HOME > 「全国の遍路・巡礼」目次 > 「田名部海辺33観音(下北半島)」目次 >
31 一つの物語 (おまけ-7)
2011.7~8 旅行 2012.7.21 掲載
他芸術家が尺八を聞いた感想
「道の駅・もりた」で車中泊し、ここの施設近辺に茅葺きの家が有り、レストランになってるようですが時間が遅く入れませんでした。
駐車場には、同年代で定年を終えたような「団塊の世代」の人達がゴロゴロと車中泊しており、一昔前より多くなったようで、キャンピングカーの割合も、以前よりも増えたような気がするなぁ。
夜、ヒマなので尺八を吹こうと思ったが、車中泊の人達がヤカマシイかも・・と思って、なるべく車から離れた「道の駅」施設の陰に座り、小さい音で数曲吹きました。
この「小さい音」で吹き続けるのは、なかなか難しく「弱い音」とは全く性質が違うんですねぇ。
ブラバンの時も、この「小さい音」が重要と言われており、その音を聞けば、そのバンドの力量がわかると言われました。
「大きい音」ならば、普通に吹けば良いのですが、「小さい音」はホンマに腹の底から出さなければならず、遠くまで聞こえるのがホンマらしい。
「五所川原」で花火が始まったらしく、打ち上げ花火の音が聞こえたので、尺八を止めて道路側まで見に行くと、マッチの頭のような花火が時々見えました。
花火を見ていると、隣で車中泊をしていた人が「少し離れた所で聞いていましたが、後で尺八聞かせてください」と言われ、どうせお愛想だろおと思い「あぁ・・あんなので良ければ、いいですよ。」と軽く答えました。
花火が終わった頃、連れ添って車に帰る途中「あの・・尺八、聞かせてもらえますか」と忘れずに言うので、あっ・・この人はホントに尺八を聞きたかったのだと初めてわかった。
「それじゃあぁ・・あそこ(その人達が食事して座っていたベンチ)で吹きましょう。
(車中泊で)寝てる人も居ると思いますので、9時頃まで(20分ほど)吹いてみます。」
前のベンチに座らせましたが、あんまりすぐ目の前で対面して吹いた事は今まで無かったが、吹き慣れている「手向」を吹奏すると、それほどアガル事もなく普通に札所寺で吹いてる感じで吹き終わりました。

拍手しながら「私はお寺で仕事をする事も有るのですが、聞いていて、お寺で仕事しているような感じがしました。」
「ほほおぉぉ・・・寺で仕事をするってぇと・・※ですか?」
(※は芸術の名前ですが、あえて伏せます)
「そうだ」と答えたので、「寺でそおいう仕事をするとなればプロの方ですか?」と聞けば、バレタという感じて笑いながら「そうだ」と答えます。
プロの方が、アマチャ素人の尺八を聞いて誉めてくれるんだから、ちょっとは聞き応えが有ったのかな。
「先程は他の人に迷惑になると思って、小さい音で吹いたのですが、そちらまで聞こえましたか?」
「その微かに聞こえる小さな音が哀愁が有り、もんのすごく良かった。」
2曲目の「阿字観」を吹いてる時に、連れの相棒を手招きして呼び寄せて自分の横に座らせます。

曲が終わった後、相棒は「先程、尺八を吹いておられた時に近寄ったのですが、途中まで行くとゾクッと来る物が有り、鳥肌が立ちました。
これは側に近寄ったり、話しかけたりすると失礼になると思い、そこで引き返しました。」
「いやいや、別に失礼でも何でもありまへんがなぁ。
かまわずに来てもらっても良かったのにぃ。(^O^)ナハハハ・・・」
プロは「尺八を聞いていて、この津軽平野のイメージとピッタリ重なる。」
3曲目は「三谷」を吹き、二人とも目を閉じてジィ~と聞いてます。
曲が終わった時、相棒は涙を滲ませたのか目を押さえており、この人は余命幾ばくもないガンにかかっていると、ここに到着して車中泊の挨拶した時に自分から言いました。
「一つの物語を聞いてるようだった。」と相棒がポツリ。
ふうむぅ・・・「一つの物語」かぁ・・・言われてみれば、何も知らない人が聞けば、「三谷」はそのような曲想になるのかもしれん。
もうすぐ9時になるので、これが最後の曲という事で「本調」を吹き終わると相棒は合掌してくれます。
あらら・・別に拝まれるほどの事でも無いんだが・・・それでも二人の心に仏が見えたのでしょうか。
プロは「聞いていて、寺の中に居るイメージが、もんのすごくする」と盛んに言い、各地霊場を巡った多くの寺の持つ雰囲気が、知らずに曲に出ていたのかもしれまへん。
「もっと聞きたかった」と名残を惜しむので「ホームページを作ってるので、そこで今吹いた曲が聞けますよ」と言ってHPが書いてある名刺を渡しました。
HPを見れば、コメントを書かなければアカンというプレッシャを持つかもしれんので「別にコメントしなくても良いですよ」と言っておきました。
後で相棒は「あの人は、※の芸術家の中でも有名な人で、パソコンで検索をすればトップに出てくる。 その道では一流の人で、理事等の役職に就いてる。」とソッと教えてくれました。
そおいえば「プロか?」と話してた時に、田原総一朗と一緒にテレビ出演したと言ってたなぁ。
でもσ(*_*)は、あえてプロの名前も聞かず、またサインも貰いませんでした。
頼めば一筆書いてくれて、数十年後に「何でも鑑定団」に出せば数万円の価値が有るかもしれまへん。
でも、プロの人は仕事ではなく、一個人としてプライベートな旅行されているようなので、名前を聞いたり、サインをネダルのはヤボであり、失礼になると思いましてなぁ。
たぶん、その道に達したプロの人だから、自分の存在がわからないように行動していると思い、そんなわけで※印にして、芸術内容がわからないように伏せてます。
ちなみにσ(*_*)は※の芸術に関しては全くわからん、ドシロウトです。
帰ってパソコンで検索すると、たぶんこの人だろなぁ・・と思うのが出ましたが、もう会う事がない人でしょう。
芸術の道こそ違いますが、一流のプロの人から誉められ認められたのが、正直言って、もんのすごく嬉しく、まさに一期一会、良い出会いでした。
←前頁「青森ねぶた」へ 次頁「立佞武多」へ→
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
以下、広告です。