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遍路日 2011.12.13 掲載日 2013.2.6
遍路道をテクテク歩いてると、やがて白壁塀から大きな木が出ているのが遠くから見えます。
きっと札所寺だろなあ・・と思いながら、ふと白壁の切れ目の所を見ると、各札所に置いてある小僧さんの案内看板と小さい堂がチラッと見えました。
あっ!!・・ここが小豆島88箇所霊場の52番札所「旧八幡宮」だ・・越後屋は気付かずにトットと先に行きすぎちまったが・・。
確かに、わかりにくい札所が一つ有るとネットで下調べした時に見ていたが、これだったのだなぁ・・こりゃあぁ~わからんと思う。
σ(*_*)は偶然にも、その方向を見たから、わかったけど・・・まぁいいや、σ(*_*)だけでも参拝しておこと思って参道へ入りました。
後でわかりましたが、54番「宝生院」の「シンパク」の木の横からも行けますが、わかり易い表示とか看板は有りまへん。
白壁の内側には、石の掌で示す遍路標識も有りますが、気付く人は少ないじゃろなぁ、できれば、これを道路に出しておけば、分かり易いと思うが・・・
木々が茂る薄暗い参道を行き、この52番「旧八幡宮」はあんまり優遇されてないんじゃろか?、何となく陰気な感じな所にあります。
参道の途中から54番「宝生院」の「シンパク」が有る所へ行けるよおで、木を見に来ていた越後屋に、ここに札所が有る事を教えてやると、やっぱり気付いてなかった。
52番「旧八幡宮」の白壁の堂は小さいが、玉をアングリと口にくわえた龍には眼が入っており、その上の鷲?トンビ?にも眼が入っており、そこまでしてある彫刻は立派だと思う。
参道の横から宝生院の「シンパク」を見に行き、さすが天然記念物になるだけあって大きい。
で・・・51番「宝幢坊」と54番「宝生院」は、どこに有るんじゃ?・・境内を探したら奥の石階段の上に有りました。
ワタシャ、また突き当たりの立派な堂が札所かと思ったが、それは大師堂らしい。
境内の石階段付近に「幸福の金石」なる掠れて読みにくい看板が有ります。
「卒塔婆供養をされた人は、ぜひこの金石を三度叩いてお地蔵さまに家内安全をお願いしましょう 良き音が出るほど家庭の中で良いことがあるでしょう」と書いてあります。
で・・・その「幸福の金石」ってどれじゃろか?、何の変哲も無い、普通の小さい石が数個転がってるが、まさかこれ?
それとも地蔵さんが側に立っているが、まさか・・地蔵さんを叩いたらアカンじゃろなぁ・・わからんので、結局何も叩きませんでした。
石階段を上がった右手に、チッコイ51番「宝幢坊」のお堂が有ったが、これもなんか今一つ優遇されてないような印象を与える。
正面に有る54番「宝生院」は、大きい堂で中に入れました。
欄間には極彩色の天女さんが笛吹いたり蓮を持ったりして遊んでおり、天井には花模様が描かれていて、なかなか立派です。
でもねぇ・・なんか豪華な施設な割に、違和感があるんだよねぇ・・その原因は、線香を立てる灰に表れてると思った。
日に何人参拝者が来るのかわからんが、線香の燃え崩れた灰跡が山盛りになっており、長期間、手入れをしてないのが一目でわかります。
無人の庵でさえも、キレイに灰をならしてある所が有るのにぃ・・
σ(*_*)は寺を見る時、外見の施設の立派さや、掲示板に書いてある素晴らしい言葉よりも、その寺の姿勢が一番良く表れる香炉灰の状況を、いつも見ています。
香炉灰の状況を見れば、隠そうとしてもその寺の心情がわかり、寺の顔と同じだと思う。
そおいえば境内の落ち葉掃きもしてないよおで、せっかくキレイに咲いてる椿?が惜しいと思う。(一番上の写真)
4時頃なので、ぼちぼち暗くなり始めます。
迷わずに55番観音堂に着きました。
55番「観音堂」の横から遍路道が続き、山道を行くと山中にチッコイ堂が見えます。
おぉぉ・・着いたか?と思ったら、入口に「行者原 薬師堂」と石碑が建っており、あらっ・・違ったのね。
夕暮れが近づいてなかったら、寄ってみるのですが・・・パス。
そのまま歩いてると、やがて56番「行者堂」に着き、無人ながらもキレイにしてあります。
ベンチ近くの柱に紐が付いており、それが堂内に入ってるので、たぶん本尊さんと結ばれているでしょう。
それに気付く人はあんまり居ないと思い、また紐に気付いても、洗濯物を干す紐だと思うかもしれん。
実際、最初に見た時は、何でこんな所に無粋な洗濯紐を張っておくんじゃ・・と思ったもんσ(*_*)。
越後屋に教えてやったら、こいつも手加減という事を知らないヤツで、力任せにグイッ・・と引っ張りやがった。
「バカタレ、そんなに引っ張って紐が切れたらどうすんじゃ。 本尊さんが、中で倒れてるかもしれんぞ。」と言って笑った。
日が落ちるので、遍路道を急いで下って行くと、神社が有り「荒神神社」と書いてあります。
神社から麓付近まで階段が続いており、その階段を下りて麓へ行こうかとも思ったが、日暮れも近ずいてるので止め、本来の農道のような急坂を下りました。
下りた所に「六字庵 句碑」の看板と堂が有ったが、時間が無いので、これもパス。
「土庄」のスーパー近くに、無事に出ましたとさ・・・。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「奥州薩慈」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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