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 H20.2.16 UP


足摺岬

大岐海岸

 足摺岬の付け根付近に「大岐海岸」という、長〜い砂浜(約2km)の海岸があります。

 昔からの遍路道は、その砂浜を歩くことになっており、遍路の本にはその海岸の最後に小さい川があり「靴を脱いで川を渡る。」と注意が書いてあります。

 その長い砂浜を歩いてると「砂の器」の遍路シーンや、ドラマなどの遍路が歩いてるシーンの主人公の気分になれます。

   
        
i(愛)の劇場「砂浜の遍路」

 灼熱の砂浜を顔にアセをにじませ、わずかに生えてる草を踏み分けながら、ヨタヨタ歩く、お遍路二人・・・

  で「
越後屋・・・・この先に川があるそうだが、ワシがオンブしてやるからな。(ボソッ)」

 少し沈黙の後・・・・

  越
「いいんです・・・そんな心にも無い、シラジラしいことを(ボソッ)。」

  で
「ワッハッハッ・・知っとったか。(^^;」
  越
「ヒッヒッヒッ、そりゃあ、もう、腹の中は読めてまさぁ。
    川の真ん中あたりで、わざと落とすんでしょう(^^:」


  で
「バレりゃあ、しょうがない。
    最近、察しがいいのぉ(^^;カッカッカッ・・・」
       
     

 川は最近、雨が降らなかったためか、幅が3mほどの浅い川で、所々に中洲や岩があり、それを飛んびながら行くと足も濡らさず渡れました。

が・・向こう岸に着いた所から、10mほど岩道をヒーコラ言いながら、よじ登り県道に出ます。

 さらに歩いて「以布利」という漁港のスミッコから、再び海岸を歩きます。

 今度の海岸は砂ではなく砂利浜で、もちろん道も無く、山側には芦のような背の高い草が生えて殺風景です。

 ここで杖にすがってヨロケながら歩くと、いかにもお遍路映画の1シーンにふさわしい場所です。

夕日の沈む洞窟

 足摺岬の38番金剛福寺には、あんまり観光客は居ませんでした。

 金剛福寺を出て土佐清水市に向かって歩いてると、「大戸」付近で後ろから散歩?している男の人が追い越していって立ち止まり、その場から見える風景を説明してくれました。

男の人
「あの岬に見える洞窟は、春分の日と秋分の日だけ、
    海に沈む夕日を洞窟を通して見る事ができる。」


 言われるまで、そんな所に洞窟が有るとは思いませんでした。
 しばらく一緒に話しながら歩きましたが、やがて男の人は先に行きました。

 途中、道に落ちているゴミを拾い、手に持ってる袋に入れながら歩いて行きます。
 世の中には、エライ人も居るもんです・・ワシらとちがって・・・。

                           00/08/17記載


 

編集後記(足摺岬)

 足摺岬への椿林を歩いてると、突然に展望台の有る広場へ出て、アラッ!!・・着いちゃったのねぇ・・という感じでした。

 もうチョット、岬が見え隠れしながら近づいて行った方が、おぉぉぉ・・ここまで来たんかあぁ・・と感動があったかもしれん。


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