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巡礼日 2013.7.2 掲載日 2014.9.30
湯殿山休息所の駐車場へ行くと「あんたの事を探してる人が居たよ。」と知らないオッチャンが教えてくれ、越後屋が尋ね回ったんでしょう。
湯殿山本宮へ行くシャトルバスのキップ売ってるオッチャンに、「田麦俣へ行く1時半のバスに乗りたいが、今から本宮まで行って間に合うか?」と尋ねると「たぶん間に合うじゃろう。」
「本宮で御神体を拝んでバスまで戻るのには、何分位かかるでしょうか?」「そおじゃなぁ・・、参拝する時間にもよるが、そんなにかからんと思うよ。」
現在時刻は12時半、「田麦俣」へ行くバスは1時半に出て、そのバスを逃すと最終便の5時近くまでボオッ~・・と待ってなければアカンのです。
本宮までバスで5分かかると言い、腹が減っていたので、ホントは休息所でウドンでもすすりたかったのですが行く事にしました。
山道をシャトルバスで上がり、「湯殿山神社本営直務所」となってるが小さい売店になってる所が終点で、あんまり神社らしくない。
幅広の階段を上がると牛さんが奉ってあり、善光寺の牛と関係有るんか?と思い、参道脇にも別の小さい牛がゴロッと寝ており、よっぽど牛と縁が有る所なのでしょう。
その付近より先は撮影禁止になってるので写真は有りまへん。
階段から谷へ下りると小屋が有り、そこの受付?で「初めてですが、どうすれば良いのですか?」と聞くと、「前に有る小屋で靴を脱いで、こちらでお祓いをします。」
小屋の前を流れるチッコイ川が有るので、足を洗ってミソギをするのかと思い 「小屋の前を流れる小川で足を洗うのですか?」「やりたかったら、どうぞ・・」と、やや冷たい言い方で、足を洗おうが、顔を洗おうが、歯を磨こうが・・どおでも良かったらしい。
「尺八を吹いて参拝しても良いか」と聞くと、「それは中の方で聞いてくれ。」と言い、その先にも何か有るらしい。
500円払って紙の人形(ひとがた)とお守りをもらい、お祓いを受けて、人形で体をさすり最後に息を吹きかけて、側の池?に流すと説明を受け、頭が良くなるように・・・と、人形で頭をなでといた。
その後、石垣の通路を通ってウロウロしてると、湯殿山・御神体の前に出ましたが、ここは撮影禁止なので、ホンマはアカンのですが、不心得モンが撮影したのをネットの画像で見ようと思えば見れます。
この御神体については「語るなかれ」「聞くなかれ」と古くから伝えられており、松尾芭蕉も「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」と詠んだらしい。
σ(*_*)は六十里越え・湯殿山の下調べをした時に、ネットで写真を見てしまったので、湯殿山・御神体を見た時は写真と同じだな・・と思い、あんまり感激が味わえなかった。
やっぱりこおいう物は、知らずに初めて拝見した方が、あぁぁ・・こおいうのが御神体か・・と思った方が良いように思い、越後屋にはどのような物かを教えてなかったので、知らずに初めて御神体を見て、それなりに味わいが有ったようです。
湯殿山・御神体の横に小屋があり、神主さんが3人ほど居て「正面に有るのが御神体で、二礼二拍手一礼します。」とマイクで説明しており、初めて来た者には、どれが御神体かわからんから、毎回説明するのでしょうなぁ。
有名な出羽三山の一つである湯殿山の御神体だから、勝手に尺八を吹いたら叱られるかもしれんので、神主さんに「ここで尺八を吹いて参拝しても良いでしょうか?」と聞きました。
最初は「ん?」と聞き返され「祈りとしてですか?」というような事を念押しされたので「献笛(けんてき)です」と言ったが、「けんてき」という単語が、これまたわからんよおです。
そおだわなぁ・・この単語も、あんまり一般的な単語でないから知らない人の方が多いわなぁ。
後で調べてみると「献笛」は葬儀・法要の時に使う単語らしく、σ(*_*)のような事をしてる場合は「吹禅(すいぜん)」と言った方が良いらしいが、やっぱりこれも一般の人には、わからん単語だと思う。
そこで分かり易いように「庄内三十三観音霊場を巡り、各寺で尺八を吹奏奉納しながら巡っております」と説明したら、やっと訳のわからんアヤシイ曲を吹くのでは無いと、わかってくれたようで「OK」してくれました。
山伏が御神体の前で法螺貝を吹く事は今まで有ったかもしれんが、「尺八を吹きたい」と言った物好きはσ(*_*)くらいのもんで、ひょっとしたら出羽三山始まって以来、初めて湯殿山・御神体の前で尺八吹奏をするのかもしれない。
それでも許可を得たんだからと、二礼二拍手一礼の作法をしてから尺八を吹いて参拝しました。
終わった後、神主さんに「ありがとうございました。」と礼を言いに行くと、吹いた曲名を聞かれたので説明し「この先の御神体を巡ってから、帰る時に、ここへもう一度寄ってください。」と言われた。
御神体は「語るなかれ」なので具体的な事は一切書きませんが、帰る時に神主さんの居る小屋へ寄って再び礼を言うと、杯を持たされて神酒を注いでくれ、ここへ来た湯殿山・参拝者全員に、そおするのかと思ったらσ(*_*)だけにしてくれたよおです。
それで終わりだと思って礼を言って帰ろうとすると、「出羽三山神社」と書いたナイロン袋に入った菓子箱をくれました。
いやあぁ・・すんまへんねぇ、そんなつもりじゃなかったのだけど・・
最初の時は、こいつは何者じゃ・・と胡散臭そうな顔してた神主さんでしたが、尺八を聞いたら喜んでくれたらしく帰る時には「ありがとございました」と逆に礼を言われちゃった。
そお言えば「越後33観音霊場巡り」の宝徳稲荷神社で尺八吹奏した時にも、吹奏後に酒やら何やら一杯くれた事が有ったなぁ。
御菓子は「癸巳歳(「みづのとみとし」と読むらしい)」と書いてあり、8個入ったマカロンで、後で調べると出羽三山神社のオリジナル菓子で、限定品の手に入りにくい貴重な物だったようです。
これにて「六十里越え」は終了し、次回より庄内平野の33観音札所を巡ります。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「阿字観」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
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