HOME > 遍路・巡礼 > 小豆島88箇所霊場「地図・目次」 > 43 西ノ瀧
遍路日 2011.12.11 掲載日 2013.1.19
35番「林庵」の横の道を上がると車道に出て、ジサマが言ってたように鉄塔の所に「西ノ瀧」への遍路道がありました。
ジサマが教えてくれたように、どちらも距離は変わらないよおで、ジサマ・バサマ、すまん、疑って・・
遍路道は、そんなにキツイ道ではなく、道幅に沿って石が置いて有り、なかなか丁寧に作った遍路道ですなぁ・・ここまでしてある道は、今まで見た事がない。
遍路道を上って行くと、やがて車道を横切り、ここからが昨日スーパーで教えてくれた「信心深い、奇特の人達」が作った車道のようです。
けっこう急坂のS字カーブを歩き、途中に有ったこの道路が出来た記念碑を読んでみると、寺が主導してそれに応じた「奇特の人達」が金を出したよおで、金持ちの「信心深い奇特な人」のだれかが一人で作ったのかと思ってたが、違うよおでんなぁ。
途中に車用信号機が有り、交通誘導しないと車が擦れ違いできないよおですが、今はシーズンオフのためか、作動してなく、ここからは瀬戸内海が、よぉ~見えまんなぁ。
やがて細い石灯籠が立ち並んでるのが見え、そこが「西ノ瀧」の駐車場で、先程と同じような交通誘導の信号機が有りました。
そこから一直線の長い階段を上がり、それで終わったのかと思ったら、さらに山門を潜ると階段が有ります。
この「西ノ瀧」はジジ・ババ達が、駐車場から歩いて来てもキツイでっしゃろなぁ。
小豆島88箇所霊場の42番札所「西ノ瀧」は大きいと想像してましたが、思った以上に大きい寺で、崖から朱色の堂が迫り出すように作ってあり、後でわかったが護摩堂でした。
「西ノ瀧」本堂前に有る「お休み処」の笠置き近くに、瓦屋根の飾りが有り「牡丹と猫」でした。
こおいうモンは、たいていは獅子が逆立ちしたり、大黒さんのような物を飾ると思うのだが珍しいでんなぁ。
「お休み処」に入って荷物を下ろすと、寺の奥さんが茶を出してくれそうだったので「参拝が終わった後で頂きます」と言って尺八を取り出しました。
勝手に「西ノ瀧」堂内へ行って参拝するつもりでしたが、奥さんが案内してくれ、堂と思っていたら、それは外側だけで中は洞窟になっており、へえぇぇぇ・・・知らなかったなぁ。
狭い洞窟通路を少し行くと、奥に灯りが点いており、「ここに龍が閉じこめられており、提灯の下付近がその蓋です。 柄杓が置いてある所に水が溜まっており「霊水」です。」と教えてくれました。
「龍が閉じ込められていた」なんて事も知らなかったが、さぞかし龍も永年閉じ込められて、ボチボチ飽きて来たと思う。
蓋の近くへ寄ってみたが、蓋は錦のカーテンの奥に有るようで、よぉ~わからん。
なんせ龍が居る霊場だから、尺八の音を聞いて「ジャアカァシイイィィ・・・」と怒って暴れ出さんかと思ったので、「尺八を吹いて参拝して良いか」尋ねて了解をもらい、ついでに「私の参拝は長いので、何か他の御用が有るようでしたら戻って頂いても結構です。」と言って戻ってもらった。
何を吹こうかな・・・「本調」を吹いて、音の響きを確かめました。
尺八参拝が終わった後、若者グループが来て、奥さんが居なかったので、代わりに先程聞いた伝説を教えてやった。
洞窟を出ると「護摩堂」の前広場で、寺の奥さんが先程の若者グープに説明していました。
護摩堂の横に、行者道らしいのが有るので、奥さんに聞くと「護摩堂の上に見える崖まで行ける」と言うので行こうとしたら、若者グループの一人の女も「私も行ってみたい」と言い出しました。
奥さんが「危ないよ」と止めたが「山上りの経験があるから、だいじょうぶ」と言い張ります。
そんなゴージョオな女は放っておいて、尺八を越後屋に預けて行者道に取りかかると、後ろから先程からワガママ言ってた女の子も付いて来ちゃった。
鉄製梯子が有り、頂上は狭い場所だろおと想像出来るので、二人が同時に上がると、その場で動けなくなるかもしれんので先へ行かせて譲ってやり、梯子を上った場所で女の子が戻って来るのを待ちました。
いい加減に早く戻って来て場所を代われ・・・と思ったが、そんな心も知らずに下のグループへ向かって「上がっておいでよぉ~、すごい見晴らしがいいよおぉ~」とノドカに呼びかけてます。
あっ・・こらあぁぁ・・これ以上、ややこしい者を呼び込むんじゃねぇ、こっちは、気を使って先に行かせてやったのにぃ、先程からイライラしながら待ってるんやでぇ・・・・。
やっと待ってる場所に戻って来たので、σ(*_*)が外側の枯松を掴んで崖側に身を寄せ、女の子を内側の岩側を通して狭い場所で交代しました。
この枯松が折れたら、σ(*_*)は枯松と一緒に落ちて死んじゃうんだよ・・ネーチャン、わかっとるんか?・・少しはこの気遣いに感謝しろ。
行場は確かに見晴らしが良く、狭い場所で横に鎖が張ってありますが、それでもオトロシイ所でした。
あの女の子は、さすが山慣れしているだけあってか、長い間居たと思い、普通の女ならば、足がすくんで鎖に必死に捕まるのが精一杯で、景色なんか見てるヒマは無いだろなぁ。
行場から梯子の所まで戻ると、最初の女に感化されたのか、別の女が上ってきたので、しかたなく先程と同じ態勢で枯松を掴んで交代しました。
護摩堂に入り参拝するには、場に相応しい曲と思い「阿字観」を吹き、施設の構造上からか良く響きました。
「護摩堂」から対岸の陸地に四国・屋島が見えます。
ここから見える屋島の山並みは「お釈迦さんが寝ている姿」に見えるらしく、そお言われて見れば、そんなようにも見える。
「お休み処」に戻って「オリーブ茶」をご馳走になり、ハーブ茶のような感じがした。
礼を言って出発しようとした時、堂の左に「行者道」の標識が有るのに気付き、聞いてみると「以前に事故が有ったので、行かないように」と言われ、ふむうぅ・・四国でも五剣山で事故が有り、立入禁止になっていたなぁ。
バスの運チャンから聞いた72番「奥の院・笠ケ滝」で「薬師寺の鳶職」が行場へ行ってる事を言うと、ここにも毎年5月頃来て、先程σ(*_*)らが上った行場で、3人づつ般若心経を唱えると言う。
おぉぉぉ・・・あんな狭いオトロシイ場所で経を唱えるとは、そりゃあぁ、ええ修行になりますねぇ。
昨日もσ(*_*)らとは逆方向から、30才くらいの若い女性が遍路して来たし、先日も若い男が来て行場に上がったが、さすがに禁止の行場へは行かなかったらしい。
へえぇぇ・・こおやって聞くと、出会わないけれど小豆島88箇所霊場を歩き遍路している人が少なからず居るんだなぁ。
次の「仏谷山」へは、トイレ横の道を行けば良いと教えてくれました。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「奥州薩慈」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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