HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 > 歩き遍路一巡・16 四万十川のほとりにて
H20.2.10 UP
ワシらのように各寺を順番に巡ってるのを「順打ち」と言い、反対方向、早く言えば反時計周りに巡るのを「逆打ち」と言って、そのご利益は順巡りを3回巡ったのと同じ効果が有ると言われてます。
何人か逆打ちの人とも、すれちがいました。
しかし逆打ちは、遍路道の印がわかりにくく、巡り慣れた人でないと迷子になるかもしれません。
四万十川のほとりで、二人の逆打ちをしている人と会いました。
聞いてみると、それぞれ別々に出発して全く見知ぬ人同士でしたが、巡ってるうちに何度か一緒になったりして顔見知りになり、足摺から一緒に歩いて来たそうです。
一人は東北、もう一人は神奈川から来た30才ぐらいの人でした。
東北の人は今まで何度か歩いたそうで、「法海上人堂」を再建したお遍路さん(高見さん)と会ったそうです。
そのお遍路さん(高見さん)は年輩で半身がマヒしており、一日に歩く距離も平道で10km、山道で5kmほどしか歩けないそおです。
無人の庵の修理等しながら歩いてたので、その手伝いをするつもりでしたが、休みの関係で10日ほど一緒に歩いて別れたそうです。
今までの経験話を聞くと、駅で野宿してた時、真夜中に暴走族が来て走り廻り、やっと帰ったと思ってたら、そのうち1台がまた戻って来て、またかと うんざりしてたら「はい、これ。」と言って差し入れをくれたそうです。
茶髪の暴走族でも、外見で決めつけたらアカンのですねぇ。
もう一人の神奈川の人は、自由業で2ヶ月の契約を止めて、初めて遍路に来たそうです。
で「よ〜まぁ・・最初から逆打ちしましたね(*_*)」
神奈川「順打ちよりも、逆打ちの方が、多くのお遍路さんと行きあえますから(^^」
そうかもしれません。
ワシらのように順打ちしていると、お遍路さんに追いつく(まず無かった)か、追い抜かれん限り(これは、たまに有った)、あまり会う機会がありません。
00/08/16記載
「法海上人堂」を再建した高見さんは今どうしているか、わかりまへん。
変わらず遍路されているのか、どうなのか・・
最近は話題に出ませんが、あの頃に遍路した人は「法海上人堂」再建話しを聞いて、その考えや行為に共鳴し手伝いたいと思った人が沢山居て、遍路同士の話題でも、その話しが出ていたように思います。
σ(*_*)も世の中には凄い人が居るんだなあ・・と思い、可能であるならば作業を手伝いたいものだと思いました。
こおいうのは宗教心だとか、ややこしい何とかじゃ無いんですなぁ。
無心で自ら身を呈して、無理かもしれん・・という事に、あえて挑戦してる姿に共鳴するちゅぅか・・・何というか・・
今でこそ「NPO」なんて、ハイカラな言葉が流行ってますが、当時は、そんな単語なんか無く、あるとしたら「ボランティア」という単語で、ホンマに自主的なボランティアの原典だったと思う。
あれが、寺で座ってしている瓦寄進のような寄付集めとか、既存の宗教や組織力で再建する話しだったら胡散臭くて、σ(*_*)は手伝いたいとは思わず、また興味も示さなかったと思う。
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