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< (伊勢神宮)
順序としては伊勢神宮を参拝してから、熊野古道の各峠を越え新宮方面へ行くのが、普通だと思います。
しかし、σ(*_*)は正直者なので最初に白状しちまいますが、雨が降ってる時の峠越えはイヤじゃという軟弱な精神の持ち主ゆえ、旅行途中の天候が悪い時に伊勢神宮を参拝するという方針にしました。
幸い最後まで何とか天候は持ちこたえてくれたので、予定していた熊野古道・伊勢路の八鬼山峠越えを終えてから、この伊勢神宮を参拝しましたが、物事には順序というモンが有りますので、この伊勢神宮より最初に記載します。
伊勢神宮の駐車場には夜の8時頃に着き、入口の看板には「夜間駐車禁止」と書いてあります。
そのお達しが行き届いてるためか駐車場には車が1台も居なく、今更、他の野宿候補地を探すのもタイヘンなので、ここで厚かましく車野宿しました。
皇宮警察とか、そのタグイの人より、不審者と思われて叱られたら「スンマヘン」と言って謝り、その時は移動するつもりでサッサッと寝ちまった。
なんせ伊勢路・八鬼峠越えをしてから車の運転して来たので、疲れっちまったもんで・・長い間、車野宿を経験してると、こおいう図太さが出て来るんですなぁ。(^O^)
幸い起こされる事もなく、夜間に1台車が来ましたが、朝7時頃に起きたらどこかへ行ったらしく、駐車場には既に5・6台の車がおり、いつのまに来たのか観光バスも1台停まっていて信心深い人達は朝が早いですなぁ。
伊勢神宮で尺八を吹けるかどうかを、ネットで調べたのですが、どうしてもわかりませんでした。
有名な演奏家の人達は奉納という形で、専用?の建物で演奏するらしい所は有るらしいが、ワシのような無名のドシロウトには、そんなマネは、よぉ~出来まへん。
伊勢神宮の鳥居前にある交番?に、お巡りさんみたいカッコウした人が座っていたので、高野山とか京都・東寺の例もあるので、尺八を吹けるか試しに聞いてみました。
「あのおぉぉ・・・伊勢神宮内で尺八を吹いても良いでっか?」
「あぁあぁ・・それねぇ・・ここでは、楽器とかは禁止されてるんですよ(ホンマに、すまなさそうに)」
あっ、やっぱりアカンかったのね、早く聞いといて良かった、あやうく叱られるとこだった。
早朝の鳥居を潜り、五十鈴川に掛かっている木橋には霜柱が立っており、どおりで寒いと思った。
朝が早いので参拝客も少なく、砂利道を掃除してる人がおり、ニワトリも「朝が来たでぇ~」と鳴いてます。
ここのニワトリはええですなぁ・・・フライドチキンになって食われる心配もないし、自由気儘に過ごせて・・
広い参道を通って、お守りやら何やら売ってる社務所に着くと、神主姿の人は席についてますが、巫女さん姿は見当たりまへん。
スキを狙って写真を撮ってやろうと思ってたのにぃ・・・きっとまだ朝早いので、化粧しとるんでしょうなぁ。
御正宮へ行くと、先程入口付近で見た、お巡りさんのカッコウした人が一人でボソッと立って、参拝者が何か悪い事しないかウロウロしており、寒いのに朝早くタイヘンでんなぁ。
その石階段の所で若い女性がポーズ取って写真を撮っていたので、ワシも写真を撮りましたが、ホントは石階段に上がって撮ったらアカンかったんですねぇ。
後で立札を見ると「石段の上では撮影禁止、石段下では可能」と書いて有りました。
きっと、お巡りさんも女性の色香に惑わされ、注意するのをためらい、ワシにだけ注意して叱ったら「不公平だ」と文句言われると思い黙認してくれたんでしょうなぁ、スンマヘン、知らぬ事とは言え不敬な事をしちまって・・
そお言えば、中学の修学旅行で平安神宮で写真を撮ったら、神主姿の人から頭をハタカレて、ドヤシつけられた事を想い出したが、その時は何でか、わからんかった。
賽銭箱付近には、本殿が直接見えないように広い白い布が掛かっており、本殿は布を透かして見える程度です。
さすが日本最高の天照大神様がおわす場所を直接に見ちゃうと、下々の信心の足りん者は、目が潰れっちまうから・・という配慮なんでしょう。
賽銭箱の横付近に小屋みたいな建物が有り、神主姿の人がジイィ~ッと座ってます。
あんまりピクリとも動かないので、寝てるんじゃねぇかと思ってたら越後屋が「あの神主さん、蝋人形じゃないの?」 「そおかなぁ・・こんな所に蝋人形を置いてもしょうがねぇと思うが・・」
「あのお巡りさんに聞いてみたら?」
「ワシに、そんなクダラン事を聞けちゅうんか。」
「あんたしか、そんな事を聞く人がおらんじゃろ、早よ聞け。」
しかたなく、お巡りさんに聞いてみました、たぶん鼻先で笑われるだろうな・・と思いながら・・
「あのおぉぉ・・ちっとお尋ねしますが、あそこに居る神主さんはピクリとも動かないんですけれど、蝋人形か何かですか?」
「フッ(ニヤリとして)・・いや、ちゃんと生きてますよ」
ほれ見ろ、やっぱり鼻先で笑われた。
「でも、さっきから同じ姿勢で動かないんですよねぇ」
「ジィッ~と書物を読んでるか、何かしているんでしょ(苦笑しながら)」
これ以上聞くと、こいつホンマのアホかと思われるので、お礼を言って階段を下りましたが、こんなアホな事を聞いたのは、日本広しと言えどもワシぐらいじゃろなぁ。
境内を一周し、擦れ違うお巡りさんみたいカッコウの人にも挨拶しましたが、しかし、どうもあの制服は、今ひとつパッとせず野暮ったいなぁ。
なんか消防署のよおでもあり、そおで無いようでもあり・・「銀河鉄道999」の車掌さんのようにも見え・・・
もっとも制服はピシッと似合う人と、似合わない人がいるからなぁ・・それを差し引いても、やっぱしデザインがスマートでないように思う。
先程のお守り等を売ってる社務所へ戻ると、赤い袴をはいてる巫女さんが社殿の扉を掃除しており、おっ!!・・チャンスじゃ!(^^)! ヤッタアァァァ~
きちんと正座して、扉を掃除している手つきや動く姿は、優雅な舞いのよおですなぁ・・後ろ姿だけしか拝見出来んかったが・・・
それに引き替え社務所の神主さんは、「ヒゲを剃ったら、どうたら・・」と笑いながら同僚と大声で話をしてるのが聞こえます。
その気持ちはわかるが、いかに参拝客が少ないといえども、俗世間を想像させる、その姿・会話を見せるのは、いかがなものか・・・
物言わぬ参拝客は、そおいう姿を見て、静かにその場所の印象評価を採点してまっせぇ。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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