会津方言と竹屋観音/会津33観音霊場
「金沢」集落の犬
「金沢」集落の道を自転車で機嫌良く走ってると、突然に黒犬が吠えながら飛び出して来ました。
ビックリしたなぁ・・あわてて避けましたが、すかさず犬が繋いであるのを確認して、犬をニラミつけながら通り過ぎました。
もおちっと犬に近寄り、吠えるだけ吠えさせる等して、チビッとからかって相手してやればえかったかなぁ・・と今になって反省している。
その間に後ろから来た越後屋がサッサッと追い越しちまい、「東常世」集落の手前で旧道に入る予定でしたが、そのまま真っ直ぐに行っちまった。
あちゃあぁ~・・まぁ、このままでも行けるけれども、できたら旧道に戻りたいなぁ。
しばらく行ってから、道路端で田植えの機械をいじってたトッツアンに、現時点の場所と竹屋観音堂へ行く道を聞くと親切に教えてくれました。
道標と会津方言
「竹屋」集落に入ると、珍しい事に道端に石の道標が有り、何と書いてあるか読んでみると「右へ山みち」、もう片方に「○○(削れて読めない)んみち」と書いてあります。
つう~・・事は、このまままっすぐ進むと山道へ入っちゃうんかな?
削れて読めない集落内の小道を行かねばアカンのじゃろか?
削れて読めない方向は、見たところ民家が密集している細い道で、中に入ると迷子になりそうだが・・・
しばし悩みつつ、おりしも石道標の対面に一件の商店あり、一人のオババが店先に置きたる種の入った袋を手に取りて、どれが良きかなと選びつつ、たがめすがめつ眺めいる。
ワラにすがる思ひで、オババに道を尋ねんと試みる。
「我、発心により会津三十三観音霊場、巡礼中の身なれど、竹屋観音へ行きたしと思ふが、この道で良きかな?」
「はん?・・○○(聞き取れない)なのか?・・どうたらこうたら・・」と、
オババが会津方言で答えるも、すがったワラが悪いのか、我、方言わからず、ワラが古すぎてズルズル切れちまう思いで、いと悲しけれ。
スマン・・・オババ、σ(*_*)が悪かった、標準語のわからんオババに聞いたのが失敗だった。
しかれども他に頼るべき人、見当たらず、再び忍耐強く尋ねれば、よおやくわかったらしく「右へ山みち」の方角を指差し示し
「その先に別れ道有りし、左へ行けば、赤い旗が立並び、それに従い行くべし」と同じような事を3度ほど繰り返し続けて言ふ。
礼を言い我その方向へ自転車を押し歩き、残りたる越後屋、その店の自販機で、財布を取り出し飲み物ガシャンと買いいると、やはりオババ近寄りて、越後屋に
「左へ行け」と何度も言ひ伝ふ。
トシを取れば心配症なのか、言った事を忘れるのか、執念深くなるのか、何度も同じ事を言うよおですなぁ・・σ(*_*)も気をつけなくっちゃあぁ。
竹屋観音
少し行くとオババの言うとおり、Y路地の左側に赤い幟がたっており、それに従って行くとすぐに寺に着きました。
正面に本堂と思われる建物が有りましたが、ふと右側石段を見上げると山門に先ほどの赤い旗も立っていたので、竹屋観音はそこじゃろうと思って行ったら、やっぱりそうだった。
今日の一日は風が強く、会津33観音霊場巡りの1番大木観音の堂では尺八を吹きましたが、2番松野観音からは尺八参拝は省略してました。
なんせ風が強く、戸外で吹くと尺八を吹く息が飛ばされちゃうので・・・
今日の行程はこの竹屋観音までなので、そのお詫びの印と言っちゃあナニだけれど・・・観音堂・不動堂と各一曲づつ尺八を吹き、時間的に余裕も有ったので観音堂階段に座って他に三曲ばかし尺八を吹きました。
帰るとき、同じ道を帰るつもりでしたが、境内に違う方向からの正門らしいのが有ります。
正門らしい所には手を洗う箇所も有るので、たぶんこれが正式の入口だろおと思い、正門を通ってそのまま集落内の細い道を行ってみると、先程の迷った石道標の所へ出ました。
やっぱしねえ・・これが昔の参道だったんだねぇ、そおじゃないかと思ってたんだ。
でも、この道標の所から細い家並みへの道を入るのだとは、知らない人はたぶん思わないじゃろなぁ。
オババの教えてくれた道が、一番分かり易いと思う。
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恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
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