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 下坂町・庚申塔、「越後33観音霊場」只一人・紀行文  H22.6.9 巡礼    H23.3.2 UP


接待と「天が配した布石」/越後33観音霊場・只一人

500円玉の接待

 淡島神社、「越後33観音霊場」只一人・紀行文    淡島神社・彫刻、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 中条駅を出てまもなく神社が有り、寄ってみると欄間の彫り物が良く、後で調べてみると「淡島神社」と言うらしい。中条・水沢町付近、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 テクテク歩いてると下坂町付近の溜池に地蔵さんと庚申塚が有り、いかにも旧道沿いらしいですねぇ。

 金塚駅より周囲が新興住宅の小高くなった坂道を上がり、突き当たった付近に温泉が有るはず・・が・・無く、突き当たった所は、工場と草むらだけ・・はれっ?つぶれたのかな?

 そお言えば、すぐ手前に「さくら湯」と書いた矢印付きの看板が出ていたなぁと思って、看板の所へ戻り、矢印方向の住宅街へ歩いてると、後ろから「お遍路さあ~ぁ~ん」と呼ぶ声がします。

 ん?・・・・・この付近で遍路姿をしていると言えば、いかに小汚いカッコウしとるとは言えσ(*_*)しか該当者が居ないだろおと思って振り返ると、一軒の家からオバハンが手招きして「お遍路さんでしょ? お茶でも飲んで行きませんか」と言います。下坂町付近・地蔵、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 へえぇぇ・・四国から遠く離れたこの地で、珍しくも遍路を知っている人が居たんだ。

 家へ行き話しを聞くと、オバハンも車で四国遍路をしたと言い、杖と笠を持っていたので遍路してる人だと思ったらしい。

 これから近くの日帰り温泉へ行く予定だと言うと「それじゃ風呂代の500円、お接待します」と言って硬貨をくれ、四国を遠く離れた地で、久々の「接待」を受けたのが懐かしく感激しちまった。

 そのため、今までは自分から言った事が一度も無かったのですが「実は尺八を吹きながら巡っていますので、お礼に尺八を吹かせてください。」と言って日陰の階段に座ってもらい尺八を一曲吹きました。金塚駅、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 お礼吹きをした後「この曲は、寺を巡ってる時にいつも本堂で吹いてる曲です」と言って納札に曲名を書いて渡しました。

 オバハンは「あらあぁ~・・・、今、お父さんが留守しているのだけれど、居れば良かったのにぃ。」と盛んに残念がります。

 越後三十三観音を巡っている途中だと言うと、以前に日本一周しているお遍路さんと会った事が有ると言い、その人からもらった地図を見せてくれました。

 その人は「献体」を世に知らせるため巡ってるらしく、大きな和紙に描かれた地図を見ると全国の隅々ではなかったが、四国から日本海側沿いに青森付近まで、行程道筋と日付が記載されており、へえぇぇ・・・こおいう人も居るんだ。「下小中山」付近、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 オバハンは「地図が2枚有るから、くれる」と言ってましたが、地図をもらってもなぁ・・と思いましたが、あまりにも言うので「それでは温泉でゆっくり見させてもらいます。」と言い、オバハンも「知ってる温泉だから受付に渡しておいてくれれば良い」と言い、オバハンと別れました。

 そいで温泉へ行ってみると、定休日・・・ガアァ~ァン!!、今日は道を間違えるわ・・定休日だわ・・タハハハ。(^O^)

 ここへ来るまで歩きながらも「まさか定休日じゃないだろおなぁ」と密かに心配していたのだけど、ズバリ当たっちゃったのね。

 温泉の玄関先で、しばし休憩しながら預かった地図を眺めた後、納札を取り出してオバハンにせっかく500円貰ったのに休みだったのと感謝の旨を納札・裏に書きました。

 オバハンの家へ戻り、わざわざ声を掛けて家の中から出て来て貰うのも悪いので、そっと玄関入口に地図を返して、その上に先程書いた納札を置きました。

道の駅「加治川」

道の駅「加治川」、「越後33観音霊場」只一人・紀行文 道の駅「加治川」に着き、荷物を建物の日陰に置いて、さて何が売ってるかな・・と直売店へヒヤかしに歩き始めたら車の警笛がして、なんじゃ?と思って振り向くと、先程のオバハンです。

 車から降りて「主人とも相談したが、温泉が休みだったそうなので、家の風呂に入り、もし良かったら泊まらないか」との申し出だった。

 しかし、普通の家庭に見知らぬ者が泊まるのは、お互いに気を遣うんじゃないかなぁと思って、そう言って丁寧にお断りすると、オバハンも予想していたらしく無理強いはしなかった。道の駅「加治川」・やまざくら、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 「歩いてると野菜不足だろおと思い、ホウレン草の煮たのを持って来たが貰ってくれるか?」とスーパーの袋を差し出すので「はい、喜んで」と受け取りました。

 「接待」ちゅうもんは、相手がどおいう気持ちでくれたのか・・という相手の気持ちを考えて受け取らねばアカンのですが、テレビでやっているヤラセ満点の四国遍路では、そんな事は知らないだろなぁ。

 後でスーパーの袋を開くと、オバハンがσ(*_*)のために、とりあえず家の中の冷蔵庫等を引っかき回して食糧を探し、急いで調達して来たのだというのが良くわかり、トマトやらバナナやらまで入っていました。ありがたい事です。「接待」でもらった食料、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 σ(*_*)も家の近くで遍路姿を見たら、きっとオバハンと同じような行動をして精一杯何かをしたと思い、これが遍路した者の仲間意識だと思う。

 それにしても今日一日は、納札がよぉ~役立った。

 四国で出会った老遍路の言葉を借りれば、朝方に道を間違えたのは天が配した大いなる布石であり、中条のスーパーでオバハンに笠の字を解説したりしたのも、このオバハンと出会うため必要な時間調整だったという事になる。

 道を間違えずに、順調に予定の道を歩いてたならば、この二人のオバハンに出会わなかったと思い、これが「縁」というもんでしょう・・・ナモナモナナモナモ・・・。道の駅「加治川」・野宿場所、「越後33観音霊場」只一人・紀行文

 生果物を売ってる直売店の玄関に風除囲いが有り、人からも発見されにくい場所なので、直売所の人に言って野宿許可の了解を得ました。

 昨日と違って、今宵はヒマな夜で、宵の明星が一つ輝いています。

 一晩中、近所の鶏小屋からニワトリの鳴き声が聞こえ、ニワトリは何時寝るんじゃろか?。

 朝5時に起き、自販機で缶コーヒーを買うと自販機から「いっつもぉ悪いねえぇ~、またぁ頼むわぁ」と田舎のオハバンの方言丸出しのアナウンスが流れ、思わず笑っちゃった。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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