HOME > 「全国の遍路・巡礼」目次 > 「田名部海辺33観音(下北半島)」地図と目次 > 13 夕暮れ
今日の田名部海辺33観音霊場巡礼を終えて、「下風呂」漁港に有る「海峡いさりび公園」で車中泊をしました。
漁港に隣接しており、公園には池(と言っても、海水が入るようにしてある)があります。
そこには云われの有りそうな岩が二つ建ち並び祠が建っており「二見岩」と言うらしい。
「海峡いさりび公園」が出来る前は、この付近は海だったんでしょう。
安物のデシカメでも夕暮れの写真が撮れるかな・・と思ったが、なんとか撮れました。(一番上の写真)
どこかのネーチャンも、防波堤の上から、この夕暮れの写真を撮っていましたが、旅先でのポツンと灯りがともる夕暮れの風景は何故か物悲しい。
「ホヤ」は下調べした時、初めて食べる人は、たぶん食べれない・・と書いてありました。
夕食を買いにスーパーへ行くと「ホヤ」が思ったより安く(198円)売っていたので、どんな味がするのか「話の種」に買ってみました。
高い物だったら、当然買わないが・・
食べてみると3切れまでガマンして食べれた・・・が、それ以上は、どんなに無理してでも食べられず、越後屋なんか1口食べて、「もう、いらん」と言うしぃ・・
どうすんじゃ、これ・・ほとんど残ってるでぇ・・もったいないけれど捨てました、すんまへん。
朝になったら捨てた「ホヤ」をカラスが突いてたけれど、カラスもあんなのを、よぉ~食うなぁ。
「ホヤ」は独特のクセが有り、初めて食べる人は慣れないため食べられないと聞いたがホントですねぇ。
「ホヤ」の味は何とも形容しがたく・・青臭いというか、苦いというか・・そんなのが複雑にミックスして絡み合った味でしたが、食ツウの人はそこを喜ぶらしい。
「ホヤ」を普通に食べ慣れてる人が居るのが不思議だと思う、最初の一口は、どんな気持ちだったのじゃろか?
夕食後ヒマなので、「海峡いさりび公園」の池の中州に浮かぶ東屋で尺八を吹きました。
「下風呂」漁港と隣接していますが、東屋付近にはだれも居なく、灯りからも遠く離れた暗い場所なので散歩に近寄る人もいません。
池に入る波の音が時々「ザァ~バァン~・・・」と聞こえるだけで、思い切り尺八が吹け、3曲目を吹き始めた頃からは、久々に尺八三昧の世界に、のめり込めました。
ちなみに「托鉢」と「乞食」の違いを、ある坊さんに教わった時に「三昧」という言葉が出てきました。
尺八ならば尺八を吹く事に没頭しつくしており、他に何も心を止めていない状態が「三昧」だそうです。
関連の言葉として「布施をする」という事は、このように三昧している修行者を見て、その人に「何かをしてあげたい」「助けたい」という心からの行為だそうです。
「カワイソーだから」と思ってするのは「布施」ではなく「憐れみ」の心であり、そう思われて金品等を受け取る行為は乞食であり、「布施」とは全く違うそうです。
当然「布施」と称して、歳末助け合い運動で袋へ500円以上と金額まで明記され、各家庭を巡ってその袋を受け取る行為は、例え僧職が行っていても「布施」ではなく「強要」「キレイ事の押し売り」以外の何でもありまへん。
心当たりの有る仏教会は反省してください。
ホントはその封筒に、上記の事を書いた紙を入れてやりたいのだが・・・
話しを戻して・・・永年尺八をやってますが、このような尺八三昧の世界に没頭出来るのは、そお何回も有りまへん。
たいていは旅先で、このように人気の無い所で吹いてる時、年に1・2度程度だけです。
暗闇の中で、波と尺八の音だけ・・・ええですなぁ、自分だけの心の世界ですねぇ。
考えてみれば年に一度あるかどうかの、この尺八三昧の世界を、どの地で得られるかを探し求めているのが、自分流の遍路・巡礼旅だと思う。
車に戻ると寝転がっていた越後屋が、滅多に尺八を誉める事が無いのに、珍しく「良かった」と言いました。
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