HOME > 遍路・巡礼 > 西国33観音霊場「地図と目次」 >16 孤 独(清水寺)
H17.9.23 UP
西国33観音霊場の16番札所「清水寺」へは「五条坂」から上りました。
清水寺の山門より「三年坂」の方を見ると、ドワッ~と人が渦巻いており、やっぱし「三年坂」から上って来る人の方が多いのでしょう。
約30年ぶりに来た清水寺は相変わらず観光客が多く、日本人だけかと思ったら、隣近所の東洋系外国団体客の方が日本人より多いようです。
時代も変わりましたなぁ・・・昔は修学旅行の中・高生が多かったけど・・
この「清水寺」は来る前から混雑を予想していたので、その「芋の子」を洗うように混雑しとる場所で、どおしたら自然に違和感無く尺八吹けるか・・・
人ゴミに押され囲まれて尺八なんか吹けねぇんじゃねぇか・・・と心配し、よっぽどこの「清水寺」だけは尺八参拝をヤンピしようかなぁ・・と思ってたんです。
実際、清水寺へ来てみれば、言葉もわからん団体客の前で尺八を吹いたら、何が始まったかと好奇心でジロジロ見られるやろおしぃ。
いややなぁ・・・・・と、ブツブツ思いながら境内を歩いて行くと、以前はタダだったような気がしたが舞台入口付近で300円取られます。
入場券?を買ってると、だれかが「前は金取らんかったけどなぁ・・」と言ってるのが聞こえ・・あっ!!・・やっぱしぃ・・
清水舞台の本堂前に在る賽銭箱付近には、人がギッシリひしめいており、例えは悪いが馬券売り場のような賑やかさです。(^O^)
こんな所でノンビリと尺八を吹いたら、後ろから歩いて来る人に踏み倒されたり、小突き回されるなぁ。
やっぱし、ヤンピしょうかなぁ・・と思って、ふと見ると靴が脱いであり、本堂内へ入れるよおです。
おぉぉ・・これなら何とかなるかもしれんと思い、念のため側に有る「お守り」売り屋のオバハンに「あのぉ~・・この中へ入ってもええんでっか?」
「はい、靴脱いで静かにね。」
静かに・・ちゅうても、この付近のヤカマシさから言えば、騒ごうが何しようが、ほとんど影響が無いんじゃねぇか・・と思ったが、それでも「あのぉ・・中で尺八吹いてもええですかねぇ?」
「はん?・・」と言う顔したので、もう一度同じ事を言うと「ええと思いますけど、静かにやれば・・」
オバハンは「静かに・・・」と何度も注文つけるが、そんな事を言ったら賽銭箱付近にゴッテリ集まってる人達の話し声の方がヤカマシイじゃねぇか。
それに楽器を演奏するのに、「静かに」なんて注文つけられたら出来まへんがなぁ・・と、ブツブツ思ったけど黙っていた。
堂内へ入ると薄暗く、お守り売ってる場所の後ろ付近で尺八を取り出し、ここならあんまり人が来ないから、ここで吹こおかなぁ・・と思いましたが、その前付近は正面から外れた隅っこの位置関係になるので、あんまり人が来ない場所だと気付きました。
行ってみると賽銭箱が有り、ここはアチコチに賽銭箱がよぉけい有りまんなぁ・・。(^O^)
人は来ないし、暗いので目立たないし・・よっしゃあぁ・・と、立ったまま尺八を吹くと、たまに観光客が来て、堂内を見物に来たようでしたが、すぐに離れて行き気になりまへん。
曲の最後付近の時、一人のオバハンが「すごい、すごい・・」と後ろの方で呟いてます。
σ(*_*)の尺八がスゴイのか、前の仏さんを見てスゴイと言ったのか、よぉ~わからんかったが、後で越後屋が、一人のオバハンが後ろでジィッ~と聞いてたと言うので、そのオバハンだったかもしれず、これだけ多くの騒がしい人混みの中から、どれだけのモノを感じ取ってもらえたやろおか。
ちなみに後でネットを見ると、清水寺へ正式に尺八の献笛の了解を申し込むと「ダメ」と言われるらしく、自分の場合はそれを知らず勝手に吹奏しちまったのです。すみません。
清水寺境内を一周して「頭が良くなる滝」という三本の水が流れている所が有り、中学の修学旅行時にあの水を飲みましたが、遊びの方が忙しく、その効果も今一つ無く・・だんだん頭が悪くなって行き、しかも最後には加速度が付いちまった。(^O^)
今も水を飲んで頭が良くなるように・・という人が列を作って並んでましたが、σ(*_*)は今さら頭が良くなっても、もう遅いので並びまへんでした。
ワルそうな高校生の修学旅行グループが前を歩いており、オマエラも、あの水を飲んどいた方が良いかもしれんでぇ・・ヒョットしたら、それを機会にカシコクなるかもしれんから。
境内に「何とか募金」という幟が立っており、側に東南アジア系の4・5人の子供が立っています。
募金にも胡散臭いのが有るからなぁ・・と思い、見なかった事にして無視して行きましたが、何故かグループから離れた所に一人だけポツンと立っている小さい女の子が居ます。
ううむぅぅ・・やっぱし無視・・・見なかった事にしとこ・・と、行き過ぎてから、しかし例え胡散臭い団体の募金でも、あのポツンと一人で立っている女の子に、わずかジュース1本分、タバコ1箱分位の小銭でも寄付したら、たとえニセの募金活動でも、あの女の子は喜ぶかもしれん・・と思い直し、小銭を取り出して引き返しました。
どうしてかわかりまへんが、グループで募金している方には心が動かされなかったのに、このたった一人でサミシソウに立っている小さい女の子には、通り過ぎた後もずう~っと心の片隅に何か引っかかったんです。
自分も一人で衆人の前で尺八を吹いたりした事が有るので、知らずにその心境がわかり、引き返させたのかもしれまへん。
女の子にしても、たった一人で見知らぬ衆人の前で募金に立つという事は、どんなに恥ずかしく勇気がいり、孤独であった事でしょう。
ちなみに、年末恒例の「赤い羽根」募金で、スーパー等の玄関先で募金箱を持ち、声を揃えて「募金お願いしまあぁ~す」と子供達が叫んでますが、あれはσ(*_*)は完全に無視しています。
なぁ~んか、これだけ叫んで募金を訴えてるのに、寄付もしないで通り過ぎるヤツは、鬼か悪魔なのか・・ 人間の心を持ってるんなら、寄付して行くのは当然じゃあ。
自分らは寒い中を、こおして人々の善意の募金を集めてまっせぇ・・と、押しつけとるような気がして、あの募金活動は好きでありまへん。
やるなら黙って募金箱を持っておりゃあいいのにぃ・・うっとおしい・・、それが証拠に、通り過ぎる人は皆その場から大きく離れ、募金してる店の入口は閑散としとるでねぇか・・この考えは、σ(*_*)のコンジョが曲がってるからかもしれまへん。(^O^)
その小さい女の子の前に立てみると、まだ小学2年生くらいの子です。
黒いつぶらな瞳でσ(*_*)を真っ直ぐ見て、小さい声で「オネガイシマス・・」と言い、手に持っていたチラシを差し出します。
チラシを受け取り、その手に小銭を渡そうとすると、1mぐらい離れた所に置いてある壺を指差します。
あぁたぁ~・・そんな離れた所に壺を置いといたら、わからんでぇ・・壺には千円札や小銭が入ってました。
募金して少し歩いて振り返ると、先程のワルそうな高校生達が女の子を取り囲み募金してました。
托鉢した経験から言うと、こおいうのはキッカケと流れというもんが有り、たぶんσ(*_*)が募金したのを見て・・ワルのだれか一人が募金し・・それがキッカケとなり次々に他のワルも募金する・・という感じでした。
チラシを見ると「カンボジア孤児院 だるま愛育園」で、東大寺の僧侶がカンボジアで井戸を掘ったり孤児を引き取っているものでした。
ホームページでも、その活動をチラッと見た事が有り、マトモな募金なよおで、疑って悪かった。m(_ _)m スマン!!
池の側で観光客のネーチャンが「舞子はん」の衣装を着て、写真撮ってたので、σ(*_*)も勝手に撮っちまった。
帰り道の三年坂では、土産の菓子を試食させてくれたり、茶まで飲ませてくれたので、遠慮なく何種類も試食させてもらいました。
さすが本場モン、美味かった。!!
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