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尺八を携え歩いた四国遍路  H20.8.9 UP


ゴロゴロ海岸

難所

 遍路道には、難所と言われてる箇所がいくつか有りますわなぁ。
 焼山寺への道・・・高い山の頂上に在る雲辺寺とか、横峰寺とか・・・・
東洋大師
 昔は、伏越岬から室戸までのゴロゴロ海岸が難所と言われとったらしいです。

 今は国道55号線が海岸づたいに走っており、車も負けんと、よ~走っとります。
 「何を、そんなに慌てとるんじゃ・・」というくらいに・・(^^;)

 まぁ・・ワシも車で、そこを走る時は、ガンガン飛ばしとるけどね。
 これがまた、飛ばしやすいんだわねぇ~・・・。!(^^)! ヘッヘッヘッ・・・

 現在でも、この国道を歩くのは確かにキツイと思います。

 店が一軒も無く、人家も無い所を10kmほど、ただボォォッ~と変化の無い海岸端を歩くんだから・・・。
野根漁港
 おまけに、歩いてるすぐ近くを車はすごい勢いで走り回っとるし・・・・。

ゴロゴロ海岸を歩く

 前回の時は国道を歩きましたが、今回は国道を歩かず伏越岬よりゴロゴロ海岸に降りて歩き、昔の先人の苦労を偲ぼうと思いました。

 はぁ~・・ヒマですわねえ・・・わざわざ・・
 考える事と、やる事が・・どぉしょうもなく・・(^_^)v

「越後屋、今日は昔の人の苦労を偲び、まっとうな人間に少しでも近づくため、
 ゴロゴロ海岸に降りて入木まで歩くぞ。」

「がってんでさぁ。
  国道を歩いて車に気遣いするよりも、自然に触れた方が良いと思います。」

「そおじゃ、そおじゃ・・ゴロゴロ海岸
  越後屋、お主もだいぶ まっとうな人間になったなぁ。フッフッフッ・・。」

「なにを、おっしゃいますやら・・おでぇかんさまこそ・・・ヒッヒッヒッ・・」

と、いつものだいぶ飽きられてきたパターンで始まり、伏越岬の国道から20mほど降りて海岸に着きました。

 ゴロゴロ海岸は広い砂場で、だれも歩いた跡はありません。

「おでぇかん・・・だれも歩いてない砂浜に足跡を残すのは、 気持ちがええですのぉ・・・・
  雪が降った時に、だれも歩いてない所を一番最初に歩くような感じで・・」

「そおじゃのぉ・・・
  しかし、チィッと・・足が砂に埋もれて、歩きにくいのぉ・・・」


 伏越岬を降りた時に、後ろを歩いていた夫婦遍路の笠が国道に小さく見えます。
 あっ・・追い越されちゃってる・・・・。(@_@)σ

 距離的には、こっちの方が短いのに、やっぱし砂に足を取られるので遅れるのでしょう。

 きっと、あの夫婦遍路は「なんで、あいつら海岸を歩き始めたんじゃ・・」と思っただろなぁ。
ゴロゴロ海岸
 はい、ワシでもその現場を見たら、そう思います・・・たぶん・・。

 やがて砂浜が終わり、丸い石がゴロゴロしとる所へ来ました。

 はい・・あなたの頭とか、スイカとか、ゴミ捨てるポリバケツ位の大きさ等、石の大きさは、さまざまです。

 そんな石が、押しあい、へしあい、重なりつつ延々と次の岬まで続いてます。

 いづれも丸くなっており角がありません。
 波の作用で縁が削り取られ、丸くなったんでしょう。

 国道から見た時は、「たいしたこと、あるめぇ」と思ってたんですが、歩いてみると・・、まぁ~・・その歩きにくいこと・・・

 足を載せた石が、浮き石でバランスを崩しそうになったり・・・・休憩

 命の次ぎに大事と言われとる杖が、石に挟まって抜けなくなったり・・・・
 おかげで、杖先のササクレが、綺麗に取れて丸くなったけど・・・!(^^)!

越後屋リタイヤ

 ついに、越後屋がリタイヤして、次の国道へ上がる箇所で逃げてしまいました。
 はい・・ワシだけ置き去りにして・・後も見ず・・・(/_;)

 越後屋は、国道の上を手を振りながら行きます・・うれしそーぉに(^_^)/~
 この薄情モンが・・・(;_;)

 ワシも止めようかなぁ・・・・そおじゃ、止め、止めぇ・・
 ヒマな事しとるなぁ・・・ホンマにヒマなやっちゃ・・・

 アホな事しとるなぁ・・まちがいなくアホや・・・
 笑われるじゃろぉなぁ・・・腹をかかえて笑うわ・・・ゴロゴロ海岸

 こんな事しとって、何になるんやろぉ・・・な~もならん・・・
 だれも誉めてくれんやろおなぁ・・・もっと、マシな事できのかぁ・・

 もの好きやのぉ・・・あんたも好きねえ~・・・・

と・・石を飛び越しながら自問自答しとります。

 越後屋の姿は、もう見えません・・ズゥッッ~と先を歩いてるんでしょう。

 岬近くになると、今度は岩が高く重なりあっています。

 それも角口鋭く、コンテナとか冷蔵庫ぐらいの大きさのやつが・・ゴロゴロと・・・・

 おまけに海との距離が短かいため、この岩場を避けて通る事はできず、国道から車で見た時に、この岩場を越せるかなぁ・・と心配しとった所です。

 頼みの国道へ上がる道は無く、国道へ上がるには、今来た石の原をズゥッッ~と戻らにゃアキマヘン。

 しかたなく、岩場に取り付きました。
 止めりゃあ良かったなぁ・・やっぱし・・・(;_;) ホンマニ・・・

 やっと、なんとか岩場を乗り越えたら、また丸石の原っぱです。(T_T) ワァ~ン

 石の上を飛んで歩いてると、突然「サァッッッ~~・・」という音がしました。

 何か?と音の方向を見ると、間近に見えるウネリの波頭が崩れ落ちる所でした。
ゴロゴロ海岸
 そおですわなぁ・・・こんな所を女・子供が歩いたら危ないですわなぁ。
 昔の人が難所というのが、よ~わかります。

 今日は、まだ海が穏やかだからええけんども、海が荒れていたら、こんな狭い所じゃ波にさらわれるやろぉなぁ。

 石の上だって、歩くの危ないもんなぁ・・・
 転げ落ちてケガしたら痛いやろぉし・・・・
 やっぱす・・・止めりゃあ良かった・・・(;_;)

 ぼちぼち、中間地点の法海上人堂が遠くに見える頃、国道から遍路が一人、海岸へ降りて来ました。

 おぉぉ・・越後屋・・・ワシを心配して海岸まで降りて迎えに来たんか、無理せんでも、ええのに・・・・(T_T)
ゴロゴロ海岸
 なんだかんだと言っても、お前は、いい奴じゃのぉう・・頭なでてやっからのぅ・・・・(;_;)ウッウッウッ・・・

と思いながら、だんだんと近づいてみると、越後屋とちがってました。(*_*) アララ・・

 挨拶すると40才の男遍路で、海岸で休むために降りて来たと言います。

「いやぁ~・・伏越岬から歩いてみたけど、きつかったですわ・・えらい目に遭うた。
  国道を歩くのより3倍くらい時間がかかると思う。」


男遍路
「そおでしょおねぇ・・・
    国道から降りて、この場所まで来るのも、きつかったですから・・」


 たぶん物好きな遍路(ワシの事)が海岸歩いてるのを国道から見つけて、どんなもんか自分でも少し確かめてみたかったんでしょう。

 「法海上人堂」近くの国道へ上がる途中で、越後屋がポケッ~と口開けて座って待ってるのが見え始めました。

 ここで、パタリと倒れるマネしたら、駆け寄ってくれるかなぁ・・・とも思いましたが、疲れてるので止めときました。

 越後屋は、そこで30分ほど待ったと言います。
 国道なら1時間ほどで歩ける距離ですが、ゴロゴロ海岸を歩くと2時間半ほどかかりました。

ついに断念

 ほんとは、入木まで歩くつもりでしたが、予想以上に時間がかかったのと、どぉしょうもねぇほど想像以上にきつかったので、ゴロゴロ海岸を歩くのは、ここで止めて後は国道を歩きました。

 入木までの歩く予定だった海岸を、眺めながら、やっぱし止めて良かったぁ・・・。
 国道を歩くのが、どんだけ楽な事か・・・天国と地獄の差ほど有るなぁ・・・

 ホンマに、この場所は難所だったと思う、江戸時代頃までの遍路はたいへんやったろぉなぁ。
法海上人堂
 女・子供の遍路も居たろうに・・・・

 法海上人堂も中間地点に在り、その存在は、ホンマに有り難かったと思う。

 昔の先人達も、気を張り詰め、この荒磯を渡り、きっと法海上人堂で同じようにホッと一息ついた事でしょう。

 今まで経験した箇所で、難所と言われている所と比べると、確実にこの海岸は、一番の最大難所で、他の難所は子供みたいに可愛らしいもんだと思います。(@_@)σ

 ゴロゴロ海岸は、もう二度と体験したくないちゅうほどでの難所でした。
 コンジョ無しだから、途中で止めちゃったけど・・・

 空海が最澄とケンカ別れした時「その行を、おこなわずして・・・」と言って本の知識だけで、わかろうとした事を戒め、実際にその行をやってみないと何もわからない・・と言ったそうです。

 ホンマに、ええ行をさせてもらいました。
 よぉ~~ぉぉ・・わかりました。 m(_ _)m ヘヘェェ~・・・

                       01/05/22記載


 

編集後記(ゴロゴロ海岸)

 今、思ってもこの海岸を歩くのは、ホンマに難所だったと思う。

 なお、前ページ「安和駅」から、いきなり「ゴロゴロ海岸」へ戻っているのは、当時室戸に住んでおり、少しまとまった休みが取れた時には遠方を巡り、普通の土日の休みの時は近場の箇所を遍路していたためです。

 そのような事情のため、今後も遍路順序が前後してる事を記載するかもしれまへんので、御承知ください。


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