HOME > 紀行文「目次」 > 熊野古道「目次」・伊勢路 > 19 始神峠
「三野瀬」駅から熊野古道・伊勢路「始神峠」へ向かってテクテク・・・国道を歩いて行くと海側に公園があり、その公園をグルッと回るようにして山道へ入ると、だれか道の草を刈ってくれたんでしょうねぇ、ありがたいこってす。
ヒーコラ言いながら山を登ると少し開けた所があり、そこが始神峠でした。
なんせ今まで薄暗い林の中を歩いて来て、ここで始めて明るい開けた場所へ出たもんだから、始神峠から見る麓の風景は、「オオッッ~ッツ・・!!」と、思わず感嘆の声を上げるほどの素晴らしさでした。
始神峠にも「鳥の巣箱」のようなスタンプ台があり、箱の中に有ったファイルを何気なく見るとノートが挟んでありました。
この11月(平成18年)に始めたばかりのようで、まだ新しく1ページしか書き込みがなく、前の日曜日に「馬瀬」側から上がって来た女性3人グループのようで、せっかくなので、σ(*_*)も2ページ目に記念カキコ。
ふと始神峠の奥を見ると木に何かブラ下がっており、行ってみると大きな木板に枝で「始神峠」と貼り付けてあり、だれが作ったものかわかりまへんが、なかなか味な事をしますなぁ。
もおチット手前に有ればもっと良かったのぃ・・すこし離れてる所に設置されてるので、気付かない人が居るかもしれず惜しい。
始神峠を下り始めると「江戸道」「明治道」の分かれ道がありましたが、ツヅラト峠の江戸道で、ドエレエ目にあったので、ここは素直に明治道を行き、道幅も広く明るく傾斜も緩やかでした。
「奥」集落に入ると民家の道端に一人のオババが座っており「早いなぁ(早く山を登ったんだなあ)」と声を掛けてくれます。
その集落の外れにトイレが有り休憩していると、近くの民家から太った猫が遊びに出てきました。
これだけコロコロ太ってる猫なら、もうネズミなんか追っ掛けて食わず、ネコ専用の缶詰でも食ってるんじゃろなぁ。
犬とか猫には残飯とか、魚の骨でも食わしとおけばええのにぃ・・糖尿病になるぞ。
「馬瀬」集落で国道を横切るため、押しボタン式の横断歩道が青になるのを待ちました。
信号が青になったのを確認して、横断歩道を3歩ぐらい歩いた時、すぐ側で「キキキキイィィィィィッッッ~~・・・!!」という急ブレーキの音と共に、タイヤが焦げるような臭いがします。
な・・なんじゃ!!・・何が有ったんじゃ?と音の方を振り返ると、後ろから付いてきた越後屋の側、ギリギリの間近で黒い車が少し斜めになって止まっています。
あぁぁぁ・・・越後屋が車と接触しちまったか・・と思ったら、ボウゼンと突っ立って車を眺めています。
危ないとこじゃったなぁ・・・もし轢かれて死んじゃってたら、越後屋の代わりに若くてキレイな奥さんをもらって、バラ色の第二の人生を歩む所だったかもしれんのにぃ。
車の方はボオッ~として運転してたんだと思う、こっちは「青」になるのを確認して渡ったんじゃから・・・
横断歩道を渡り終えて黒い車を見ると、車の窓を開ける事も無く、何の挨拶もせずに、そのまま走り去っちまいました。
旧道から再び国道をテクテク歩き、今朝車を置いた「船津駅」に近づくと、駅前の民家の前で遠くからジサマが手をかざしてこちらを見ており、何じゃ?・・ワシらを見てるんか?
まぁ・・確かに笠を被って杖持ったカッコウして歩く人なんて、普通のマトモな人はしないわなぁ。
こんなカッコウしとるのは、最近ではタンボの中の案山子でも珍しいじゃろうし・・それにしても手をかざしてまで見られる程、珍しいモンでもねぇと思うんだが。
近づくと「山へ行って来たんか? ごくろうさん、アハハハ・・」と、笑ってねぎらってくれました。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
当「遍照の響き」ホームページに掲載されている写真がで販売されています。
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