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 H19.10.27 UP  楊枝川、熊野古道・本宮道を歩く  
 「矢の川~楊枝」地図の掲載は、「東紀州ITコミュニティ」様の了承を得ております。  

楊枝薬師と民宿「愛寿」での会話/熊野古道・本宮道を歩く

道沿いの石仏、熊野古道・本宮道を歩く    道沿いの石仏2、熊野古道・本宮道を歩く   楊枝川2、熊野古道・本宮道を歩く

 熊野古道・本宮道の道路沿いには、所々に石仏があります。本宮道・熊野古道を歩く

 「水車谷跡」の案内看板が有り、水車でも回っているんのと思ったら、この付近は昔、銅山が有ったらしく、その人足達の米を突くために水車がたくさん有ったようです。

 案内図を見ると近くに谷川が有るので、たぶんそこに水車が回っていたんでしょうが、遺跡へ行く道がわからんかった、まぁ、もっとも行く気は無かったけれど・・・

 しばらく歩くと道端に、まだ新しい白い観音さんが立っており「福杓観音」と書いてあります。福杓観音、熊野古道・本宮道を歩く

 この観音様の効能は、柄杓で福を掬い上げる・・というような事が書いてありますが、なんとなく「こじつけ」というような気がする。

 しかし、ワシもヒマな人間ですなぁ、いちいち効能を読んだりして・・・普通のマトモな人なら、そんな効能書きなんか見向きもしないでサッサッと行くでしょぅなぁ。

 付近に寺でも有るのかと思ったが、墓しかありまへんでした。

本宮道・熊野古道を歩く3    「楊枝橋」付近、熊野古道・本宮道を歩く    熊野川に沿って「楊枝」集落へ、熊野古道・本宮道を歩く

 「楊枝」集落の民宿「愛寿」に予約しておいたのですが、時間より早く着いたので荷物を置かせてもらって、近くにある「楊枝薬師」へ行きました。

 ここの「楊枝薬師」さんは頭痛とか頭の方に効能が有るようで、穴の空いた石に願い事を書いた石が、たくさん扉にブラ下げてあります。

 それこそ扉の格子戸一面に・・・よっぽど頭痛やら何やらで悩んでいる人が多いのでしょうなぁ。熊野川に沿って「楊枝」集落へ2、熊野古道・本宮道を歩く

 民宿へ帰ってもヒマなので、楊枝薬師堂で尺八を三曲吹き、堂横にも石仏が有ったので見に行くと、突然アラームが鳴り響きます。

 あわわわわ!!・・何が有ったんじゃ!?・・ワシ、何も悪い事しとらんぞ・・どんな石仏が有るんかなぁ・・と好奇心を丸出しにして見に行っただけなのにぃ。

 あわてて堂前に戻っても、アラームは鳴り止みまへん。

 そうしているうちに、村の半鐘が激しく乱打され・・・若い衆による消防団のサイレンが近づき・・村中のジジ・ババが手に手に鎌やクワを持って、ヨタヨタと表れ・・

 犬は、この時こそ飼い主の恩義に報いる時とばかりに、一生懸命に吠えながら走り周り・・・猫は、自分の茶碗をかかえて、逃げ回り・・・楊枝薬師堂、熊野古道・本宮道を歩く

 村の衆からは賽銭泥棒じゃねぇかと疑われ、ぶん殴られて村中引き回しの上、磔・獄門になるんじゃねぇか・・・と、警報アラームが鳴ってる間、ずう~~っとハラハラ・ドキドキしながら心配していました。

 アラームは、何か操作しないと止まらないないんじゃねぇかと思うほど、いつまでも鳴っており、おいおい・・壊れてるんじゃねえのか?

 そのうちに「楊枝薬師堂」のアラームも疲れて来て「カワイソーだから、これ位でカンベンしてやるか」と思ったのかフッ・・と鳴り止み、元の静けさに戻りました。

 幸いにもジジ・ババや犬猫が表れなく、心配した事態に陥らずだれも来ず、良かったよかった。ホッ・・・

 民宿「愛寿」に帰り、新聞でも見ようと思って聞くと、「ここは田舎なので新聞は地方新聞で、しかも郵便屋さんが持って来るので新聞を取ってなく、ゴメンネ。」

 ふと食堂の壁を見ると、琴が立て掛けてあったので、聞いてみると

 「昔の若い頃、少し教室へ通って習ったけれど、今は全然手が動かなくて弾けないだろうし、楽譜とか何とかは全部物置に入ってる。」 

 ワシが尺八を吹いてると白状すると、「以前この地で電気・水道も引かずローソクの灯りで生活しながら笛を吹いてた人がおり、子供が学校へ行く関係で新宮市へ引っ越した人が居た。」と言います。

 ほほおぉぉ・・この時代に電気も使わずローソクで生活する原始的な生活をやった人が居るとは珍しいなぁ。

 これが都会だったら変人扱いされて警察に通報されちゃい、きっと家族や親戚・一族の人は、先程行った楊枝薬師堂へ願掛けに行った事でしょう。

 帰ってネットで調べてみると「福井 幹」という横笛奏者のようですが、違っていたら、スマン。

 しかし、可能な限り文明の利器を排除して自然のままで生活しながら、音楽を追究するという気持ちというか姿勢は、わかる気がして、やっぱり自然の中に身を置き、自然から学ぶ・・これじゃろなぁ。楊枝薬師堂3、熊野古道・本宮道を歩く

 ワシの場合は、遍路・巡礼しながら学んでるつもりだけれど、自己満足で独善的になる可能性が大きい。

 しかし、他人に聞いてもらうために尺八を吹奏しているわけでなく、ましてや後世に伝え残そうなんて大それた事なんか、これっぽっちも思ってないから、自己満足の世界でも良いと思ってます。

 「民宿の客の入りはどうですか?」と尋ねると、釣りシーズンだと、それなりに客が来るが、ワシらのように熊野市方面から来る「本宮道コース」の熊野古道客は珍しいそうです。

 熊野古道・中辺路コースの途中に有る「小口自然の家」が満員の時は、そこまで客を迎えに行ってるらしく、「本宮道コース」は「中辺路コース」と違って、歩く人が少ないようだからねぇ。

 しかし、「本宮道」を歩くとなると、どおしてもこの付近に宿が必要だと思ったので言うと、「以前に、熊野市からぶっ通しで「本宮道」を歩いて来た人が、夜遅くに着いた事が有った」と言っており、ううむぅぅ・・だいぶ無理して歩いたようですなぁ。

  民宿「愛寿」をワシのHPで宣伝してあげると約束したので書いときましたので、この付近で宿泊を予定される方は参考にしてくんなせぇ。(「楊枝」には、もう1件民宿が有るようです)
 場所は、国道169号脇に有る「ウオータジエット船乗り場」の対岸です。

 〒647-1325 
 三重県南牟婁郡紀和町楊枝336(今は熊野市になってるようです)
 電話&FAX 0735(44)0465  民宿「愛寿」


 明倫小学校跡地、本宮道・熊野古道←前頁「跡地」へ 
 「本宮道」は、これにて「完」ですが、続いて次頁「川丈街道」へ→川丈街道・熊野古道


 恥ずかしながら「YouTube」に尺八曲「五木の子守唄」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます。

 当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がpixtaで販売されています。



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