HOME > 遍路・巡礼 > 四国遍路第三章「目次」 > 歩き遍路一巡・28 ひわだ峠
H20.3.22 UP
もう季節は秋ですねぇ・・・紅葉は、まだですけど。
四国にもキノコが生えてるかと思い、いつもの習慣で目で探してたら・・・ヒッヒッヒッ・・・有るじゃありませんか・・オヤブン!!(^^。
杉の倒木や切株に生える「スギヒラタケ」ちゅう白いキノコが・・・・・
越「キャアァァ~・・でぇかん・・・(*_*)
キノコが、ほり・・あそこ、あそこ・・・・・(@_@)」
で「おお、さすが越後屋・・ワシは近眼で、よ~見えないけど・・
タダで手に入る物は、目ざとく見つけるのぅ・・頼もしい奴め。(^^;フッフッフッ・・」
越「ほり、しっかり見ろ・・根性出して・・。!!
あそこに有るでねぇの・・・・・!(^^)!
あっ・・あっちにも、こっちにも・・・採りたいなぁ・・(~o~)」
で「うむむ・・生えとるのぉ・・ワシも採りたいけどなぁ、お遍路の途中だし・・
採っても、持って帰るわけにいかんし・・」
キノコを採ったら、その日のうちに食べるか、保存処理をするのが鉄則なんです。
越「グヤジィィ~(;_;)・・・せっかく目の前にしながら・・・
これが家の近くだったら、山じゅうナイロン袋かかえて採りまくるんだけど・・(>_<)」
で「うむ・・ワシもダンボール箱をかかえて採りまくりたい・・・」
そして、けしからん事に、峠の頂上の道端の枯れ木にも、ちょうど食べ頃の奴が、これ見よがしにビッシリ生えてるじゃねえですか。
あんまり腹がたつので、そのキノコの生えてる状況をデジカメで撮りました。
さらに腹だたしい事に「44番 太宝寺」行く途中では、今度は「ハタケシメジ」を見つけてしまいました。
はい、もちろん腹がたって・・・腹がたって・・・、
もう・・・泣きながらデジカメに撮っておきました。
近郊の人は食べられるのを知らないのでしょうか・・・もったいない。
その日、午後から歩いた時にもしキノコを見つけたら、採って夕食にキノコ汁を作る事にしました。
一応こんな事もあろうかと、携帯カセットコンロと鍋は車に積んであるんです。(^_^)v
越後屋の入れ知恵で、こういう事には抜け目がないんで・・・(^^ ドウジャ マイッタカ
そして、大量にまた見つけたのですが、ガマンにガマンを重ね・・・
2人で食べるんだけど、しかたなく4人分ほどだけのキノコを採りました。
これも泣きながら・・ホントは、もっと採りたかったんだけど。
で、夜はドッサリと、キノコの入った汁を食べました。
どうじゃ、うらやましいじゃろぉ。(^^カッカッカッ・・・
話しを戻して・・・「ひわだ峠」を越えた道を降りて行く途中に、休息所があります。
ん?・・・先客が居る・・・・・と思い近づいて挨拶しました。
ワシより少し若いかなぁという無精ヒゲを生やした男性で、見れば休息所の座席に、ワケのわからん物を一杯置いて占領し、洗濯物やら敷物まで干して、ここで生活しとるようでした。
こ・・これは・・ヒョットしたら欲深い俗世を捨て、山深い電気も無い所で隠遁生活し、凄まじい修行されとる、なぁ~も、かぁ~も悟ったエェェェラァァ~イィィ~お遍路の先達様でねぇべぇか・・・
ぜひとも、ありがてぇお話の片言でも伺い、ワシの反省努力の一助になりばと、伏し拝みかかったけど・・・
ふと見ると、少年マンガ雑誌が積んであり、今も一生懸命に地べたに座ってマンガの本を読んで修行されとります。
話を聞いてみると10年ほど遍路をしており、そのうち焼山寺へ行く途中の庵に4年ほど居たと言ってました。
あえて聞きませんでしたが、生活費なんかどうしてるんでしょう。
(お遍路している人に、遍路している理由や、立ち入った事等は、聞いてはいけない不文律が有るらしいです)
食料品買うにも、麓の町までかなりの距離があるし・・・第一、マンガ本買うにも、お金がいるだろうし・・・
これがお経を詠んでるか、座禅組んで瞑想の修行でもしとったんなら、気の遠くなるような、ありがてぇお話を聞きたかったんだけど・・・・どうも・・・マンガ雑誌の山がねぇ・・・。
でも越後屋は、すごくキレイな澄んだ目をしていたと言ってました。
しかし・・・マンガ本が・・・どうしても、ワシ・・引っ掛かるなぁ・・ 。
00/10/19記載
「スギヒラタケ」は近年になって死亡事例が有り、毒キノコ扱いになってます。
独特の味が有り、美味しいキノコだったんだけれどなぁ。
ひわだ峠の休息所で出会った遍路は、後で知ったんですが、当時の歩き遍路していた人の間では、けっこう有名な人で、職業遍路の「熊さん」でした。
第一章では「遍路Kさん」と書いてましたが、「熊さん」と書いても本名でないから良いのでは?と思い・・・まぁ、どっかから苦情が来たら「Kさん」に戻します。
「熊さん」は、早い話が職業遍路と言うか、エンドレス遍路というか・・・
職業遍路の中でも、この人が一番有名で話題が多いじゃないかなぁ。
何で「熊さん」と言う名が付いたのか?と聞いたら、昔、大阪でホントに熊を飼ってたらしい。
この「熊さん」が寝グラにしている所は、必ず古本が一杯置いてあり、そのジャンルは何でも有りです。
小説・雑誌・マンガetc・・・本人は、例えマンガ本からでも得る物が有ると言っており、ある意味では勉強家というか読書家なんでしょうねぇ。
そいで、この人は絶対に通夜堂では泊まらず、庵とかお堂などで野宿すると言ってました。
まだ生きて遍路しとるんじゃろか?
今、どの辺に居るんかなぁ?
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