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尺八を携え歩いた四国遍路  H20.5.31 UP


山道

屋島寺からの遍路道

 ザッ・・ザッ・・ザッ・・・(枯葉の上を歩く音)

 屋島寺への登りの道もきつかったですが、下りの遍路道はもっときつかったですねぇ。
屋島へ
 なんでも、この下りの道は数年前まで荒れていて通れず、地元の人達が整備し直してくれたそうです。

 今まで、いろんな山越えしてきたけど、この屋島寺からの遍路道は、急勾配から言うと一番きつい下りじゃないかなぁ。

 なんちゅぅても、途中に生えてる木等につかまりながら、「よっこらせ」と言いながら一歩づつ降りんと・・・どもならん所でした。

 今までの峠等は、木につかまりながら降りるという所は、あんまり無かったんです。

「ねぇ・・・ここから転がり落ちたら助けてくりる?σ(@_@)」
「そおやのぉ・・・落ちてみんと、わからんのぉ・・・
  試しに落ちてみたら?・・・見とってやるから・・・!(^^)!」


「きっと、助けてくりんやろぉねぇ・・・・(;;)」
「たぶん・・そぉやろねぇ・・・(^_^)v
  上から石も・・ついでに落ちるかもしれんなぁ・・(^O^)
  ワザとじゃなく・・自然現象で・・偶然やろうけども・・・(^_-)」

屋島へ
 ザッ・・・ザッ・・ザッ・・・・・ボキッ(枝が折れる音)・・

山道の下り方

 山道を登る時は、そりなりに「ハァハァ・・ゼェゼェ・・ヒーコラ・・」言って上がるのは、しかたがねぇとしても、下りの方は、ただ降りるだけなので一見楽そうに思えますが、足の膝を痛めるので、どっちかと言うと、こっちの方が辛いです。

 そのため舗装された、ある程度広くて長い下り坂の時は、「カニさん歩き」とか「後ろ向き歩き」をします。
屋島寺
 「カニさん歩き」とは、体を横にし、当然足も横歩きになるようにします。

 これは最初の焼山寺を下りる時に、あまりの足膝の痛みに耐えかねて、試しにやってみると、膝への影響が少ない事がわかりました。

 「後ろ向き歩き」は、三坂峠越えの時、これまた試しに後ろ向きで下りたらどうなるべぇか・・・と思ったんですが、これが具合がいいんですねぇ。
 「カニさん歩き」よりも良い感じでした。

 これは、越後屋もマネしました。
 ただ、車が来る時とか、他人が居たら「こいつら何しとんじゃ?・・・」と奇異の念を抱かれるので止めますけど・・・

暗くなってからの歩き

 根香寺からの下りは、遍路道と車道の二つのコースが有りましたが、あんまり距離は変わらないので遍路道コースを通りました。

 ところが、麓の町に降りた時は、夕方5時頃になってしまい、この季節でこの時間はかなり暗くなっています。

 今まで日没後に歩いた事は無かったのですが、今回初めて経験しました。
屋島 遍路道
 いやぁ~・・山の中で日が暮れなくてよかったなぁ・・・(^_^)v、
 山の中だったら、きっと心細さで泣きながら歩いとったじゃろおなぁ・・・。

 しかし、町の中や県道などを歩いていても、暗いので標識がよ~見えません。
 おまけに疲れとるし・・・・(;_;)モンノスゴク

 道端に町内地図が掲げてあったので、チラッと見てそのまま歩き始めたら、

「このまんま、歩いてくと、もうすぐ橋が有るんだね(^O^)モウスグカナ」
「えっ!!??・・・・!?!?・・・・(>_<)
  そんなのになっていた?・・・・・(?_?)アララァァ・・」


 同行二人の地図本は、ワシが持っており、越後屋はその地図本を良く見ていません。

 越後屋がたまに地図本を見るのは、距離数と、どこら辺でトイレが有るか等、自分のためたけの確認です。

 そのため町の中を歩く時は、ワシがいつでも地図本を見れるように片手に持っており、道の曲がり角付近の建物や店等を確認してましたが、今回は暗くなり、よ~わからんので手に持っていませんでした。

「アカン・・・方向が違っとる・・・・(*_*) ヒジョウニ マズイ
  地図本では橋なんか渡らず、橋が架かってる川は、
  左側になけりゃアカンのに・・・・・帰れんかもしれん・・(;_;)
屋島 遍路道
  どおしょう・・・こうなったら、すかたがねぇ・・最後の手段じゃ・・
  ホントは、この手を使いたくなかったんじゃけど

  ワシが合図したら一緒に大声を上げて、ここで泣いてみるか?・・(-_-)
  だれか同情してくれ、なんとかしてくれるかもしれんぞ・・・(=_=)」


「なるワケねぇだろおがぁぁ(▼▼メ・・・・ バカタリ ナニ カンガエトル
  ほれ、あそこにワンコロ連れたオバハン居るから聞いてみろ(*_*)ハヨイケ」


「ワシ・・犬キライなんじゃけどなぁ・・・・(/_;)
  出来ることなら、最近エライ人が言って有名になった
  「名誉ある撤退」・・・実行したいなぁ・・・・・・(;;)ブツブツ・・」

 ワンコロが電柱にオシッコしとる所へ行き、噛みつかれんかと心配しながら、道を聞きました。

 はい、お陰様で噛みつかれる事なく、ワンコロはワシの汚いズボンを舐めて労をねぎらってくれました・・・・・(^^;)オォォ・・ヨシヨシ・・。
                               00/12/20記載


 編集後記

         特になし


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