HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 > 歩き遍路一巡・13 土佐
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32番禅師峯寺から33番雪蹊寺の間は、高知港の入り口を横断するため県営の渡し船でが有り、無料です(^^;ナハハ・・・
近くに浦戸大橋というデカイ橋が架かっているんですけど、遠回りになるもんで・・・・
船は約30分毎に往復しており、車を4台積み込んだら、そり以上の車は載せれない位の大きさのフェリーです。
そこの待合室で待ってると一人歩きのネエチャンが来たので、越後屋がさっそくナンパしました(ワシではありません)。
越「よぉ〜、ネエチャン。足が速いのぉ・・・(^^;ヒッヒッヒッ・・・
昨日は、どこに泊まったの?」
ネエチャン「あい、遍路無料接待所の都築さんとこで・・・」
越「フゥ〜ン、今日は、どこで泊まるの?」
ネエチャン「次の雪蹊寺の近くで・・・・」
このネエチャンとは、後で何回も出会いました。
船は5分も乗れば、向こう岸に着きます。
雪蹊寺で、お寺の人と話す事がありました。
寺の人「ここの賽銭箱の上に「お布施です」と書いて、まだ目も開いてないネコが
5匹ほど捨てられておってのぉ・・・・
近所の小学生が、牛乳やら持ってきて世話しとったんだけど・・・
ある朝みたら、残酷な殺され方しとってのぉ・・・・
日本人がやったのか、西洋人がやったのか、イタチがやったのか・・・・・・」
今までのお寺にも「犬、猫を捨てないで下さい」とか書いてある所もありました。
また、あるお店の休息所の入り口に、朝来てみると箱に入った、これも目が開いてないネコが捨てられて、ミャーミャー泣いており店の人が困っていました。
捨てた人は、そのネコや犬の運命が、どうなったか知らずにいるでしょう。
34番種間寺までの道は、前回の車で巡った時に書いたように、小川の水がもんのすごくキレイでした。
透き通る涼しげな川の流れに、水草が揺らめき、そして、たまにキラッと光る、捨てられた空き缶やらゴミやらが、美しい自然の風情に花を添えております。
34番の駐車場で車野宿して旅費を浮かしたケチなワシらは、早朝7時前に渡し船乗り場で会ったネエチャンと再会しました。
ネエチャンはサッサッと参拝し、次の35番へ行きます。
こりも何かの縁と思い、持っていたバナナとトマトをあげました。
そして1時間ほど遅れて出発したワシらは、35番の近くで下りてくるネエチャンと会いました。
ネエチャンは、道を間違えて大回りしたらしく、一つ遍路マークを見逃すとエライ事になります。
36番青龍寺への途中より塚地峠越えをしました。
宇佐町の降り口近くで、軽トラックがジサマと若いアンチャンの二人で、太い竹を2本積むのに道を塞いでおりましたが、ワシらは作業が終わるのを待ってました。
ジサマ「すまねぇのぉ・・・」
で「なんの、なんの・・(^^;
この竹は何にするんですかいのぉ、祭りですか?」
(祭りなら、屋台を冷やかしに行こ・・と思って)
ジサマ「いんにゃぁ・・船に付けるんじゃ。」
で「ほぉぉ、新造船ですかいのぉ?
(新造船なら、モチまきをするなぁ・・場所を聞いて、拾いに行こ・・・と思って)」
ジサマ「いんにゃぁ・・、船が出航するんで、その時の飾りじゃ」
で「おおぉ・・カツオ捕りですか?
(土佐はカツオ・・・と単純に思ってるもんで)」
ジサマ「いんにゃぁ・・マグロじゃあ。」
で「そりじゃあ、遠洋航海ですのぉ、何日ぐらいの行動ですか?」
ジサマ「24・5日かいのぉ・・・銚子に入るけど、こん次に(土佐へ)帰ってくるのは来年1月じゃぁ。」
そんな話をしながら竹を荷台に縛り終って軽トラは走り去りましたが、曲がり角で竹がぶつかって引っ掛かったりして、結局ワシらの方が先に歩きました。
途中に「伝蔵・五右衛門兄弟の墓」という看板があります。
で「越後屋、おまえ・・・この人達の事・・知っとるか?」
越 「知らん。」
で「そうか・・ワシも知らん。」
と話してると、さっきの軽トラが来て、エンスト起こして止まり、ジサマが「これは、ジョン万次郎と一緒にハワイへ行った人の墓じゃ」と説明してくれました。
すんませんねぇ、わざわざエンストまでして止まって、ワシらに教えてくれて・・・。
歩いてると青龍寺近くのホテルに、黄金の大師が飾ってあるという看板がありました。
そぉいう大師様を宣伝材料に使ってるホテルなら、頼めば入浴料を払って風呂だけ入らせてくれんかなぁ・・と思って聞きました。
支配人みたい人が気の毒そうに「・・・そりは・・・ちょっと・・・」と口ごもりましたので、皆まで言わせず「あぁ・・いいんですよ(無理しなくとも)(^^;」と言いました。
立派そうなホテルで、ワシらみたい汗臭い者が館内を歩いたら、そりゃあ、やっぱしイヤでしょうから・・・。
あとで、ネエチャンと再会した時、どうもこのホテルで泊まったらしく、高くて朝食無しだったと言ってました。
ボンビーな歩きの人には、縁が無い所なのでしょう。
「道の駅すさき」でも、車中泊しました。
夜遅くまで、若い衆50人ほどが、近くのJAの施設で近々ある「よさこい祭り」の練習しており、シャモジみたいカスタネットを「カチャッ・カチャッ・・」と鳴らしてます。
次の朝、目を覚ますと駐車場の施設の中を一人の中学生ぐらいの少年がウロウロしてます。
白っぽい服着てたので、お遍路の同業かと思いましたが、どうもちがっており、歯を磨く時に声かけてみました。
で「にいちゃん。どこまで行くんかね。(^^;」
少年「家、この近くや!!。」
ウソこけぇ・・・近くに家が有ったら、なんでこんな早朝からリュック担いで、さっきからウロついとるじゃ。
だいたいオマエは目がくらいぞぉ・・家出してきたらしい事ぐらいは、察しがついとるんじゃ。
あっ・・こらっ・・・スッーと避けて、どこへ行くんじゃ・・・。
ワシが、人さらいか悪い奴に見えるか。
もっともサングラスかけたら、どんな服を着てもヤッチャンに見えると越後屋が言っておったが・・
あっ、トイレの大の所へ入り込んで逃げ込みやがった・・・。
出発する時、もう一度あの少年を捜してみましたが隠れて居ませんでした。
千円ぐらい、やろうと思ってたのに・・・。
00/07/18記載
編集後記(種間寺)
種間寺へ行く途中の小川は、ホンマに綺麗な水が流れていましたが、それから何巡かした時には車道幅を広げるため川にコンクリ蓋がしてあり、あの小川を流れる水が見れなくなっていました。
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