバイスお願いします。」

 ムッフッフッフッ(^O^)・・・σ(*_*)もエラソーにアドバイスする立場になったか。

 「なるべくゆっくり歩いて、できるだけ荷物を軽くする事。たぶん若い人だから、先を急ぐと思うが・・」

 「1500kmと聞いてますが、何日くらいかかりますか?」
 「約50日位かなぁ」

 「今、自転車に乗って鍛えています。」新発田市・本町付近、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 「自転車と歩きとでは、使う筋肉などが違うからなぁ。歩いてると足にマメが出来て、そのためリタイアする人が何人も居る。できれば10kmでも良いから、歩く練習をした方が良いと思う。」

とアドバイスしても、話しぶりから自転車で鍛えているので足の鍛えはダイジョウブと思ってるらしい。

 ホントに自転車と歩きとでは、使う体の部分が違うんだけどなぁ。

 まぁ・・実際に歩いてみればわかるんだけれど、青年は頭の中で考えている事だけに固守しとるようだから、これ以上いってもアカンと思った。

 「白装束を着なければ、いけないんですか?」

 「別に白装束でなくても良いですよ。現にσ(*_*)はこのカッコウ(作務衣)とか、普通のカッコウして歩いたよ。
 どんなカッコウしていても、笠と杖さえ持っていれば四国の人は遍路として見てくれます。」


 わずか数駅で青年は降りたので、十分な話しは出来ず、9月に就職が決まったら、四国遍路をすると言ってたが、どおなったかな?

杖と笠

 その数日前でしたが、新潟市内に有る25番「真城院」へ行くため、越後線に乗った時の事です。新発田駅、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 もうすぐ降りる白山駅の数駅前から、リュックを担いだトッツアンが乗って来て、笠と杖を見てσ(*_*)の前の席に座って話し掛けて来ました。

 トッツアンも四国を巡り高野山に杖と笠を置いて来たと言います。

 車で越後三十三観音を巡り終わり、今は越後88カ所を巡っており、いつか西国霊場へ行ってみたいと言います。

 数駅しか話せなかったけれど、杖と笠は、やっぱり遍路のシンボルですねぇ。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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