HOME > 遍路・巡礼 > 「庄内33観音霊場」地図と目次 > 35 南光坊坂
巡礼日 2014.4.20 掲載日 2014.12.8
遊佐町に入ると閑散としており、昼飯時なので食事処を探しながら町中を行くとラーメン屋が有りました。
こおいう場合は、店の種類を問わずに見つけた時に入らないと、後から食事する店が無い場合が多い・・逆の場合もたまに有るが・・。
店でラーメンをすすったが、あまり長く休息出来る雰囲気でないので、遊佐駅まで行って休み、外のベンチでモクを吸ってると、オバハンがチッコイ犬を連れてベンチに綱を結び駅舎に入ります。
動かなかったらヌイグルミの犬か?と思うような感じで、飼い主に置いていて行かれて「クウ~ン・・クウ~ン・・」とサミシそうに泣いており、その姿・形や鳴き声から、カワイソーにと思って見る人の涙を誘います。
ところが、あぁたぁ~・・飼い主が戻ってくると、シオラシイ泣き声は、どこへ行ったやら・・急に通りすがりの人に次々と吠えやがった。
こいつは弱いクセに、飼い主がいると強気になる犬のようで、同情して損した・・σ(*_*)の流した涙を返せ・・。
遊佐町の近くに「月光川」という、なんとも言えん情緒の有る名前の川が流れており、映画「おくり人」の主人公が月光川の土手でチェロを弾いてる場面のロケ地になった所です。
事前調査で庄内地方に有る映画ロケ地を地図に書き込みをして、寄るようにコースを記載してましたが、少しコースを外れた遊佐駅まで来ちまったのでヤンピしました。
しかし、この付近からは山頂に雪が残る鳥海山の姿が、ぞんぶんに見れて絵になりますねぇ。
「庄内33観音霊場」の16番札所「海禅寺」は海側国道沿いにあると思ってたので近くまで行くと、高台に寺の屋根が見え、国道からは行けないと思い引き返して旧道を行きました。
それが・・これまた旧道はハンパでない急坂で、この付近に住んでる人は冬になると車道が凍結して苦労するだろなぁ。
「海禅寺」に入ると、境内の中に門らしいのが有ったので、その先は庭園になってるのかと思い行ってみると、門付近から下へ通じる石階段の道があり、下の国道から上って来れたようです。
帰りに国道を通った時に確認すると、引き返した所より50mほど先に上がり口が有りました。
海禅寺境内に戻ると、ちょうど車から下りたオバハンが居たので挨拶し、寺の人かと思って観音堂の場所を尋ねると、用事が有って来た人のようで「本堂は開かないので、玄関から入って上がれば良い」と言います。
しかし、玄関から本堂へ入るのには下北霊場で、もんのすごくイヤな思いを経験したので、越後屋に「外で参拝しよう」と小声で同意を求めました。
越後屋も当然の如く「そりゃあぁ~そうだ・・」とばかりに、ウンウンとうなずき、後で聞くとやっぱり下北霊場での一件が頭の中を過ぎ去ったと言います。
オバハンに「ありがとうございます。 でも・・なんせ信心が足りないモンですから、そこまでしなくても良いので外で参拝します。」
「なに言ってますのん・・そんなの玄関から声かけて入れば良いんだがねぇ。 寺の人とは知り合いだから、かまいませんがねぇ・・あぁだ・こうだ・しのごの・・。」
「いえ・・あの・その・・わざわざ寺の人に出て来てもらうのは気の毒ですし・・なんせ、先程も言いましたように、それほどの信心も無く・・どうのこうの・・うだうだ・・」
と・・すったもんだと言い合ってると、寺の奥さんが玄関から出て来たので、さっそくオバハンが奥さんに言いつけると「どうぞ」と海禅寺・本堂へ案内してくれました。
「海禅寺」での参拝が終わり、そのまま旧道の坂道を上がり、高台からは「湯ノ田」まで海沿いの坂道を下りました。
途中に石碑と説明看板が有り、それによるとこの坂道は「南光坊坂」と言うらしく、天保年間に坊さんが一人でこの道を造ったらしく、事前調査したネットにもは紹介されてませんでした。
この「南光坊坂」が出来るまでは、海沿いの岩場を通ってたのかな?、そおなると松尾芭蕉も泣きながら岩場を通った事になります。
今は海岸沿いに国道が出来たので、この「南光坊坂」は車があんまり通らないよおで、自転車で快適に下れました。
恥ずかしながら「YouTube」に尺八独奏「手向」を載せており、聞いて頂ければ泣いて喜びます
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