HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第一章「目次」 > 高知-14 滝 落
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種間寺から田園風景を眺めながらテクテク・・・・
やがて川の土手にぶつかり、土手沿いにテクテク・・・
そのうち橋が見えますので、その橋を渡りますが、大きい川でっせぇ・・・仁淀川というらしいです。
遍路の話と全く関係ありまへんが、この仁淀川のズウッ~とズウ~ッと上流で・・あっ・・川で洗濯してたバサマが桃が流れて来たので、あわてて拾って喰っちまったという話ではありまへんでぇ。
仁淀川の上流、高知県と愛媛県との県境付近にダムが有り、その湖水の対岸の岸壁にデカイ字が書いて有りますねん。
最初は何かと思ったのですが、どおもダムに沈んだ村を哀悼しとる文面なんです。
「荒れて行く 故郷の姿 哀しくも 永久なる 母か 仁淀川」
木が繁っていて、読み字が間違ってるかもしれまへんが、岩壁に書いたのか、彫ったのか・・・その人のコンジョウが滲み出てまんなぁ。
話をもどして・・・と・・・
橋を渡るとその上流に向かって、土手沿いを少し歩くのですが、ついついそのまま国道を歩き土佐市内へ行く人がいます。
まぁ・・・車用の看板見ながらでも行けますが・・・
ここら辺も、よう迷うらしく、種間寺で会ったネエチャンが、ワシらよりもだいぶ早く出発して歩く速度も早かったのに、清滝寺への急坂をワシらが「ヒーコラ・・」言いながら登ってる時に山門から下りて来ました。
あの速さでは、今頃は土佐市内を通って塚地峠へ向かって歩いてる頃だと思ってたのに、聞けば道を間違えて、だいぶ遠回りして清滝寺の横付近に出てしまったそうです。
清滝寺の境内には、でっかい観音様が立っており、下部には自分の悪業を反省・努力しながら歩く「胎内巡り」があります。
職場の上司が、その「胎内巡り」をしてきた出来事を話します。
「胎内巡りって、何か面白いもんでも有るんかと思って、内に入ったが何も無かったでぇ。
それに通路はケチッて電気を付けないのか明かりもなく真っ暗じゃったけど、あれは何じゃ?
電気のスイッチがないかと、入り口付近で探しでぇ。」
「へい、あの「胎内巡り」というのは、真っ暗の中を手探りで進み、今までやって来た数多くの悪い事を反省・努力し、真人間になって生まれ代わる所らしいです。」
「ふう~ん・・ワシ悪い事しとらんから、ええけど・・・暗いもんだからマッチに火つけて歩いたでぇ。
懐中電灯持って行きゃあ良かったなぁ」
「ゲエッ!!・・お・・おでぇかんさまぁ・・そ・それは、いくらなんでも・・乱暴な・・・
その暗い所を不安に思い、おびえながらですなぁ・・・
歩いて・・・・そのおぅ・・・・いつもは、やらない反省・努力するところに意義が有るんですがなぁ。」
「そんな事を言って、暗い中を歩いて蹴つまずいてケガしたら、どおするんじゃ。
ケガしたら痛いじゃろおう・・ワシ・・痛いのイヤじゃもん。」
「だから、そこを慎重に壁に手を触れながら・・ゆっくり歩き、今までの行いを反省・努力しつつ・・
そして他の人から、あの人は急にマジメな人になったねぇ・・・なんでじゃろおう・・・と誉められ、不思議がられるように・・・」
「じゃかぁしぃ~・・電気ぐらい付けておけ・・」
と、まぁこんな調子じゃったけど・・・しかし、よぉ~寺の人にバレんかったなぁ。
この清滝寺の裏側へ少しばかり行くと、小さいですが奥の院が在り、そこから水がドコッ・・ドコッ・・・と流れてます。
でも「滝・・・」と言うのには、ちと無理があるようだけれど、境内へ流れてる水の源泉で、寺名の「清滝寺」の言われでしょう。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八曲「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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