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千葉 滝田城址
 2012.5.15 巡礼   2013.3.11 掲載    2013.3.31 追記

滝田城址と館山「慈恩院」での尺八/安房国札34観音霊場記

滝田城址

千葉 滝田城址地図 滝田城址へ、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文
滝田城址・駐車場、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文     滝田城址・山道、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文       滝田城址

 雨の予報が当たり、朝起きると小雨がパラついていたので、この日は巡礼をヤンピして付近の観光等をする事にし、まずは伏姫伝説の有る滝田城址へ・・・滝田城址・八房と伏姫、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文

 地図では、この滝田城址跡の場所がわからなかったのですが、道を走ってると電信柱に滝田城址への案内標識が有りました。

 集落から山へ向かっての農道のような道を走り、分かれ道の所には「滝田城址」標識が有り、すんなり駐車場へ行けました。

 当初「滝田城址」は巡礼途中に自転車で来る予定にしてましたが、車で来て良かった・・なんせ小山の中腹付近に有る駐車場まで、けっこうの距離が有りましたので・・・

 駐車場から見える山道の階段付近に城跡が有るのかと簡単に思って上がると、山道が続いており・・・ゲッ!!・・・。滝田城址・展望台より、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文

 尾根道が延々と続き、ここまで来たからには引き返せなく「ヒーコラ・・・」言いながらも尾根道を歩いてるとやっと滝田城址跡に着きました。

 頂部は思った以上に狭く、伏姫が犬に乗ってるモニュメントが有り想像以上に小さい。

 「滝田城址」展望台の櫓に上ってみると、天気は曇っていますが、けっこう見渡せられます。(一番上の写真)

 反対側にも降りれるようですが、元の道を戻りました。

慈恩院

 「安房国札34観音霊場」の7番札所「天寧寺」で聞いた、尺八をやってる人が居るという館山市内「慈恩院」へ行きました。

 まずは館山駅の観光案内所で、ネーチャンにパンフレットを貰いながら「慈恩院」の場所を聞き、地図上での場所はわかりましたが、念のために火葬場の近くかと確認しました。慈恩院・駐車場、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文

 なんせ、よぉ~似た寺も有るので天寧寺の坊さんが「火葬場の近くと言えば、すぐわかる」と盛んに念押ししていたからなぁ。

 ところが行ってみると、細い道端の入口に「火葬場」の看板がありましたが、小さすぎて見つけた時には遅く、行き過ぎちまってUターンしてもどりました。

 雨はザンザカと降り続けてドシャブリになっており、車から尺八を取り出して走って慈恩院・本堂前へ行くと、越後屋が5・6人の中学生のグループと話しており、聞いてみると、この付近に有る城山へ行くのに道に迷ったらしい。

 何も、こんな雨の日に校外活動をしなくても・・と思うが・・それはそれとして、なんせσ(*_*)らも始めての場所だったので、慈恩院の人に尋ねるように勧めた。

 強い雨がドシャブリ状態では、「慈恩院」外で尺八を吹いても雨音に消されて寺内まで尺八の音が聞こえないかもしれない。

 まぁ・・尺八の音が聞こえなかったら、それまで・・・縁が無かったのだと思い、無理して「慈恩院」の人に声を掛ける気持ちは有りまへんでした。千葉 慈恩院

 尺八参拝が終わって軒下で尺八の手入れをしていると、「慈恩院」のオバアさんが本堂の戸を開けて「上がるように・・・」と勧め、あらっ?!・・一応、聞こえていたのね(^O^)ナハハハ・・・。

 「はっ・・、ありがとうございます。 でも、参拝は終わりましたので・・昨日、天寧寺へ行った時に、この寺で尺八をしている人が居ると紹介されたので来ました。

 もし尺八をしている人に会えたら、尺八のお話でもしようかと思って来ましたが、会えなければ、これも縁だと思っていますので・・・・。」


 「住職は居るから、ぜひ上がれ。」と、さらに強く勧めますが、えっ・・でもなぁ・・参拝は終わっちゃってるしぃ・・・別に住職と、お話するつもりで来たのでは無いのだが・・

 実はこの時、まだ「慈恩院」住職が尺八をやってる方とは知らず、バアサマの再度の強いお勧めも有り、「それでは・・」とお言葉に甘えて上がりました。

 バアサマが「これから来客があるので、少ししか時間が取れ無いが・・・」と言いながら尺八歴を聞かれます。

 「たぶん知らないと思いますが、都山流から枝分かれした「洋山流」です。」「あら・・知ってますよ。(あっさりと・・)」

 えっ?!・・はれっ?!・・・・・今まで各地霊場を放浪して尺八を吹いて来たが、これほど、きっぱり、あっさりと洋山流を知ってると言われた事は、今までに一度も無く、夢じゃないだろか?(^O^)。

 そおいえば、千葉にも洋山流の支部が有るので名前程度は聞いたのかもしれない。

 やがて住職が来て、先程道に迷っていた中学生達に地図を書いて道を教えていたらしい。

 バアサマの年齢から見て、住職はジサマかと思ったら若々しいので息子さんのよおです。

 一通りの挨拶をすると、住職は都山・琴古の高位免状を持っており、「千葉県三曲協会」の会長をしてるそうな。

 あちゃあぁ~・・知らなかったとはいえ、そんな県を代表するような大先生の所へ「どこの馬の骨」とも、わからんニセモンが、ノコノコやって来て、マズカッタかなぁ。

 てっきり、趣味的サークルの集りで尺八してる人かと思っており、まさかプロ的な人だとは思わなかった。

 この状況を例え話し風に書けば・・・、
 由緒正しい有名な大道場へ、小汚い痩せ浪人が、何も知らずに茶でも飲みに来た・・とか・・
 将官クラスの人に、名も無き2等兵が「おっすぅ・・居るか?」と訪ねに来たような・・・とか・・
 専務取締役の家へ、平社員が「これ買ってくれるまで帰らんでぇ」と押し売り営業に来ちまった・・とか・・とか・とか・・のような感じですかねぇ。

 そんなプロ的な有名人だと知ってたならば、とても畏れ多くて遠慮して来なかったと思う。

 洋山流は千葉三曲会に入ってるので知っており「よぉ~(活動を)やってますよ。」と言われました。慈恩院、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文

 後で名前を見せてもらったが、残念ながら30年ほど前の事であり、またσ(*_*)が所属していた北陸洋山会とは支部が違ってたので名前に見覚えは無い。

 「せっかくだから、献笛してください。」と慈恩院・本堂へ・・・

 まぁ・・当然、訪ねて来たからには、そおいう流れになるとは覚悟しており、道場荒らしのタグイみたいモンだから、σ(*_*)の力量を見極めるためにも、そお言われるだろなぁ・・逆の立場だったら、σ(*_*)でも、そお言うと思う。

 本堂には慈恩院・住職の家族中の人が集まってるようで、先程のバァサマから若い娘さんまで、こいつはどんな尺八を吹くかとワクワクして待っており、後でこの娘さん達が琴をやってるのだと思い当たった。

 尺八を吹く前に、正式の坊さんが、こいつは間違った事しねぇかと側で見ているので、ここで迷った事が2つ有りました。

1 線香の立て方
 四国遍路では、1本の線香を三本に折って立てますが、一説によると線香を折るのはアカンと聞いた事が有ります。

 宗派により、1本立てる所も有れば3本の所も有り、また立てずに横に寝かせる所も有ります。

 これが遍路巡拝中だったら、遠慮なくバキバキと3つに折るのですが、遍路のカッコウをしてないので、たぶん折るのはマズイだろなぁ・・と思い、当たり障りの無いように1本だけ立て・・まぁ・・それは、大した事では無いのですが・・・次の・・事がねぇ。

2 吹奏形態

 もう一つは、吹奏する時に、立つか座るか・・

 今まで各地霊場を巡っていても、ほとんど立って参拝しており、たまに堂内に入れた時だけ座って参拝しており、なもんで、練習の時も立っており、ホントは立って尺八を吹いた方が吹き易かったのです。

 しかし、堂内には住職・家族一同の皆さんが、早やくやれ・・と思いながら座って見ているのに、祭壇前で立って吹くのは失礼にならんか・・果たして、そおいうのを許されるのか、どうか・・・わからんなぁ。

 側に座ってる住職に、よっぽど聞こうかと思ったのですが、なんせ気弱な性格なもんでして・・・

 結局、座って吹く事にして、次は曲をどれにしょうか・・・「手向」は、先程吹いたばっかりだし、次に良く吹く「阿字観」か、慣れた「三谷」かなぁ・・と思いながら、まぁ、いいや・・と「手向」にしました。

 こんな迷いが有ったためでも無いが、座って吹いたためか、やっぱり音が弱々しかった。

 参拝後、自分から住職に白状しました。
 「今聞かれて、わかると思いますが、かなり自分の手が入っており崩れていると思います。 これは四国遍路した時に虚無僧している人から指摘されました。

 まだ若かったら、師に付いてその道を極めようとしたかもしれませんが、もお60才を過ぎているので遅いです。

 CDを聞き、楽譜を眺め、それらしく吹いてるだけであり、暗譜していても間違いに気づかず、それを指摘してくれる人もいません。

 これからも自己流ながらも、楽しみながら続けたいと思ってます。」

 σ(*_*)の名刺を渡して、裏のHPアドレスを見せながら
 「ヒマだったら見て笑ってください。 あの・・チビッと寺の悪口も書いてありますから・・」と言ったら、笑ってくれたので 「あの・・尺八の事も、チビッと悪口書いてます」と付け加えたら、もっと笑ってくれました。

 それで帰ろうとしたら別棟の自宅へ案内され、そこで尺八の資料などを見せてくれます。

 「奥州薩慈」を都山譜に作り直した楽譜を見せてくれ、口伝の箇所をかなり楽譜化していると言い、見ると、なるほどσ(*_*)の持ってる楽譜よりも、かなり細かく楽譜化してあります。

 ふむうぅぅ・・あの時「奥州薩慈」吹かなくて良かったなぁ・・必死になって隠しているボロが一発でバレて、苦笑いされちまう所だったが、それでも尺八の力量をシッカリ見定められたと思う。

 時間が許せば、その楽譜を吹いて確かめたい気持ちも有りましたが、なんせ来客が有ると言うので適当な時に帰りました。

追記 (2013.3.31)

 掲載後、慈恩院・住職様よりメールを頂き、上記2点の迷った事について回答を頂きましたので下記に追記いたします。

1 線香 曹洞宗では、基本的に1本立てる。
 他宗派では違う事も有りますが「折って供える」という事は聞いた事が無い。

 霊場巡りしてる時の蝋燭・線香を立てる役をしている越後屋に「お前、線香は何本立ててる? その線香は折ってるか?」と聞くと「3本立てており、折ってない。」と言います。

 ふうむうぅぅ・・・線香を折るというのは、σ(*_*)だけの勘違いだったのかなぁ、四国遍路している時に聞いたような気もしたが・・同時に線香を折って供えるというのはアカンという、相反する事も後で聞いたような気がします。

 3本立てるのは遍路は真言宗系統からなのでしょうが、結論としては、基本的に線香は折ったらアカンという事だと思い、良かったなぁ・・あの時、バキバキ折らずに・・・・(^O^)

2 堂内においての献奏スタイル
 本堂内では、本尊様に対して正座が基本。 状況により、椅子・立奏も有るが、状況の設定が無い場合は正座がマナー。

 実は、ずう~っと以前に、某所某寺(虚無僧関係の寺では無い)において古典尺八の献笛会が有ったので見に行った事が有ります。

 その時、一人一曲づつ正座して献笛していたのですが、一人だけ立姿で献笛した人が居ました。

 話しは少し変わり「居合」の試合で見た時ですが、普通は「刀礼」等は正座して行いますが、信念を持って座らずに立って「刀礼」をする人が一人だけ居ました。

 そおいう例が有ったので、立って献笛するのを見て、ほほおぉぉ~・・・専門家がやるのだから、そおいうのも「有り・・なのかな・・・」と、今までずう~っ・・と思ってたのです。

 良かったなぁ・・あの時に立たなくて・・・

 危うく、線香を折るわ・・いきなり立ち始めるわ・・で、こいつは何を血迷った事をしでかすんじゃ・・と思われる所だった(^O^)

 以上、御教示頂き、ありがとうございました。m(_ _)m

安房自然村・薬師温泉

薬師温泉、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文     薬師温泉・洞窟入口、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文       薬師温泉・洞窟、自転車で巡った「安房国札34観音霊場」紀行文

 夕方、白浜の安房自然村に有る薬師温泉へ行きました。

 建物内部に風呂が有るのかと思ったら、外の方へ行く道を教えられ、ヒョットして露天風呂?・・・あんまり好きじゃないんだけどなぁ。

 道の突き当たりに茅葺きの古風な家が有り、おぉぉぉ・・これか!!・・・と思ったら廃屋になってます、

 その前に洞穴があり、入り口の穴が二つ有ったので、どちら側が男湯?・・ヒョットしたら混浴?・・ダハハハ・・・どおしよう、トッツアン。!(^^)!

 ウレシイような・・・恥ずかしいような・・テレますなぁ、(^O^)・・越後屋以外の若い女の人が居れば良いなぁ・・と、ワクワクしながら入ったら、片方はトイレの入り口でした。安房自然村 薬師温泉 洞窟

 もっとも、すぐに中で一緒になっており、そこからは長い洞窟が延々と・・そお言えば、ネットにこの薬師温泉の事が出ていたなぁ。

 σ(*_*)としては有名所よりも、現実的に安い料金で入湯できれば、それで良いと思っただけだったが・・

 で・・洞窟を進むと、男湯と女湯の入口が別々になっており、入口は別でも風呂へ入ると一緒になっちゃうという、ドンデン返しになっちゃったりして・・・と、淡い期待して喜んで入ったら、やっぱり別々でした。

 世の中、思う通りには、うまく行きまへんがねぇ・・・トッツアン。(^O^)

 風呂へ入ると先客がいて、向こうから挨拶して話しかけてきました。

 近所の人らしく、最近この温泉が有名になったので混んでおり、混まない時間帯を選んで来るらしい。

 昔はこの風呂場の上に高射砲陣地があり、米軍上陸の際には艦砲射撃があり、辺り一面に水柱が上がったと、その人のバアサンが言ってたらしく、こおいう地元の人の話を聞くのは面白いものです。


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 恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます


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