HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第一章「目次」 > 高知‐13 車野宿
雪蹊寺から種間寺へ行く時、たいてい「唐戸」付近の十字路で、そのまま左の車道へ行く人が多いです。
まぁ・・・それでも別に地図に記載されてる遍路道と比べ、それほど遠回りになるわけでもありまへんし、途中に種間寺への車用看板が出てますし、地図の通りに歩かにゃアカンというわけでもありまへんから。
地図記載の道は十字路の道を、そのまま真っ直ぐ田んぼのあぜ道(といっても車1台は通れる舗装道路)へ行きます。
付近に遍路シールも有るんですが、ついつい幅広の車道へ行ってしまうんですわなぁ・・・人間の心理として・・・(^_^;)
種間寺へ行く途中で34番「奥の院」へ寄ってみようとしましたが、地図に記載されてない新しい道が出来ており・・標識も見当たらず・・・・・
民家の庭で草を取ってるオバハンに「すんまへん・・種間寺の奥の院へ行きたいんですが・・どのように・・」と聞いても「はん?・・どこへ行きたいの?」と言われ、あんまり有名でないようでんなぁ。
「菜切」という地名を言うと、やっとわかってくれました。
行ってみてわかったのですが「住吉神社」という大きい神社が近くにありますから、その名前を言った方が良かったかもしれず、たぶん昔の遍路は、その神社も参拝したでしょう。
川に沿っての道を、もう少し行くと太平洋の海が見えるのですが、あんまり行く人はいないだろうし、きっと昔は、この辺まで波打ち際か砂浜だったんでしょう。
「奥の院」は、山の岩に沿う階段の上に有り、小さい小屋です。
たぶん最初の頃は小屋が無くて、自然の雨風から中の地蔵様などが風化するのを防ぐために地元の人達が小屋を作ってくれたのでしょう
私の遍路は、越後屋と車中泊しながら歩いてます。
今まで民宿に泊まったのは1回、寺の宿坊に泊まったのは2回、たまに健康ランドに泊まります・・ケチだから・・・(^O^)。
一日の行程を歩き終わると、まず翌日の目的地にチッコイ原付バイクを置き、そこまで歩いたらバイクで車を取りに戻って車にバイクを載せて、次の目的地にバイクを置く・・の繰り返しです。
バイクを置くと、それから寝場所を探しながら、ついでにスーパーへ寄って売れ残り品の半額・割引セールで晩飯を買い、探し求めた寝場所へ行って細々と貧しい食事を車の中で食べます。
その頃になるとだいたい8時頃で、駐車場の灯りもない真っ暗の中で冷めた食事をするのは、なあぁ~んかミジメな感じがしますなぁ。
夜逃げしたら、こんな気持ちで食事するんだと思う。
越後屋は「どおしても、トイレの有る所で寝ないとアカン。」とワガママを言ってゴネるので、最初の頃はトイレ付きの駐車場を探すのに時間がかかってドエレエ目に遭いました。
寺のトイレは、夜間シャッターを閉める所も有ったり、境内に有るので行けない所も有り「あらあぁ~・・ここアカンわぁ・・」と他の場所を車でウロウロ探し回ったり・・・
野宿する場所は、寺が一番良いのですが、なんせトイレを閉める所がありますんでなぁ。
次の車中泊の候補地は駅で、次いで「道の駅」です。
「道の駅」でも良いんですが、なんせ乗ってる車が安物だから、他の車の出入りやドアの開閉、車のアイドリングの音がヤカマシクて、よぉ~寝れない時が有り、なるべく車の来ない所を探します・・・特に夏休みの時は・・・。
野宿遍路する人達も、よぉ~似た所で野宿するので、人間考える事は同じでんなぁ。
そおいう所で出会った時は、挨拶して遍路の話や情報交換したり、印象に残る一期一会の出会いが多かったです。
一人でションボリ、寒そうに無人駅のベンチに若い遍路が座っており、ワシが駅舎に入ると地元の人が来たと勘違いし、追い出されるのかと不安そうな顔したりして・・ええんですよ、ワシも、あぁたと同じ仲間ですねん。(^_-)
だいたいの人は、最終列車が出るまで寝ないでベンチに座ったり外で時間をつぶし、地元乗客の人達に不快感を与えないように気を使っており、朝一番の列車が来る頃には出発しています。
まぁ・・たまには、そんな事を気にしないでゴロッとベンチに寝とる人もいましたが・・・。(^_^;)
ある遍路に聞いたのですが、駅で野宿してた時、深夜に暴走族が駐車場に集まり始め、騒音を撒き散らしました。
こりゃあぁ~・・見つけられてインネン付けられるかなぁ・・・と思ったが、そのうちどっかへ行き「ホッ」としたら、暴走族の一台が戻って来て「あちゃあ~・・またか・・」と不安におののきました。
すると「はい、これっ」と言って、コンビニで買って来たらしい食料が入ってる袋をくれたそうです。
茶髪のアンチャンで、いかにも暴走族らしいカッコウをしていたらしいですが、「人は見かけによらんなぁ」と思ったそうです。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八曲「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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