HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第一章「目次」 > 18 句読点
H16/2/20 UP
香園寺は、寺らしくない建物で有名な所で、最初来た時はどこに寺があるんじゃ・・と探し回り、間違って来たんでは?と思うような近代的なオフィスビルのような建物です。
巡って来た他寺の本堂もコンクリート化されてますから、今時は木造で維持管理するのは難しいのでしょう。
気持ちとしては、木造の古い方がええんですがなぁ。
それにしても、この寺らしくない建物の設計にGOサイン出した人は、勇気が有り、きっと、あちこちから文句出たやろおなぁ。(^O^)
香園寺・駐車場は、以前は良い車中泊地だったのですが、今は夜になるとトイレのシャッターを閉めてしまうので車中泊は出来なくなりました。
建物の横に三階?へ上がる階段が有り、そこから本堂?へ入ります。
外からも拝めるようになってますが、どこが本堂か大師堂か、よぉ~わかりまへん。
信心が足りんもんだから、どこでもええや・・と思っとるんで、全然気にしてまへんが、どうも一緒の所に有るらしいです。
たいていの人は、外の方で拝んで帰っちまい、あんまり三階まで上がって来る人はおらず、来ても個人か小さい団体が多いようです。
大軍団の団体は、三階へ上がって中に入るのに靴を脱がにゃアカンので、出る時に靴を探すのに手間取ったり、間違えて人のを履いたりと大混乱が予想されるので、添乗員もそんな所へ連れて行ったら、ドエレえ騒ぎになると思って知らなかった事にしてるんだと思う。
三階内は劇場のようになっており、その舞台正面には大日如来が光り輝き、それを映画館の座席のように座って拝むシステムのようです。
うん・・ええんでねえの。
正座しないので足がシビレんし・・。
寝とってもバレんやろおし・・!(^^)!
見ていると参拝客は、たいてい椅子に座らず、そのまま舞台の前に立ったまま拝んでます。
せっかく来たんじゃから座って行けばええのに・・座り心地が良くて、ホンマに眠たぁ~なりまっせぇ。(^O^)
σ(*_*)は目立たないように、いつも座席の一番後ろのカーテンが有る付近に立って尺八を吹いており、やっぱり音響効果も考えて作ってあるんでっしゃろおなぁ・・それなりに響きます。
歩いて十分位の所に宝寿寺が有り、さらに行くと吉祥寺が有り、どちらも国道脇のため、車の騒音がモロに聞こえます。
三巡時、吉祥寺では慌ただしい団体が去るのをボケェッ~と待ってから参拝し、大師堂で尺八を吹いてると少し離れた所で最後までジィッ~と聞いてる人がおり、終わったら「車の騒音が無かったら良よかったのにねぇ。」と言ってくれました。
旧道をテクテク・・・
石鎚神社へ寄り、入り口で鳥居を潜って、溜息が出るような長い階段を上がった神社境内からは、麓の風景が一望できます。
二巡の早朝時に石鎚神社へ行った時、本殿では太鼓を叩いて朝の礼拝中で、赤い袴をはいた若い巫女さんが居ました。
「静の舞」でも踊ってくれんかと期待して見ておったんですが、やらんかったなぁ。
朝の儀式が終ると掃除をする習慣らしく、電気掃除機をガァガァ~と動かしており、やっぱり文明機器を使うようで、ワタシャ、有名神社だから今もって箒・雑巾掛けするんかと思ってた。
で・・その神主さんとか巫女さん達が忙しく掃除しとる最中に、尺八参拝をしましたが、待っておりゃあ良かったかなぁ・・今思うと・・。
本殿を少し下った所に霊水が出る所があり、その付近に有る社殿は参拝用の主階段から少し離れているためか、あまり人も来ないようです。
何の神様が奉ってあるのかわかりまへんでしたが、社殿前で尺八吹いてると数人の足音が聞こえ、人が来た気配がします。
なんせ目を閉じて吹いてるので、だれが来たのかわからず、どうせ参拝客で、すぐにどっかへ行くじゃろおう・・と思い、かまわず吹き続けていました。
すると、やがて「はい」という合図の声がして祝詞を集団で上げ始めました。
あっ・・こりゃ、アカン!!・・曲の途中でしたが、切りの良い箇所で止めて振り返ると、さっき本殿で礼拝していた宮司やら巫女さん達が、ズラアッ~~・・と10人余り並んで参拝しとります。
尺八がすぐに終わる思い、しばらくの間、声も立てず身じろぎもせず、ジィッ~と待ってくれたんですねぇ。
ほとんど気配を感じなかったので、途中で聞こえた足音は帰った音だと思ってたんですが、いんやぁ・・ホンマに悪い事しちまったなぁ・・しかも神主さん達よりも神前に近い階段の賽銭箱付近で、小汚ねぇ汗臭いカッコウしてぇ・・・。
尺八が、なかなか終わんねぇもんだから、いつまでもボケェ~と待たされるのもかなわんと思い、業を煮やしたんじゃろおなぁ。
軽く神主さんたちに一礼して近くのベンチに座り、神主さん達の参拝風景を見ていると、境内に有る各神社一つ一つに、皆で参拝して行くようです。
宮司さん達がゾロゾロと本殿に帰る途中、責任者と思われる人が近寄って来て「参拝を途中で止めさせて、すみませんでしたねぇ。尺八良かったですよ。」と言ってくれ、キレイな若い巫女さんも通りすがりに軽く頭を下げて微笑んでくれました。
石鎚神社の大鳥居より少し歩くと、普通の鳥居が建っており、そこから前神寺へ入ります。
三巡時、前神寺の本堂は、いつも堂内へ入って参拝できるのですが閉まってます。
香楼を清掃していた寺男の人に聞いてみると、早朝だったため鍵を納経所に置いてあると言うので、わざわざ取りに戻ってもらうのも悪いので階段下で参拝しました。
参拝が終わって振り返ると、寺男の人は掃除の手を休めて、その間ジィッ~と合掌してくれてたようです。
寺男の人が話し掛けて来て、参拝客の一人も話に加わり、香楼の灰が綺麗に掃除してあったので、そこへ話題を持って行くと「人によって違うが・・」と前置きされて、「灰をある程度なしたら、火箸か線香で灰に梵字を一つ書き、その上に灰を被せて、綺麗にならす」のだそうです。
ほほおぉぉ~・・知らんかったなぁ、聞いてみるもんだ。
また参拝客に
「神仏は音楽を喜びなされる。文章に例えるならば、皆さんが唱えるお経は文に相当する。
今、この人がされたような音楽は、句点・句読点に相当し、文章を作るのには必要な大切な物である。」
と説明します。
うまい例え話でんなぁ・・確かに今まで尺八参拝をした寺で、何度か「神仏は音楽を喜ばれる」と言われた事が有りました。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八曲「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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