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   H19.12.22 UP


金札

金札

 遍路道を歩いてますと、足が痛くなりますねぇ〜・・・もう、年ですなぁ〜・・・

 日頃から、な〜もせんと、ゴロゴロ・・・ゴロゴロ・・・
 食っちゃあ寝ぇ・・・・食っちゃあ寝ぇ・・・と・・・
 そんな生活を過ごしていた、越後屋も、やっぱし足が痛くなります。

 焼山寺が終わった次の日、慣れない山道を登ったもんだから、朝から足の疲れが残っていました。
(注:焼山寺を前日歩いて、翌日以後5〜11番寺を歩きました。)

 寺のベンチに座り、越後屋の足が痛そうだったので、ドレドレと足のフクラハギの所に手をかけて軽く指圧してやると同時に

「ギョエェェェェェ・・・・・(>0<)(T_T)」
「あっ・・コラッ・・・でかい声出すな・・恥ずかしい・・」

 しかし時すでに遅く、運悪く丁度お参りに来ていたオバチャン・オジチャンの5人グループに聞き咎められました。

オバチャンA
「その男が、なんか悪いことしたんか!!(*_*)」
オジチャンA
「死んだんか?」
オジチャンB
「これ、お女中・・・いかがなされた?。」
オバチャンB
「あっらぁぁ・・どおしたの?・・足・・・つったの(こむらがえし)?」

「あい・・持病のシャクが・・・・・・
 そりと・・・足のミズムシが急に活発に活動しはじめ・・・
 その快感が・・・場所がらもわきまえず・・ヨョョョ(;_;)」


「ちがうでしょうが(-_-;)・・・歩いていて足が痛いだけです。」
オバチャン
「そりゃあ、大変ですわねぇ・・・・それなら、これあげる。」

 オバチャンが、ガサゴソと荷物の中を引っ掻き回して出してくれたのは金色の納札で、なかなかお目に掛かれない、貴重なもんだと聞いてたので
「良いのか?」と尋ねると、

オバチャン
「いいの、いいの・・・・私も貰ったんだから。
      これで痛い所をさすると直るからね。」

「(心の中で)うむ、ワシに銀札くれたオッサンも、そんな事言っとったなぁ」

オバチャン
「そいでね、その札を少しチギッて、水と一緒に飲めば、何にでも効くからね。」
「(心の中で)ウッッッッ・・・ワシそこまで、まだ信じられんけどなぁ・・(/_;)」
と、思いましたが、そんな事を顔に出さず、ありがたく頂きました。

 なんせ接待でくれる物は、素直にありがたく頂くもんだと聞いてましたんで・・・。

 さっそく越後屋の足をそれで、さすってみると・・・・・あらぁ〜不思議・・・
 なんか気のせいか、痛みが少なくなったようだと言います。

 たぶん気のせいだと思うけど、こんな事を書いたらバチあたるかなぁ。

 実はその日に法輪寺で、ワシも金札を貰いました。

 これは以前に車で回った時、お経の読み方等を教えてくりたジサマと、偶然にも再び会って話す機会があり、別れ際にワシの納札をジサマにあげました。

 はい・・まだ白い納札で、キッタナイ字で「草」と書いてあるやつを・・・
 世話になった人に、名刺代わりに差し上げるものだと書いてあったもんで・・

 ジサマは、そのキッタナイ字を、シミジミと見て
「頂いたら、ワシもお返ししなけりゃアカンなぁ・・・・しばし、待たれよ・・・・」とつぶやき、自分の車に戻って何か大きな手帳のような物をパラパラめくり「はい」と言って、くれたのが金札でした。

 納札箱を掻き回してでも欲しがって探す人も居れば、金札には全然執着が無く、どうでも良いと思ってる不信心なワシらのような者には、すんなり手に入るとは・・・世の中、わかりませんねぇ。

 何かに効くとかではなく、人との触れあいの想い出の記念として、大事にとっておくつもりです。

 たまには、それで頭をさすって、カシコクなるように、試してみるかもしれんけど・・・・。
                            (^^)/~~~
                                    00/06/08記載

ツバメ

 天気が悪くなり、朝から雨が降ってるんですねぇ・・・よっぽど中止しょうかと思ったんだけど・・

 天候が悪くても、それも大師様からの試練じゃ、根性じゃ・・・と書いてあったようだったので歩きました。

 100円ショップで買って用意してきた、ビニールの雨合羽着て・・・・
 好きですのぉ・・・・わざわざ雨の中を・・・(^^;ワシャ カエルノ ナカマカ。

 遍路がかぶる笠・・・これは、すぐれ物で日本文化が誇るべき物です。
 あっ・・・東南アジアにも、よ〜似た笠有るか・・・・。

 この笠をかぶってると、日差しは顔にかからないし、雨が降っても顔に雨がかかりません。

 笠に雨水が染み通って、ダメかと思ったのですが雨をはじいて大丈夫でした。

 越後屋の笠には、ビニールの笠覆いが付いてたのですが、付けなくても雨が透らないので必要なく、その分だけ安くすりゃあ良いのに・・・。!(^^)!

 途中のお堂で休んでると、賽銭箱の付近に鳥のフンが落ちてます。

 見上げるとツバメの巣が有り、親鳥が巣に入りたいのだけど、ワシが近くに居るから入れず、そこらをウロついて飛び回ってます。

 一言、言ってくれれば良いのに・・・・。(-_-;)
 心やさしい、ワシは、どいてあげました。(また、誉めてね。(^^;)

 ツバメは巣に入り、別の親ツバメが飛び去って行き、まだヒナの声は聞こえません。

 そのうち、さっきの親ツバメもエサ取りに飛び去りました。

  
「はい、こちらはツバメです。
   あっ・・・、人間界の若いツバメでは有りません。(*^_^*)

   せっかくポカンと口を開けて、巣を見ていただいておりますが、
   ただ今エサ取りに行き留守にしております。(^_-)

   ご用の方は、ピーと鳴った後にメッセージをお入れ下さい。(^_^)v」

という留守番電話なんか設置されてりゃいいのにねぇ・・・・。^^;

右翼の宣伝カー

 雨は降ったり止んだりして、そのたびに雨合羽を着たり脱いだりしてます。

 どっかから拡声器で何か唄ってるようなものが聞こえ、スーパーか何かの宣伝かと思ってたら・・・

  「♪・・・七つボタンは・・」
  「♪・・・天にかわりて、不義を討つ・・・」

と、右翼の宣伝カー2台が、それぞれ勝手に鳴らしながら通り過ぎて行きました。(-_-)

 どうせなら一つの曲に まとめりゃ、もう少し聞こえがよいのに・・・
 組織名がちがってたから、仲が悪いんかな?
 まとまりの無いグループですなぁ。(^^;カッカッカッ・・・

 そーいえば、10〜11番藤井寺へ向かって歩いてると、
「♪・・・赤いロードに燕尾服・・サンドイッチマン・・・」と鶴田浩二(この字で良かったかな?)の歌声が聞こえました。

 最初は、どっかのサーカスの宣伝カーかと思ってたら、やっぱり右翼の宣伝カーでした。(^^;ダハハ・・・・

 どうせ、同じ懐メロやるんなら、ペギー葉山とか小川知子をやれば、聞き惚れるんだけどなぁ・・・・。(^^)/

 うむ、あんまり遍路と関係無い事ばっかし書いたなぁ・・・。

 11番の藤井寺近くの遍路道・・と言っても、普通の生活道路だけど・・を歩いてると、立派な今流行のログハウス風の家にある広い芝生で犬が寝てました。

 フト、その犬と目が合ったら、猛烈に吠えながら走り寄ってきます。
 おまけに、その家のどっかで飼ってる、もう一匹も出て来て負けじと吠えまくります。

 幸い途中に1.5mほどの高さのフェンスがあり、乗り越えて来なかったですが、フェンスに前足を乗せて吠えております。

越・で(共に声をそろえて)
   
「キャアァァァー・・・(絹を裂くような悲鳴)(>_<)」
  
 「アァァレェェェ〜〜・(ステテコを引き破るような悲鳴)(*_*)」

「越後屋・・・・お前、犬が好きで飼いたいと、いつか言っておったな。
  なんとかせい・・・・。


  
ワシ、昔、犬に噛みつかれた事あるからキライじゃ。
  あっ、こらっ・・ワシを前に押し出すでねぇ。!!」


「そ・・そんな・・・・それと、これとは、別問題で・・・(;_;)」

「こらっ・・後ろに隠れて押すな・・と言っとるのに・・・
  わからん奴じゃのぉ・・・お前が前に出ろ・・・。


  
ええぃぃぃ・・・・こーなったら・・・・
  え・・え・越後屋・・・お前の杖・・貸せ・・・。」


「これで犬を、ぶっ叩くのですか?
  さすが、おでぇかん。(^^;タノモシイー」


「ちがうつーとるのにぃ・・・・はよ貸せ・・・・・。

  
あっ・・こぉらぁぁ・・・・押すなっっっっ!!・・ちゅうとるじゃろぉがぁぁぁぁ!!・・・。

  
え・・ええい・・・ひっ・・ひかえおろぉぉ・・。
  この杖を・・、ど・・・どなた様と心得る。

  先の尊い大師様・・、同等と言われておる、お杖なるぞ・・・・
  犬ども頭が高い・・ひかえい、ひかぇおろぉぉぉ・・・。(^O^)」

 犬 
「へへぇぇ・・・・・m(_)m」
と、そんな事で吠えるのを止める犬ではありませんわなぁ。
 右翼と一緒で・・・(^^;マタ カイテシモタ  ナハハ・・・

 「犬に仏性は有るか?」という考案だかがあるそうですが、少なくともこの犬には仏性は無さそうです。
 ワシも無いけど・・・。(=_=)

 お〜い、広い芝生のログハウス風の立派な建物の飼い主ぃ〜・・・・

 いくら、フェンスを乗り越えなくとも、近くで吠えられたらビックリするでねぇか。
 ちゃんと、シツケしとけぇ〜・・・飼い主の人柄がわかるぞぉ〜・・・。

 ワシ、な〜も悪いことしとらんのにぃ・・・・。
                          (^^)/~~~ ソリデハ

                     00/05/31記載


編集後記(金札)

 この区間を歩いた時、天気予報を見ると天気が悪くなりそうなので、先に焼山寺へ行き、翌日以後に麓の5〜11番を歩きました。
 ちとややこしいかも、しれまへんが・・・

 法輪寺でのジサマとの再会はホンマに偶然で、本堂・大師堂と尺八を吹き終えて越後屋の居る所へ戻ると、ジサマと話していました。

 ジサマは境内に有った店の人とは知り合いのようでしたが、この時には店が無くなっており、ジサマに聞くと「寺とケンカした」とボソッと言うので、それ以上聞きまへんでした。

 以前にネットサーフィンをしてHPを見ていた時、この店の中でジサマを囲んで写ってる写真があり、当時に遍路した人達は、このジサマと話した人も多いと思います。

 ジサマがσ(*_*)の尺八を聞いたかどうかわかりまへんが、たぶん大師堂から離れていたので聞こえてなかったじゃろなぁ。
 そう思って、あえて尺八の感想は聞きまへんでした。

 ジサマに尺八を吹きながら遍路している事と、そのきっかけになった礼を言ってσ(*_*)の納札を渡した時に金札をくれたのです。

 


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